こんにちは!武田塾西宮北口校で教務をしている池上がみーです!
今年4月に入学された新高校1年生から、『歴史総合』『情報』『公共』『地理総合』という今までになかった科目を授業で受けることになります。
今回は新しい科目について改めてまとめてみましたので、ご参照いただけると幸いです。
これらの科目はすべて共通テスト科目にもなりますので大学入試にダイレクトに関わってきます!
日本史と世界史の融合科目『歴史総合』
近代以降の歴史を、日本史と世界史を横断して取り上げた科目
まずは新しい歴史科目の『歴史総合』について。
この科目では近代以降の歴史について、今までのように日本史と世界史を分けて学ぶのではなく、一つの教科書で学んでいくことになります。
これまで、日本史Aと世界史Aという科目では近代以降の歴史を学んでいましたが、日本と世界の相互関連性は今まではそこまで重要視されてきませんでした。
新科目の「歴史総合」では、日本の歴史が日本国内だけで完結しているのではなく、世界情勢の影響を強く受けているということを意識できるような内容に改訂されました。
『日本史探求』と『世界史探求』という発展科目
この『歴史総合』を学んだ後に、日本史か世界史をさらに勉強したい生徒さんは、『日本史探求』『世界史探求』という探求科目(発展科目)に進むことになります。
これらは今までの世界史Bや日本史Bと同じくらいの深さの知識を身に付ける教科となりそうですので、引き続きハイレベルな日本史と世界史の授業は残ることになります。
ただの暗記科目からの脱却
今までの歴史科目と言えば、丸暗記で乗り切る科目というイメージが強かったのではないでしょうか。
しかし、大学入試センターが作成した『歴史総合』共通テストのサンプル問題(想定問題)を見てみると、ただの暗記では解けないような思考力を問う問題となっていました。
歴史科目といえども主体的に学んでいく姿勢が重要になっていきそうです。
参考記事
より詳しくは、以下の記事をご参照ください。
プログラミングが共通テスト科目に『情報』
いままでは副教科だった科目が入試科目に
これまでは『社会と情報』『情報の科学』という二科目を高校生は学校で履修してきました。
これらは受験には直接関係のない副教科でしたので、しっかりと腰を据えて取り組んできた学生は多くはなかったでしょう。
4月からはこの二科目が組み替えられ、『情報』という一科目に生まれ変わります。
正確には『情報Ⅰ』と『情報Ⅱ』(発展科目、選択科目)という二科目ですが、共通テストに出題されるのは概ね『情報Ⅰ』の範囲となります。
情報科目の一分野はプログラミング
この新科目『情報』の一分野がいわゆるプログラミングとなります。
教科書により異なりますが、新高校1年生は特定のプログラミング言語を学校の授業で学んでいくことになりそうです。
とはいえ、共通テストでもC言語やPythonのような特定のプログラミング言語が出題されるということはどうやらなさそうで、プログラミングの基本的な考え方、つまり論理的思考力を問う問題が出題されることになりそうです。
共通テストの三本柱はコレだ!
プログラミングと論理的思考力を問う問題だけでなく、共通テストではさらに「IT機器の基礎知識」と「統計資料やデータの見方と活用法」の問題も出題されることになりそうです。
この「プログラミングと論理的思考力」「IT機器の基礎知識」「統計資料やデータの見方と活用法」という三本柱を、新高校1年生にはしっかりと学んでいって欲しいですね。
参考記事
より詳しくは、以下の記事をご参照ください。
自立した市民になるための教科『公共』
基本は現代社会だが…
新科目の『公共』は、それまでの『現代社会』という科目の廃止に伴い新設される科目です。
学ぶ内容としても『現代社会』とほぼ同じです。
しかし、授業のスタイルはどうやら大きく変更されることになりそうで、指導要領を見る限りアクティブラーニングを要とした授業が展開されることになりそうで、典型的な板書スタイルの授業は減ることになりそうです。
例えば、様々な思想家の考えを元にあなたはどう考えるか?という主体的に考える授業や、図表や資料を分析していくような作業を行う授業、あるいは模擬投票や模擬裁判、模擬議会のようなことを行う学校も出てくるかもしれません。
『倫理』や『政治・経済』が発展科目のような扱いに
『倫理』や『政治・経済』は2022年度以降も存続しますが、必須科目である『公共』の後に学ぶ発展科目のような位置付けになりそうです。
『公共』を学んだ後に、哲学や思想についてさらに学びたければ『倫理』、社会の仕組みについてさらに学びたければ『政治・経済』を選択すればいいでしょう。
共通テストはどうなる?
