こんにちは、武田塾西宮北口校の北野智規です。
私立進学校って謎に満ちてますよね。
速度だったり、難易度だったり、コースだったり、、、
普通の高校とは一味も二味も違うところがあります。
今回は、関西屈指の進学校である西大和学園に通っていた理系のY先生に
どんな感じで授業が進んでいたか聞いてみました。
北野の講評を交えつつ、お話出来たらと思います。
このブログを書いた人
北野智規(きたのともき)
西宮北口校と神戸三宮校の校舎長。
西宮北口校の立ち上げに関わり、生徒数、合格実績ともに上位の実績を誇る。
その昔、進学校に通ったものの本番で大失敗。
しくじり先生のスタンスで、生徒を全面的にバックアップする。
計画立案や分析は得意。現代文や小論文も指導することがある。
進学校のスケジュールと参考書を分析してみよう
英語
英語は,英語表現(長文)という授業と文法の授業の二つが行われていた.
1年生では、英語表現の授業では学校指定の教科書が使われ、文法の授業では高校リード問題集が使われていた。
参考書は1年生の時,単語はキクタンのbasic、英文熟考上、ネクステージ、英文法ファイナルを使った。
キクタンは毎日単語テストが行われ、週に1回英文熟考が宿題として提出。
ネクステ、英文ファイナルは定期考査で出されるので、テスト前に解いた.
2年生では,英語表現の授業では1年生の時と同様学校指定の教科書、模試の長文入試の長文、ポレポレが使われ、
文法の授業では入試必携英作文と西大和オリジナル例文集(ドラゴンイングリッシュ基本英文100に近い感じ)
が使われていた。
参考書はシス単、ネクステ、必携英語表現集、英文熟考下、プラチナルール。
シス単は毎日小テスト、週に1回英文熟考が宿題として提出。
ネクステ、必携英語表現集は定期考査で出されるため、テスト前に解いた.
3年生では、英語表現では入試問題と英文読解の透視図。
文法は入試必携英作文と入試問題、参考書は速読英単語.
毎日朝速読英単語の長文のリスニングをしていた.
補足
英文熟考は肘井の難しい版という認識。
難しい構文や解釈の仕方など、受験で困ったことがあれば戻れる参考書。
英単語は80点が合格点であったが、クラスごとの平均で優遇があったため、
高い点数を取らないと周りに迷惑がかかるというシステムは普段勉強しない生徒も
単語はとても勉強したのでいいシステムだと思った。
速読英単語のリスニングはあまり意味がなかった気がする.
北野講評
西大和の英語は結構理想的でうらやましい(笑)
※できる生徒に限るが…
参考書の組み方は東大、京大目指す場合、他の教科と比較すると手順がすごくキレイですね。
英文熟考を入れる学校あるんだ(笑)
むしろこのパターンは例外的で、六甲学院なら、プログレス、六甲の英語という参考書があるように、
比較的学校独自なものを入れてくるパターンが多いです。
→だいたい解説が弱い、かほぼ無い、見にくい(個人的感想)
あと単語帳が配られず、長文に出てきた単語を覚えていけ、というケースもあります。
受験において絶対に外せない英語という科目。
どんなに苦手でも、英単語、熟語、肘井の読解(簡単な構文系)は是非やってほしい。
数学
数学は理系も文系も1年〜2年の冬までで,1A2Bを終わらせるというカリキュラム。
普段は教科書(図1,1A2B3同様)を使って授業が進められた。
(ペースがとても早かったので,電車で少し予習をしていた.)
参考書はFocus Gold1A,2Bを使った。それらのノートを使って,問題を解いて,学校に提出する
という形で毎週宿題が出されていた。
その後,文系は演習,理系は数学3を高3の夏ぐらいに終わらせる.
文系についてあまり詳しくないが,文系の演習はプラチカの文系版と入試問題をまとめたプリントをしていた。
理系は、そのまま数学3をしていくが、いきなりFocus goldの数学3は難しいため、
最初はサクシードから始めた。
その後、Focus goldの数学3を進めていく方になった。(この時、focusのノートは使わなかった).
その後、入試問題に入り、がっつり予習して、授業中解説という形になった.
