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【大学受験:数学・物理】初見の難問でも解けるようになる勉強法!

こんにちは!武田塾大府校のKです!

本格的に梅雨空が広がり始めましたね。

微妙に蒸し暑かったり暗かったりして気分も晴れにくい時期になりましたが、受験の先にある晴れやかな大学生活のためにコツコツと頑張っていきましょう!

 

さて、以前にも数学と物理の難問を解くための勉強法をお話ししましたが、それだけでは「本当の理系力」を身につけることができません。

前回は短期勝負のために「解法を使えるようにする」という勉強の第1段階についてお話ししました。

今回は「初見の問題でも対応できるようにする」という本来の目的を達成するために、勉強の第2段階についてお話しします。

ポイントはすぐに答えを見ないことです!

それでは参りましょう!

 

 

はじめに

今回お話しする内容は、以前にお話しした勉強の第1段階がしっかりできていることを前提にお話しします。

「そもそも第1段階ってなに?」「第1段階ができているか分からない」という方は、以下の記事を先に読んでみてください!

 

数学における勉強の第2段階

まずは数学からお話ししていきましょう。

そもそも数学は「逆算」の色がとても強い学問です。

最もイメージしやすいのは因数分解ですね。

受験生ともなれば普段から何気なく因数分解をしていると思いますが、それですら習得するにはまず展開の仕方から学ばなければいけませんでしたよね。

 

入試問題でも同じです。

解答に辿り着くためにはいくつものチェックポイントを抑える必要があり、だいたいのチェックポイントは「小問」という形で見えるようになっています。

ただ、問題が難しくなると問題文が短くなったり問題数が少なくなったりするので、まずチェックポイントが何なのかを求めなければいけません。

数学で難しいところはまさにこの部分なので、これに関して実際にどのような勉強をすれば良いのかというお話をしますね。

 

とにかく内容を深掘りしよう

第2段階でやってほしいことは大きく分けて二つあります。

一つは、今まで解けなかったものや初見の問題に対して15分ほどかけて様々な解法を考えることです。

もちろん、すぐに思いついて解けるなら15分かけなくても問題ありません。

逆に「5分考えても分からないから」とすぐに諦めることはしないでください。

この頭を悩ますという過程、すなわち脳の活性化が第2段階では必要不可欠です。

 

もう一つは、頭を散々悩ませた状態で解説の深掘りをすることです。

ただ解説を読むだけでは勉強にならないという事実は皆さんもご存知だとは思いますが、実際に解説を深掘りして理解する方法を実践できている人はあまり多くいません。

その深掘りをする方法として重要なことが二つあります。

一つは「解説を逆から読む」こと、

もう一つは解説に対して「なぜ?」という疑問をぶつけることです。

 

解説を逆から読む

皆さんが解説を読むときは多くの場合、解説にある「AをするとBになる」という順番通りに認識しています。

この認識で記憶に残りやすい知識は文頭にある「Aをする」の一方に偏ります。

しかし数学が逆算の学問でゴールが必要な以上、覚えなければならないのはもう一方の「Bになる」です。

従ってBを求めるためにAをするという順番、すなわち解説とは逆順で読解することが勉強のキーポイントだと言えるのです。

 

「なぜ?」という疑問を持つ

回答の流れを組み立てる時のキーポイントは「Bになる」ですが、それらを繋ぎ合わせる役目は「Aをする」が担います。

つまり、結局は両方とも覚えなければ初見の問題を解くことはできないのです。

そこで「Aをする」というプロセスを初見問題でも使えるようにするために、「なぜAをするのか」という疑問を持ちましょう。

私の経験則ですが、理系の人の多くは過程を飛ばして何かを覚えるということが苦手です。

従って「なぜ」という疑問符で強制的に過程を見えるようにして、手段を覚える際の一助にできるよう頑張りましょう。

 

数学:『文系の数学 重要事項完全習得編』

おすすめの参考書ですが、第1段階の時とは違い「絶対にコレ!」というものはありません。

解説さえしっかり書いてあれば、模試や入試の過去問で十分事足ります。

とはいえ、入試レベルの問題で理解しやすい解説が書いてあるものはそこまで多くないので、武田塾ルートのMARCHレベルから1冊ご紹介します。

それが文系の数学 重要事項完全習得編です!

