東大卒 F講師が語る!東大理系入試攻略法はコレだ! 【数学編】
こんにちは。
東京大学理学部卒講師のFです。
今回は、東大受験について解説するシリーズの第3回で、数学(理系)について書いていきます。
東大対策がメインの内容ではありますが、他大学を受験する場合でも参考になる点があると思いますので、ぜひ東大志望以外の方にもご覧いただければと思います。
東大数学(理系)の特徴
東大の理系数学では、数学1A、数学2B、数学3の範囲から合計6問が出題されます。
試験時間は150分、配点は120点です。
ちなみに文系数学は、数学1A、数学2Bの範囲から4題と、理系数学よりも2題少ない構成となっており、試験時間は100分、配点は80点と、これらもそれぞれ理系より少ないです。
東大数学の特徴としては、なんと言っても試験時間が短いことが挙げられます。
150分で6題なので、単純計算ならば、1問あたり25分はかけられることになります。
普段の学習においては、25分もあればある程度の解答の方針は定まり、論述もできると思いますが、試験会場では緊張のために普段通りの実力が出ないことが往々にしてあるため、想像以上に時間が足りないです。
出題される問題の難易度は、どの問題も極めて高いレベルとなっており、試験時間中は、いかにして自分が解答できる問題を見極めるかが重要になります。
年度によって合格に必要な点数は変わりますが、理科1類や理科2類を志望する受験生ならば、全体の半分である60点を取ることができれば、十分に合格ラインを超えることができると思います。
60点を確保する考え方は様々だと思いますが、個人的には、【2問は最後まで確実に解答して40点を取り、残りの20点は部分点で補うという戦略】をお勧めします。
もちろん数学が得意な受験生はこの限りではなく、さらに高い点数を狙うために、完答できる問題数を増やすことを考えると良いでしょう。
逆に、数学が苦手な受験生は、【最低でも40点は死守することを考えて、他の教科で補う戦略を立てるべき】だと思います。
数学の厄介なところは、良い意味でも悪い意味でも、本番で普段通りの実力が発揮できない可能性が高い点です。
私は数学は一番の苦手科目だったので、30点を目標点にし、他の科目で足りない分を補う作戦で受験に臨みました。
しかしながら本番の数学では、自分が得意としていた確率と回転体の体積の問題が出題されたことに加え、普段は苦手としていた整数問題でも実力以上のものが出せて、結果的には63点を取ることができました。
私の場合はたまたま良い方向に運が向きましたが、当然、この逆のパターンで、自分の苦手な問題のセットしか出題されない可能性も考えられます。
高い点数を目標に設定していると、このような場合にパニックに陥ってしまう恐れがあるため、数学においては、目標点数はやや低めに設定することをお勧めします。
東大レベルを目指すための参考書の選び方
次に、東大レベルの学力をつけるための参考書の選び方について書いていきます。
前述のように私は数学が非常に苦手で、模試の結果も振るわないことが多かったので、その当時の勉強法を反面教師として解説していきます。
まず数学1Aと2Bについてですが、本格的な受験勉強に入るまでは、これらは学校の授業を基本としつつ、学校で配られた傍用問題集と青チャートで学習をしていました。
数学3に関しては、学校で授業が始まったのは3年生になってからでしたが、講師紹介ブログにもあるように、受験に間に合わせるために、2年生の冬に自学で全範囲を終わらせました。
この時に使っていたのは、学校の教科書と青チャートでした。
上記をまとめますと、基本的には、学校の授業、傍用問題集、青チャートの3点で受験の基礎を作ったことになります。
おそらく、ここまでは受験の王道を行く学習法と言えると思いますが、その後が問題だったように思います。
青チャートを完璧にした後、私はすぐに過去問演習に入りました。
それでもまるっきり問題が解けないということはなく、なんとなく解けるような気持ちになっていましたが、ここが間違いでした。
数学の実力をつけるためには、学力の向上とともに、少しずつ扱う問題集の難易度を高めていき、それぞれの分野に対応する知識とテクニックの引き出しを増やしていくことが重要です。
青チャートにも難しい問題は載っていますが、それでもやはり、難関大学受験レベルには届かない程度の問題が多かったように思います。