模試の前は必ず模試の過去問が配られ、
また高校2年の冬からは数学3をしながら数学2Bに関する入試問題も授業中適宜演習するようになった。
個人的にしんどかったのは2年生の夏休みの宿題で、
2週間で数学2Bのfocusgoldのstepupの問題を全て解くことであったが、これによりだいぶ応用力がついた。
北野講評
進学校は青チャート(時に赤チャート)とfocus gold に分かれる印象がありますね。
中高一貫の場合は中2からこういうテキストを配られて、夏の課題にされることも多いです。
灘や甲陽でも全員がこなせるわけではなく、一般的には苦しむ人が多数、な印象です。
問題数が多いので網羅性があり、底力が付く一方で、その分時間と労力はかなりかかります。
正直これを1周や2周でサクサク進める人は本当に凄いです。
教科書(4STEP等)やチャートなどは答えを配られないケースもあり、それはまさに地獄。
ついていけない人は、写して終わるという最悪のケースになります。
授業する先生にもよりますが、こだわりが強く難易度ガンガン系は格差がすごいことになることも。
そんな時は、基礎問や文系数学(河合)などハードル下げて、解説やポイント整理のものを試してみて。
物理
物理は理系、文系同様1年に力学、熱(物理基礎途中)
理系は2年にそれ以外の全ての範囲を終わらせるというカリキュラム。
特に、教科書に従うことなく、先生が授業をするスタイル。
参考書は1年、2年はセミナーを使いながら、良問の風が毎週宿題として出されていた。
3年生にはひたすら入試問題を予習して、授業で解説するという授業形式.
3年生では,名門の森が配られ,宿題ではなかったが、自分で進めておくように伝えられた。
(僕は第2回京大オープンまでに3周しました.)
数学と同様に、模試前には模試の過去問が配られていた.
補足
ペースが早すぎて、現象が理解できていないままただ公式を暗記している状態が最初から続いたため、
2年の最後まで成績が伸びず苦手科目であったが、3年生で現象と公式が結びつき一気に成績が伸びた。
北野講評
参考書自体は いたってシンプルで、物理のエッセンス、良問の風、名門の森を使うことが多そうです。
ただし、Y先生が言ってくれたように、とにかく進度が早い。
また、進学校のスタイルとして理科はプリントで進めていく先生が多く、参考書とリンクしない場合もある。
まあ、どうしても英数優先になりやすく、講義系の参考書で確認しながら保全していくほかない。
学校ではあまり勧められない講義系だが、
秘伝の物理、漆原の物理などは秀逸。ハードルを下げたいなら、宇宙一わかりやすいシリーズがよい。
是非手元に置いて勉強したい。
マニアックどころでは、わくわく探検隊などもおすすめ。
化学
カリキュラムは、理系は3年生の初めまでに理論、無機、有機を終わらすのだが、
教科書は西大和オリジナルの参考書を使っていた。
1年生で化学基礎の理論、2年生―3年生春―夏頃までに残りの化学の理論、無機、有機をする形。
(多分担当の先生のペースが遅かったため、本当は2年生で全て終わるはず)
演習問題としてセミナー化学を解く。
カリキュラムは3年生の初めまでに理論、無機、有機を終わらす。
参考書は2年生から重要問題集が配られて、各自でやる形になっていた。(僕は5周しました.)
3年生は、学校で配られた(入試問題をまとめた)冊子をしていた。
数学、物理同様に、模試前に模試の過去問をしていた。
補足
化学はとにかく重要問題集をやり込むのに尽きると思う.
