こんにちは! 武田塾御茶ノ水本校です!
「偏差値って何なの?」
「IQみたいなものなの?」
「とりあえず60くらいあればいいんでしょ?」
偏差値のことがよくわからず、こう考えてる受験生は多いです。
受験生であれば、「偏差値」を聞いたことがない人はいないと思いますが
偏差値がなんなのか、どういう計算で求められているのかは意外と知らないですよね。
そこでこの記事では、偏差値の求め方について解説します。
偏差値とは?計算方法は意外と簡単!
偏差値の計算方法を出す前に、計算に必須な数学の用語があります。
「平均、分散、標準偏差」の3つだけなので、先にこちらの解説をしてから計算方法の解説にいきます。
それでは順番に説明していきます。
偏差値の出し方の前に知っておきたい用語3つ
平均
平均は生活の中でも使うことが多いので、知っている人は多いかと思います。
平均とは、全ての点数を足し合わせて、人数で割ったものです。
例えばこんな結果のテストがあったとします。
Bさん:30点
Cさん:77点
これであれば、(55 + 30 + 77) ÷ 3 = 54 なので
平均は54点になります。
分散、標準偏差
このワードは初めて耳にする人が多いと思います。
受験数学を勉強している人なら、もしかしたら聞いたことがあるかもしれません。
まず分散ですが、平均と各受験者がとった点数の差を2乗した上で、全部足し合わせたものです。
言葉だけだと分かりづらいので、実際に計算してみましょう。
例には先ほどのテスト結果を使います。
Bさん:30点
Cさん:77点
平均は(55 + 30 + 77)÷ 3 = 54 です。
この平均値を3人の点数から引いて2乗して足します。
( 55 - 54 )^2+( 30 - 54 )^2 + ( 77 - 54 )^2 = 1 + 576 +529 = 1106
よって、分散は1106となります。
平均と点数の差を2乗する意味としては、そのまま足すと必ず結果が0になってしまうからです。
( 55 - 54 ) + ( 30 - 54 ) + ( 77 - 54 ) = 1 + ( -24 ) + 23 = 0
また、負の数が出ないようにするためでもあります。
つまり、各受験者の点数と平均点のズレの絶対値(の2乗)の総和を計算したことになります。
標準偏差は分散のルートをとったものです。
上の例で言うと、 √1106 = 33.256…… が標準偏差になります。
分散の計算さえできれば、標準偏差はルートするだけなので簡単に求められます。
わざわざ求めた分散をルートして求めるのは分散の計算で「2乗して足した」ことが理由です。
2乗すると数値が大きくなってしまうため
「計算結果の辻褄を合わせるようにルートした」と考えておいていいでしょう。
※厳密には違います。
分散や標準偏差が何を示しているかというと、「数値がどれくらいバラけているか」です。
分散の計算結果で点数と平均の差を2乗しているので
「平均から離れている人が多い=点数差の幅が大きい」ほど分散、標準偏差も大きくなっていきます。
【豆知識】分散、標準偏差っていつ使うの?
偏差値を求めるとき以外、実生活では分散や標準偏差を使うことはほぼありません。
しかし、大学でデータをまとめるときには結構使うことが多いです。
統計学の授業を取ると必須と言ってもいいレベルで覚える必要が出てきます。
数学利用でなければ受験で使わないので、細かく覚える必要はありませんが
「こんなのがあるんだ」くらいには覚えておくといいかもしれません。
偏差値の計算方法について
少し長くなりましたが、用語の解説が終わったところで
計算式を見ていきましょう。
図にすると偏差値の計算方法は意外と簡単です。
まず得点から平均点を引いて10倍します。
この数値を、先ほど解説した「標準偏差」で割ります。
これに50をプラスすることで、よく見る偏差値の数値になります。
少しだけ難しく言えば、偏差値の数値は
「得点と平均の差が、「標準偏差」何個分かを数値化し、50に乗せたもの」と言えます。
先ほどのテスト結果の例を使って、実際にAさんの偏差値を求めてみましょう。
Aさん:55点
平均:54点
標準偏差:33.26(小数点第3位を四捨五入しました)
まずは平均との点数差を10倍します。
( 55 - 54 ) × 10 = 10
これを標準偏差で割ると
10 ÷ 33.26= 0.3006……(0.30とします)
あとはこの数値に50を足すだけなので
Aさんの偏差値は「50.30」となります。
偏差値の計算について、これだけは覚えて!
数学が苦手な人にとっては、少しややこしい計算式だったかもしれません。
ただ、一つずつゆっくり見ていけば、意外と簡単な計算式なんです。
とはいえ、この計算式を覚える必要はありません。
覚えてほしいのは、
偏差値は平均や標準偏差など、周りの受験生の点数も使う
=偏差値は周りの受験生のレベルに左右される
ということです。
偏差値は何を表してるの?
偏差値50が示すもの
偏差値50とは、得点と平均点が同じ数値である(得点 - 平均点=0)ことを表しているので
「ちょうど真ん中にいる」ということになります。
そして中心の50を基準にして、「50以上なら平均以上」「50以下なら平均以下」となります
偏差値60、70って上位何%?
「偏差値60だとすごい」
「偏差値70だと凄くすごい」
偏差値に対してこんな感覚を持っていませんか?
この認識は間違ってはいません。
しかし、実は「偏差値60、70だとそれぞれ上位何%なのか」は決まっているんです。
下記表をご覧ください。
偏差値 | 上位何%か |
70 | 2.28% |
65 | 6.68% |
60 | 15.87% |
55 | 30.85% |
50 | 50% |
45 | 69.15% |
40 | 84.13% |
35 | 93.32% |
30 | 97.72% |
このように具体的な数字を見ると、偏差値70が
どれだけ上位にいるか分かりやすいですね。
また、自分がどれくらいのレベルを目指すのかの目印にもなります。
細かい数字を覚える必要はありませんが
ぜひ参考にしてください。
実は偏差値はあてにならない!?
偏差値の計算方法は、偏差値とは自分のテストの点数だけから出すものではありません。
周りの受験者の点数(≒問題の難しさ)に大きく依存します。
例えば高校生全員が受験するテストでの偏差値が50のA君がいたとします。
そのA君が早慶のプレテストを受けると偏差値は50になると思いますか?
残念ながら、おそらく偏差値はもっと低くなります。
平均点が上がるので、40~45くらいになるでしょう。
長々と書きましたが、皆さんにお伝えしたいことは
偏差値だけを気にするのではなく、全受験者のレベルも加味した上で
偏差値を気にしてください。
ということです。
偏差値はあくまで「自分が受けたテストで自分はどのあたりにいるか」の指標です。
同じテストでもないのに偏差値が下がった、上がったで一喜一憂するのは全く意味のないことなのです。
高校1年生で受けるのか、本番直前に受けるのかによっても偏差値の重要性は変わってくるので
偏差値の計算方法を理解することで、偏差値の見方も理解しましょう!
偏差値は上手に使っていこう
偏差値に振り回せるのはもう終わり!
この記事を読みおわったあなたは
偏差値がどんなものなのかを読む前よりも理解できているはず。
偏差値を理解したら、次はぜひ活用をしていきましょう!
「自分の偏差値はこれだから、大体このくらいの位置にいる」
「偏差値が低いけど、これは早慶のプレテストだから落ち込まなくていい」
このように、偏差値は理解さえできてしまえば
自分の立ち位置を把握するための便利な指標になります。
偏差値に振り回されるのではなく、ぜひ上手に使っていってください!
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