こんにちは!!
京阪寝屋川市駅から徒歩4分、寝屋川市の予備校 武田塾寝屋川校です!
この記事は後編です!!
前編では、抽象、具体とは何か、具体化のやり方は?大学受験でどう活かす?
などを扱いました。
後編の今回は、抽象化のやり方は?抽象化と具体化を組み合わせて真価を発揮?
などをご紹介します。
抽象化の方法
具体化は、ある概念があったときに、それが含む概念や要素にする。
ということでした。
逆に抽象化は、ある概念や現象があったときに、それを含むより広い概念などを見つける・それにするということです。
これだけでは理解するのは難しいと思います。
前回のように、例を挙げて考えてみましょう。
数学の場合
ここでは、数学の一次方程式について考えてみたいと思います。
(4x+2=0)
(2x+7=9)
(19x-5=89)
・・・
このように、無数の一時方程式が考えられます。
このまま無数の方程式があると、解く手順も無数に考えられてしまいます。
そこでこれらに共通するところを考えて、全てに使える公式が導けないか考えてみましょう。
1. 右辺を0にする
右辺が0だとこれ以降の手順で都合がいいので、整理します。
4x+2=0
2x-2=0
19x-94=0
このように、右辺を0にすることができました。
この操作は全ての一次方程式で行うことができます。
2. 3つの式の共通するとこをを見つける
(定数)*(x)+(定数)=0
の形になっていることがわかります。
ここで登場した二つの定数をそれぞれ別の文字、a,bで置き換えてみましょう。
3. 定数を文字に置き換える
上の3つの式は全て、
ax+b=0
で表せるということがわかります。
4. 文字で置いた式を解く
この形の式は、b≠0の場合は簡単に解くことができます。
まずはbを右辺に移項して
ax=-b
これの両辺をaで割ってやって、
x = - b/a
これで、ほとんど全ての場合の一次方程式の解を知ることができました。
これは一次方程式の解の公式とも呼ばれています。
英語の場合
「be to 構文」
これを知っていますか?
大学入試でも頻出の英文法の一つです。
例としては、
You are to start work early tomorrow.
明日は早く仕事を始めなくてはいけません。
Not a star was to be seen.
星は1つも見られなかった。
She was never to see her boyfriend again.
彼女は二度と恋人に会えない運命だった。
If you are to pass the exam, you should study hard.
試験に合格したいなら、もっと勉強を頑張りましょう。
What am I to do?
私はなにをするべきなのか。
などがあります。
それぞれ
予定
可能
運命
意志
義務
という訳し方で呼ばれます。
高校の授業で、これら全て覚えるように言われたことはありませんか?
ですが、これを全て覚える必要はないのです。
全てに共通する意味を見つけ出して、それさえ覚えることができればいいのですから。
これらに共通する意味は、「これから〜する予定になっている。」です。
これさえ覚えてしまえば、全てこれで訳してしまえます。
本当にそうか?と思った方のために、一つ一つ訳して確かめてみましょう。
You are to start work early tomorrow.
あなたは明日は早く仕事を始めることになっている。
Not a star was to be seen.
星は1つも見られなかった。
She was never to see her boyfriend again.
彼女は二度と恋人に逢えないことになっている。
If you are to pass the exam, you should study hard.
試験に合格するなら、もっと勉強しなさい。
What am I to do?
私はなにをすることになっている?
どうでしょうか。
2番目の文である Not a star was to be seen.
以外は「これから〜することになっている」という訳し方で同じ意味の文になっていませんか?
この文の場合は受動態として考えれば良いので問題にはなりませんね。
それ以外の文は、みなさんが高校で習った5つの訳し方でも、
「これから〜することになっている」という訳し方でも、どっちで訳しても構わないということが言えると思います。
もちろん「義務の意味を前面に持ってきたほうがいい訳だな」と思った場合にはそのようにすればいいのですが、
そうでなければわざわざそうする必要もないと思います。
今回はBe to構文の5つの訳し方
可能
予定
義務
意図
運命
を抽象化して、基本的に
「これから〜する予定になっている」と訳せばいい。
という様に抽象化しました。
この章の内容は編集者が大学入試でお世話になった参考書、『関正生の英文法ポラリス』シリーズで得た知識が元になっています。
抽象化の方法のまとめ
ここまで数学の一次方程式と英語のbe to構文の例から抽象化のやり方を考えてみました。
この2つで共通していたことは、
「複数の事象の中から共通する事柄を見つけ出し、
共通する事柄の中で考えてみる」ということでした。
この作業は普段の生活の中でも、みなさんが自然と行なっていることでもあります。
「マッキーペンで書いた文字は消せない。
あれ、マジックインキで書いた文字も消せないぞ。
マッキーペンとマジックインキに共通することはなにかあるかな?
油性インクを使っているということが共通しているな。
つまり、油性のインクを使っているペンで書いた線は消せないのかな?」
文章にして考えたことはないかもしれませんが、この程度のことはみなさんも経験があると思います。
考えている内容が少し難しいくなった程度で、やっていることはこれと全く変わりません。
抽象化のキモは、「複数の事象から共通する事柄を見つけ出す。」ということです。
抽象化と具体化を組み合わせて使いこなす
ここまで、具体化と抽象化をそれぞれ細かく見てきました。
そこで次に、裏表の関係である二つを組み合わせて使いこなすことで、真価を発揮してもらいましょう。
と言っても、みなさんはもう組み合わせることで発揮する価値を体感しています。
気づいているでしょうか?
前後編を通して、この文章全体が、
という構成で書かれているのです。
まず全体的に言及することで、どのような事を理解して欲しいのか明かします。
これを具体的に例を用いて言及することで、身近に感じてもらい、理解してもらいます。
最後に抽象的に言及して、みなさんがより応用的に考えられるように説明します。
このように具体と抽象を交互に用いて説明することで、何かを説明する時に伝わりやすくすることができます。
この記事は人に何かを伝えることを主としていますので説明ですが、自分の中で何かを考える時にももちろん有効です。
雑多な事象について考える時に、一つ一つに総当たりで考えるのではなく、まずは立ち止まって整理してから考えることで、
事柄全体を見渡しつつ、明瞭に思考することができると思います。
具体と抽象のまとめ
2記事にわたって考えてきた「具体」と「抽象」。
みなさんは理解できたでしょうか?
具体化と抽象化を繰り返すことで、より論理的て、より理解しやすい説明ができるようになると思いますし、
より広範な事柄を簡単に考えることができるようになると思います。
最初は難しいかもしれませんが、練習を繰り返すことで簡単になりますので、頑張ってトライしてみてください!
受験勉強にも応用できると思いますし、受験勉強自体が具体化抽象化の訓練にもなると思いますので、大学受験生の方は特に頑張ってトライしてください!
お問い合わせはこちらから!
武田塾寝屋川校では無料受験相談を行っています。
「勉強のやり方がわからない……」
「どの参考書を使えばいいのかわからない……」
「授業を受けても意味ない気がする……」
受験に関するあらゆる悩みに、無料で個別アドバイスをさせていただきます!
〒572-0042
大阪府寝屋川市東大利町14‐6
丸喜ビル 3F
〒611-0021
京都府宇治市宇治若森31-5
宇治タイセイビル 1階
〒573-1106
大阪府枚方市町楠葉1丁目5-1
婦喜屋ビル 3階
〒573-0032
大阪府枚方市岡東町14-44
雲川ビル 4階
〒570-0026
大阪府守口市松月町2-19
松月ビル 3階