文系の数学

 

「理系なのに文系数学で良いのか」と思う人もいるかもしれませんが、そもそも数学における理系と文系の違いは〈数Ⅲが入るか否か〉です。

文系向けの参考書であっても、ⅠAⅡBにおける問題の難易度は変わりません。

しかし解説は文系向けの参考書の方が丁寧に記述されているので、数Ⅲ以外は文系向けの参考書の方がむしろ勉強しやすい可能性があります。

解説がある程度大雑把でも勉強できるという人にとっては物足りなく感じるかもしれないので、自分で中身をしっかり確認して判断するようにしてください。

 

物理における勉強の第2段階

次に物理の第2段階についてお話しします。

物理は数学とは違い、既に分かっている様々なことを組み合わせて問題への答えを導き出す学問です。

学校の先生に「公式を全て覚える必要はない」と言われたことはありませんか?

 

例えば等加速度直線運動の三つの公式ですが、覚えなければならない公式は v = v0 + at のみです。

v は時刻 t における瞬間の速度を表しているので、時刻 t における物体の変位 s を知りたいならば t で積分すれば s = v0t + 1/2 at^2 という式が出てきますね。

あとは二つの式を使って t を消去すれば v^2 - v0^2 = 2as という三つ目の公式も導き出せます。

ここで重要な考え方は「速度は瞬間、変位は “瞬間を極限まで引き延ばした時間における” 変化の値」という理屈です。

この理屈を理解していなければ、流石に一つの公式から複数の公式を作り出すことはできません・・・。

 

話を戻しますが「公式を全て覚えなくても良い」というのは、遠回しに「公式の理屈を理解してね」と言っているようなものです。

そして、これが物理で最も難しい部分でもあります。

ということで、今回は「公式(現象)の理屈を覚える」という勉強の第2段階をお伝えします。

 

公式の理屈を理解しよう

さて、公式(グラフ)の理屈を理解するための勉強法ですが、やることは数学と大差ありません。

どの文字が何を表すのか、その式がどのような現象を表すのかを説明できるようにすることが原点にして最重要です。

勉強の仕方は至ってシンプル。

各公式に対して自分なりの一問一答を作りましょう!

 

例えば、Q = mcΔT という公式がありますよね。

Q1). それぞれの文字は何を表している?

 A). m は質量、c は比熱、ΔT は温度差、Q は熱量

Q2). 比熱って何?

 A). 物質1gを1K上昇させるのに必要な熱量(定数で物質によって値が変わる)

Q3). それぞれの単位は?

 A). m[g], c[J/g・K], ΔT[K], Q[J]

ここまで理解できれば、後はどのような問題が来ても対応できるでしょう。

 

問). 227℃の鉄10gを77℃にまで下げるのに必要な27℃の水の質量を有効数字2桁で求めよ。ただし鉄の比熱を0.44J/g・K、水の比熱を4.2J/g・Kとする。

という問題があれば、「鉄が放出する熱量=水が必要とする熱量」が成り立つので、それぞれ順番に求めてあげれば良いですね。

これを公式にしたのが m1c1( t1 - t ) = m2c2( t - t2 )です。公式が無くても解けますね。

文系の私でも式の内容が分かっていれば簡単に解くことができます。

如何に一つの原理に対する理解度が大事かお分かりいただけたでしょうか?

自分で一問一答を作るのが難しいという人は、文字の意味・言葉の意味・単位の三つが答えとなるような問いを作るよう意識してみましょう!

 

物理:『秘伝の物理講義』シリーズ

おすすめの参考書ですが、「物理では少し難しい問題に取り組んで勉強するときに必ず講義系参考書を併用するようにしてほしい」という意をこめて、『秘伝の物理講義』シリーズをご紹介します。

以前に紹介した『秘伝の物理』シリーズの講義系参考書なので、同シリーズの問題集と併用しやすく基礎の理解をしやすいことが特徴です。

苦手な分野が最も基礎を理解できていないところになるので、まずはそこからじっくりやっていきましょう!

秘伝の物理講義

 

おわりに

いかがでしたか?

今回は数学と物理の難問に挑むための勉強の2段階目についてお話ししました。

数学も物理も目に見える情報は文字や数字が大半ですが、考えるためのツールはやはり言葉です。

この「言語化する」というプロセスをしているか否かで成績が大きく変わります。

これを機に勉強の仕方を見直してみてはいかがでしょうか?

 

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