武田塾のルートでも、チャート式やFocus Goldを終えた後は、少しずつ難易度の高い問題集に移行していき、それらが完璧になってから過去問演習に入るように設定されています。
学力を安定して伸ばすためには、自分の実力をよく見極めて、今やるべき参考書はどの参考書であるかを考える必要があります。
一例としては、青チャートの次の参考書としては、やさしい理系数学や新数学スタンダード演習が挙げられます。
自分の経験から、できればたくさんの問題に触れることをお勧めしますが、時間的に難しい場合は、苦手な分野に範囲を絞って学習するなどの工夫も必要になるかと思います。
【武田塾参考書ルート2020】理系数学・国公立レベル
知識の蓄積(暗記)と思考力の養成
数学の成績を伸ばすためには、知識の蓄積と思考力の養成が重要になります。
まず、知識の蓄積についてですが、これは、典型問題の解法の暗記と言い換えても良いと思います。
関数の大小を比較する場合は、それぞれの差を取った式を新しい関数とみなして、微分して増減を調べるといったようなものが例として挙げられます。
知識の蓄積は、知らなければできない問題の数を減らすために有効になります。
数学の基礎的体力をつけるための作業と言い換えても良いと思います。
ここが欠落していると、応用問題に取り組むことができなくなるため、まずは教科書レベルで抜けがないかを確認するところから始めるべきです。
知識がある程度増えてきたら、次の段階として、思考力を養うことを考えます。
試験会場で知っている問題ばかりが出題されたら嬉しいですが、現実的には、全く見たことのない問題のセットが出題されることの方が多いと思います。
そのような未知の問題に出くわした時に、自分の持っている知識を動員して解答を作り上げていく能力をここでは思考力と呼びます。
思考力をつけていくためには、普段の学習においても、時間をかけて問題に取り組むことが必要になります。
分からない問題は、すぐに答えを見て解法を覚えた方が時間の面でも効率の良い学習法であるという意見もありますが、これでは前述のような初見の問題に対応する力を身につけることができません。
それなりの難問を扱う参考書に進んだら、目標解答時間を自分の中で設定して、その中で自分が作ることのできる最大の解答をするように心がけてください。
東大数学では、完答できなくても部分点が入るようになっているため、普段の学習でもそれを意識すると良いです。
注意したいのは、知識の蓄積が不十分な状態で難問に取り組まないようにすることです。
まるっきり手が動かず、結局、模範解答を写して終わりという学習になってしまっては、テキストの意味がありません。
まずは青チャートやFocus Goldレベルの問題はいつ出題されても完璧に解答できるというレベルを目指すようにしましょう。
東大数学入試(理系)の時間配分について
最後に、本番の試験での時間配分の例を紹介します。
この記事の最初に書いたように、理科1類や理科2類を志望する受験生ならば、60点を取ることができれば十分に合格ラインに乗ります。
ということは、必ずしも、6問それぞれに25分ずつかけて150分を消費しなくても良いということになります。
私が受験勉強をしていた時には、1問は完全に無視する作戦を取っており、実際の入試でも、難問と思われた第6問は一切手をつけませんでした。
5問を150分で解くと考えれば、時間的には少し余裕が生じます。
また5問の中でも、自分が得意だったり簡単そうに見えたりした問題には、特に時間をかけて良いと思います。
例えば、2問にそれぞれ40分ずつかけて確実に40点分を確保し、残りの70分で3問から部分点を集めるという作戦も有効です。
この辺りは数学の完成度によっても変わってくるので、受験に臨む前には、自分なりの戦略を綿密に立てておくと良いでしょう。
攻略法の極意!
いかがでしたか。
東大理系数学の入試問題は
♦試験時間が短い ♦難易度も極めて高いレベル |
であることが特徴です。
このような特徴から、東大の理系数学入試を攻略するためには、
・自身の実力と目標までの難易度を考慮した適切な参考書選び
・時間配分などを考慮した受験戦略
など、分析や計画をしっかりと行っていく必要があるでしょう。
しかし、こうした分析は個人の力だけで行うのは少々難しいです。
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