北野講評
セミナーや重要問題集は進学校御用達ですよね。
ただ物理以上に暗記量が多く、イメージしにくい化学。
例えば甲陽学院のように中学生のうちから、順番無視して無機、有機に触れる
なんてことはザラです。
本当は理論、無機、有機と分けて考える方がおかしい、という考え方もあり、
わからんでもないですが、それならもっと基本的なことに絞って幅広く薄くやってほしい(という要望)
暗記用のプリントが配られたらいいが、セミナーや重要問題集だけガンガンやっていくと
情報の整理が追いつかない生徒も多数で、抜け漏れだらけな受験生がまあまあいる印象です。
宇宙一シリーズや二見の参考書あたりを講義系で使ってみて。
それが楽勝な場合は、鎌田福間のDOシリーズがおすすめ。(別冊の整理ノートが特に)
国語
現代文
現代文は、1年生の時は教科書を使って授業がされた。
参考書は新国語問題総演習。
これは朝の小テストで確認.穴埋め形式で,漢字や古典単語などいろいろな入試問題が入っていた。
2年生からは西大和のオリジナル参考書を使って授業された。
考書は上級入試漢字。
毎回の授業最初に小テストが行われていた。
3年生は入試問題を授業であつかい、2年生と同様に漢字が小テストとして行われた。
京大クラスであったためガッツリ国語の文章を読んでいた。
補足
学年で途中で先生が変わり、読み方,解き方が変わって混乱した記憶がある。
今の西宮北口校の谷口先生、檜先生が行っている読み方,解き方の体系化は西大和でも行ってほしかった。
古典、漢文(授業は一つでセット)
古典は1年生の時から西大和オリジナルの参考書を使い授業が行われた。
参考書は古典単語,体系古典文法、古典単語は毎回授業の最初に小テスト。
2年生も1年生と同じカリキュラム、3年生は入試問題。
漢文も古典と同じように西大和オリジナルの参考書(古典の入試問題、漢文の入試問題が一緒に入っていた)
を使い授業が行われた。
参考書は漢文必携。これは定期テストででたため、その前に覚えた。
2年は1年と同様、3年生は入試問題。(共通テスト多め)
北野講評
現代文に関しては、読み方と解き方に多少流派はありますよね。
参考書でも、柳生、船口、出口など有名な好きな予備校の先生が分かれます。
とて、読み方と解き方を体系的に教えない先生は進学校でも結構多いです。
もちろん、受験対応の国語と学校で学ぶ国語は違うので当たり前ですが。
悲しいのは、国語は勉強ではなくセンスと思われやすいところ。
やり方がなければ、解答は作れない!
それに気づいて、手順や解き方を固定して僕自身もできるようになりました。
古文漢文は富井や岡本の読み方編に該当するものがないですよね。
単語、文法の後の、主語の取り方や問題の解き方を入れてみてほしいです。
いきなり演習されてもね…
社会(世界史)
1年生から山川の参考書をもとに、学校で配れたプリントを進めていく。
1年生でイスラムの文化までやった(順番バラバラ)。
3年生の夏に全ての範囲が終わり、そこから共通テスト対策。
コロナのオンライン期間にものすごいペースで進んだ。
1年生の参考書はタペストリー(資料集)、山川の一問一答。
一問一答はテストで出されたため、テスト前に暗記。
2年生から世界史マスターが追加。
3年生に世界史各国史、これらは自分で進める形。
補足
3年生に入り、理系科目が入試演習だけに入ったので、土日は必ず世界史をするようにしていた。
理系は地理選択が多いが、時間がある生徒は世界史の方が点数のばらつきが少ないためおすすめなので、
理系=地理という考え方はどうなのかなと思う時がある。
北野講評
社会の先生にもよるが、北野の場合大学教授みたいな先生があたり、
授業の大半は近代の戦争の歴史であった(特にポーランド史)
教科書自体が固いのでとっつきにくい人が多く、進学校はだいたい自作プリントがメインになりやすい。
特に歴史に関しては1問1答をする前に、流れをつかむ系の参考書で大意把握を心がけたい。
時代と流れがわかるシリーズがおすすめ。
地理は白地図に授業でやった内容を整理して書き込んで行く方法がコスパがよい。
暗記自体は多い科目だからこそ、全体像の把握、時代別の整理など情報の整理整頓を意識したい。
その他情報
模試は1年生の時から駿台模試は毎回受けた。
2年生はそれに加えて、最後にプレステージ模試を受けさせられて、これができているかできてないかがとても重要だった。
3年生は駿台、河合全統ともに全ての模試を受けた。それに加えて,オープン模試、実践模試も重要であった。
共通テスト対策は12月から初め、それまでは全くしていなかった.
共通テスト後は受験大学ごとにクラス替えをし、授業が展開されていた。
ちなみに課題量が多かったので、10時に寝て4時には起きて勉強する流れを作って対応していた。
北野講評
進学校は進研模試受けるところ少ないですよね。
あと駿台ハイレベル模試を高1から受けさせられて、偏差値見て絶望する人多数(笑)
須磨学園や西大和のように課題量が鉄緑会並みで、疲弊してる生徒も多い。
また、進学校のイメージとして、上位20%くらいの生徒に照準を合わせた授業展開が多い。
高3は演習メインなので、クラス別対応はあったりするが、
高2はそのフェーズではなく、苦手意識がある科目は高2が鬼門となる。
そこで、落ちこぼれた場合、心も折られるケースも多く
手を付けないまま時間が過ぎ、取り返しのつかない生徒もいたりする。
特に数学はダントツで進度が早いケースが多く、また得意にしている生徒も多いので
英語と並んで二極化が激しい印象があるのは否めない。
苦手科目はハードルを下げて、できる範囲から頑張ってほしい。
→最後まで読んでくれてありがとうございます!
