東大卒 F講師が語る!東大理系入試攻略法はコレだ! 【理科編】
こんにちは。
東京大学理学部卒講師のFです。
今回は、東大受験について解説するシリーズの最終回で、理科について書いていきます。
東大入試では、物理、化学、生物、地学の中から2科目を選択して受験しますが、この記事では、私が受験に利用した化学と生物についてその特徴と対策を紹介します。
東大対策がメインの内容ではありますが、他大学を受験する場合でも参考になる点があると思いますので、ぜひ東大志望以外の方にもご覧いただければと思います。
東大理系入試 【理科編】
理科全体について
東大の理科は、150分で2科目を解く構成です。
配点は合計で120点なので、1科目の満点は60点ということになります。
試験時間に区切りはなく、科目ごとに割く時間は自分で自由に決定することができます。
東大理科1類を志望する受験生の多くは、解答に比較的時間のかからない物理と、やや時間のかかる化学を組み合わせて受験します。
一方で理科2類を志望する受験生の中には、私のように、化学と生物を選択する者も一定数います。
生物は化学以上に時間がかかる科目であることを考えると、後者の組み合わせを選択する場合は、試験時間を管理するための練習が不可欠になります。
地学に関しては、授業で扱わない高校が多いためか、受験科目として利用する受験生の割合も極めて少ないように思います。
個人的には、試験で時間的に有利になるという理由だけで受験科目を決定するよりは、自分が得意であったり、興味があったりする科目を学習する方が、点数は伸びやすいのではないかと考えます。
まだ受験科目が決まっていない高校1年生や2年生は、将来的に大学でどのようなことを勉強したいかを考えて、それに必要となる科目を選択してみても良いのではないでしょうか。
東大化学の特徴
東大の化学は、理論化学が大問1、無機化学が大問2、有機化学が大問3という構成になっていて、さらにそれぞれの大問は、前半と後半の2題からなります。
内容は、奇をてらってはいないものの、非常に難易度の高い問題が揃えられているという印象です。
基本的には、高校で学習するような内容がそのまま問われることはなく、未知の実験や理論に関するリード文を読み、それに対して自分の持つ知識を絡めながら解答していくという形式になります。
リード文自体はそれほど長くはないので、高度な読解力は要求されませんが、書かれている内容を理解するためには、高校範囲を全て穴のないように学習しておく必要があります。
その他の特徴としては、無機化学の範囲でも、理論化学と融合させたような問題が頻出であることが挙げられます。
理論化学と無機化学のどちらかが苦手だと、このタイプの問題を解答することができなくなってしまうため、普段の学習では弱点を作らないように進めていく必要があります。
一方で、有機化学は単体で独立しているため、得意分野にできれば点数は安定しやすいです。
特に、化合物の構造決定の問題はほぼ毎年出題されているため、絶対に落とさないようにしたいところです。
東大化学の対策法
東大化学の対策法は、数学の記事で書いた参考書の選択法とよく似ています。
まずは難易度の低いテキストで基本的な知識を固めて、穴がない状態まで学習が進んだら、テキストの難易度を上げていくというスタイルが基本となります。
基本的な知識を固める段階のテキストとしては、学校の教科書、傍用問題集などが使いやすいと個人的には思います。
武田塾のルートでは、リードLightノートが設定されているので、それを用いて学習するのもお勧めです。
また、これらの基本的な参考書を用いて学習する際には、必ず資料集を手元に置いておくことが重要になります。
資料集にある写真やイラストを見ながら学習することで、文字だけの場合よりも、はるかに理解が進みますし記憶も定着します。
現役高校生の場合は、学校の授業で行われる実験も理解の手助けになりますので、疎かにしないようにしましょう。
基礎的な内容に抜けがなくなり、センター試験や共通テストタイプの問題で安定して9割を得点できるようになったら、次の難易度の問題集に進みます。
候補としては、重要問題集や化学の新演習が挙がります。
重要問題集よりも新演習の方が難易度としては高めになりますが、東大志望者であれば、このレベルのテキストまで極めておけるとかなり安心できます。
しかしながら、新演習を完成させるには非常に多くの時間が必要となるので、化学が苦手であったり、進度が遅かったりする場合は、無理して新演習に手を出さず、重要問題集を極める戦略を取った方がコストパフォーマンスは良いとも言えます。