大学入試センターが作成した『公共』共通テストのサンプル問題(想定問題)を見てみると、単純な暗記で乗り切れる問題が激減して、思考力が問われる問題が増えていました。
サンプル問題には持続可能な開発目標(SDGs)に関する大問もありました。
資料や図の解釈も増えましたので、テスト時間の使い方も全く違ったものになりそうですね。
また、共通テストの科目の組み立て方も特殊になりそうで、『公共、倫理』『公共、政治・経済』という公民科目での組み合わせが基本となりそうですが、『地理総合、歴史総合、公共』という必修科目のオールスターでも選択できるようになるようです。
ただし、受験する大学によっては科目の組み立て方を指定してくる可能性がありますので、その点にも注意していきましょう。
参考記事
より詳しくは、以下の記事をご参照ください。
SDGsを高校で学ぶ!?『地理総合』
半世紀ぶりに必修科目化される地理
僕の高校では地理Bや地理Aという地理科目の開講がなかったため、地理を学ばないままで高校を卒業しましたが、2022年4月からは『地理総合』が必修科目となることで約半世紀ぶりに地理科目が必修化されます。
内容としてはより実生活に即した授業が増えてきそうです。
例えば、持続可能な開発目標(いわゆる「SDGs」)を地理的な視点から掘り下げるような授業が予測され、具体的には役所が作成するようなハザードマップの見方を学ぶような授業が行われる可能性があります。
発展科目の『地理探求』
『歴史総合』の発展科目である『日本史探求』『世界史探求』と同じように、『地理総合』を受講した方は選択で『地理探求』という発展科目を学ぶこともできます。
歴史科目より地理が好き!という方は、『日本史探求』や『世界史探求』を選択せずに『地理探求』を選択されるといいでしょう。
サンプル問題を見てみると
大学入試センター試験が作成したサンプル問題(想定問題)を見てみると、図やグラフや写真が大量にあり、複数のそういった資料を照らし合わせて解釈するような問題が出題されていました。
地理科目は以前から思考力が問われる問題が多く見受けられましたが、同じような傾向でより資料クリティーク寄りの問題が実際の共通テストでも出題されるようになりそうです。
参考記事
より詳しくは、以下の記事をご参照ください。
この他にも変更が
これらの4教科以外にも、内容に変更が加わるものがあります。
簡単にですが、それらについて触れておきましょう。
数学C
2015年度から廃止されていた数学Cが復活します。
とはいえ、かつての数学Cとは違い、2021年度までの数学Bの範囲に含まれていたベクトルや、数学Ⅲの範囲に含まれていた平面上の曲線と複素数平面が、数学Cに移行します。
現代文
今までの現代文といえば評論と小説、あと随筆という3分野が主たるものでした。
しかし、2022年度からは実用文の読み取り能力の涵養に重きが置かれるようになります。
共通テストではすでに評論で実用文の資料の読み取りが出題されていますが、それに寄っていくような形で授業も変化するようです。
家庭科
なんと高校の授業で資産形成について学ぶことになります!
家庭科といえば料理や裁縫というイメージがありますが、家計の管理も家庭科の重要なテーマです。
生涯にわたるお金の流れについてや、株式などの金融商品についての基礎知識などを学ぶことになりますが、今までの家庭科の先生たちは扱いに困ることになりそうですね…
新科目で大学入試に臨む皆様へ
新科目の勉強も大変だ
新高校1年生は2025年1月から新しい科目で共通テストを受けることになります。
武田塾西宮北口校では新しい共通テストの情報をどんどん仕入れておりますので、
ご興味がある方は0798-42-7311にお問合せいただいて、無料の受験相談に来ていただければ色々とお話しさせていただきます。
ホームページからのお問合せ・無料受験相談をお申し込みの方は、
からお問い合わせください。
武田塾西宮北口校のTwitter & Instagram
今ならお友達と一緒に入塾すると、入塾者に図書カード5,000円分をプレゼント!!
※スタジオコース・期間講習(冬だけタケダ・かけこみタケダ等)・対策講座は対象外です。
※双方が入塾した場合に限ります。受験相談時に記入をお願いします。
西宮市の予備校、塾、個別指導といえば!
〒662-0834
兵庫県西宮市南昭和町2-30山下ビル 2階
(阪急西宮北口駅、徒歩3分)
TEL:0798-42-7311(月〜土 13:00〜22:00)