そんなあなたは、是非この動画だけは見てほしいです<m(__)m>
武田塾ってどんな塾?
私たち武田塾西宮北口校では、生徒さんとお父様お母様のために無料受験相談を承っております。
0798-42-7311までお気軽にご相談ください。
ホームページからのお問合せ・受験相談をお申し込みの方は、
からお問い合わせください。
そもそも武田塾とは何ぞや?という方には、こちらの『90秒で分かる武田塾』をチェックしていただけると、よく分かりますよ♪
武田塾のここがスゴイ!
武田塾にはルートというものが存在します。
ルートとは、科目ごとにどの参考書をどういった順番でいつまでに解けばいいかを示したものです。
基本的にはそのルートを元に個別のカリキュラムを設け、
宿題を設定し、毎週確認テストを受け、内容の定着度を確認していきます。
ですので、自分自身の現在のレベルに応じて宿題の設定がされるため
基礎の取りこぼしがなく、進めることができます。
また4日2日の学習ペースで学習を管理していくため
常に一定のペースで学習を進めていくことになります。
サボったら確認テストの結果でバレてしまいますので
学習習慣をまず身につけていくという点でもお役立ちできます!
なんで授業じゃなくて参考書で勉強するの?
武田塾が授業ではなくて参考書で指導しているのは、授業を受けるだけでは成績は伸びないからです。
いくら分かりやすくて楽しい授業を受けても、
それを何度も復習して完璧に定着させ、試験本番で再現できるようにならなければ志望校に合格することはできないのです。
しかも、大手予備校で神授業をしている先生たちは、その授業のエッセンスを参考書にして販売してくれています。
いわば参考書は神授業を完璧に板書にしたもので、それを読めば理解できるように書かれているのです。
だから、もはや参考書を使わない理由がないのです。
さらに、参考書学習は授業を聞いて勉強するよりも圧倒的に早いです。
例えば英語の文法なら予備校の授業で1年かけて学んでいくことを、参考書学習ならば約2ヶ月で仕上げられます。
また、参考書なら自分が苦手なところについて何回もチェックしたり、付箋を貼ったり耳を付けたりしていつでも見直すことができるので、参考書学習ならば効率的に復習することができるのです。
武田塾では、市販されている参考書を全て調査・分析して、それぞれの参考書のレベルや使い方をまとめています。
そして、志望校合格のために参考書に取り組んでいく順番を示したカリキュラムがルートなのです。
校舎紹介
西宮北口校は2017年1月開校
宝塚校は2020年2月開校
岡本校は2020年3月開校
今ならお友達と一緒に入塾すると、
入塾者に図書カード5,000円分をプレゼント!!
※スタジオコース・期間講習(冬だけタケダ・かけこみタケダ等)・対策講座は対象外です。
※双方が入塾した場合に限ります。受験相談時に記入をお願いします。
勉強方法から改善して合格者を多数輩出してきた校舎長の北野が相談に乗ります。
武田塾には入塾テストはありません。
現在の学力で入塾できないということはありませんし、クラス分けも当然存在しません。
でも、一つだけ持っていてほしいものがあります。
それは、大学に行きたいという気持ちです。
伸びるかどうかは、『この大学に行きたい!』
という気持ちが大きくかかわってくるからです。
受験勉強は時に非常に辛く、厳しいものです。
武田塾ではそのサポート、計画立案から日々のフォロー、正しい勉強法の指導を徹底的にさせて頂きます。
西宮北口校は合格実績賞を頂くほど、活気のある校舎です。
【vlog】4年連続で合格実績において賞を獲得した武田塾西宮北口校の想い
校舎長の北野は武田塾チャンネルにも出演しております。
西宮市の予備校、塾、個別指導といえば!
〒662-0834
兵庫県西宮市南昭和町2-30山下ビル 2階
(阪急西宮北口駅、徒歩3分)
TEL:0798-42-7311(月〜土 13:00〜22:00)