どちらの問題集を使用する場合でも、最低でも2周は終えるようにしたいところで、さらに苦手な分野に限って言えば、3周しても良いくらいだと思います。
過去問は、これらのテキストを最低でも1周は終えた段階で解き始めると良いでしょう。
東大生物の特徴
続いて東大生物の解説に入ります。
東大生物は、3つの大問から構成されています。
化学では、さらにこれらの大問が前半と後半に分割されていましたが、生物ではそのようなことはなく、1つの大問に大して1つのリード文が与えられ、設問もそれに関連するものが多数設定されている形式になります。
生物の特徴として、単純な語句を問う問題が何問か存在するという点が挙げられます。
基礎知識が押さえられていれば必ず答えられる問題なので、ここでは失点しないようにしたいところです。
それ以外では、記述式の設問が非常に多いことが特徴です。
リード文が非常に長く、場合によっては図を交えながら4ページにもわたることもあり、それを踏まえた上で論述をしていく必要があるので、時間的には逼迫した状態に陥りやすいです。
基本的には未知の実験や理論が題材になりますので、文章全体の意味を正確に理解しつつ、解答の際は、文章中のどの部分がキーワードになるかを瞬時に見抜く練習が必要となります。
出題範囲は高校範囲全体で、特にどの分野が頻出ということはないので、弱点を作らないように日々の学習を進める必要があります。
東大生物の対策法
東大生物の対策では、教科書にあるような基本的な知識を理解することが第一歩となります。
ここが少しでも抜けていると、リード文の意味を正しく理解することができなくなりますので、必ず基礎的な問題集は1冊完璧にするようにしましょう。
共通テストはこれまでのセンター試験と傾向が変わり、生物の知識が完璧でなくとも、読解力があれば得点できるようになってしまったので、自分の知識が足りているかを確認したい場合は、センター試験タイプの問題で演習を重ねると良いでしょう。
センター試験形式で安定して9割の得点ができるようになったら、少しずつ、未知の実験を題材にした問題を解いていきます。
私は、高校の進路指導室にあった様々な大学の赤本を解くことで演習をしましたが、そのような環境にない場合は、武田塾のルートでも紹介されている生物標準問題精講を用いると代替できます。
本番を想定した学習に移行した場合は、とにかくたくさんの問題を解くことをお勧めします。
生物は化学とは異なり、過去に出題されたものと似たタイプの問題が出題されるということが少ないため、同じ問題集を繰り返して完成度を高めていくよりは、未知の問題を少しでも多く解いて、文章を素早く読んだり、重要な部分に目が行くようにしたりする練習が重要となります。
そういった意味では、東大の生物27カ年を用いて演習を重ねることができると、非常に安心できるのではないでしょうか。
基礎レベルを学習する段階と応用問題を解いていく段階の双方において、やはり資料集は深い理解の助けになりますので、常に手元には置いておくようにしましょう。
理科の目標点について
最後に、理科の目標点について書きます。
理科1類と理科2類の志望者であれば、120点中70点得点できれば十分です。
2科目のうちの得意な方で40点近く得点し、もう一方で30点を目指すという戦略を安定させることをまずは考えると良いでしょう。
時間配分は人それぞれで、苦手科目に多めに時間をかけて精度を高めても良いですし、逆に得意科目に時間をかけて、より高得点を狙っても良いと思います。
理科は科目数が4科目あり、その分、戦略も多岐にわたりますので、自分だけの最適解を求めて日々の学習を積んでいくと良いです。
東大理系入試・理科の攻略法はコレだ!
いかがでしたか。
各科目の対策法を見ると「基礎的な知識」というキーワードが目立ちます。
東大理系入試攻略には、基礎力が重要になってきそうです。
また、試験時間は科目ごとの制限も無いため、「自身で勉強時間を管理する力」も必要となってきそうです。
武田塾の特訓では、「勉強時間の自己管理力」を高めていく指導も行っています。
自身で自身の勉強が管理できるようになれば、おのずと効率のよい勉強法も理解できるようになり、最終的には自分の力だけでも成績を上げていくことができるようになります。
少しでも興味をお持ちの方が居ましたら、是非”武田塾小田原校”へお問い合わせください。
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