皆さんこんにちは。
武田塾長岡京校です。
先日、生徒からこんな質問を頂きました。
「共通テスト形式の数学が全然点数とれません…どうしたらいいですか?」
結構頂く質問です。恐らく多くの受験生が同じ悩みを抱えているのではないでしょうか。
先に断っておきますと、問1などから問題が解けないと言っている人はそもそも共テを解くレベルにいないので、まずは公式を覚え、単元別問題集を解いて、基本的な解法を理解してください。
今回は現在、模試で50-70点台にとどまっており、思い悩んでいる人に向けてお話しします。
80点を目指す人向け、共通テスト数学の解き方、考え方
90点、満点を目指す人にも少しだけ書こうと思いますが、まずは80点を超えたい!という方に書こうと思います。
私自身も最初は共通テスト方式が苦手で70点台止まりでした。
しかし、友達からアドバイスをもらったり、次第にコツをつかんだりして、
90点台をとることが出来るようになりました。是非参考にしてみてください。
悩みの種類としては大きく3つです。
時間が足りない
流れがつかめない
難しくて解けない
この3つについて、細かく、原因とその対策を見ていきましょう。
時間が足りない
まずは、時間の問題について細かく見ていこうと思います。
時間配分を間違えている
みなさんは時間配分を考えて解いていますか。これを考えていない生徒・間違えている生徒が多く見受けられます。時間配分は下記のとおりです。
数学1A
1⃣ 17分
2⃣ 17分(二次関数9分・データの分析8分)
3⃣ 4⃣ 5⃣(いずれか2問) 各15分
数学2B
1⃣ 2⃣ 各15分
3⃣ 4⃣ 5⃣(いずれか2問) 各13分
もちろん年によって、各問題の難易度にばらつきがあるので、一概にこの時間を必ず守れとは言いません。一つの目安として意識してみてください。
よく「まだ解ききれていなくても次の大問に行くんですか?もったいないです!」という生徒がいます。
確かにもったいなく感じます。
しかし、その大問の残りの問題に時間をかけて数点を取るよりも、
他の大問に行って、その大問をざっと解ききってしまう方がトータルで見ると、点数が取れます。
一度騙されたと思ってやってみてください。
解く順番、大問を固定化する
解く順番を決めましょう。
配点が大きい前から解いていくのが良いと思いますが、
苦手分野・数学1Aのデータの分析は後回しにしましょう。
苦手な単元は解き始めても途中で手が止まる可能性が高いですし、あまり点数も取れません。
また、データの分析は読むのに時間がかかり、残り時間が絞られます。
各問を解く時間に差がなくても、残り時間が多いほうが精神的にゆとりがあります。
たまに見受けられるのが、数学1Aの方で 3⃣ 4⃣ 5⃣ の問題を全部見てから解く問題を選んでいる生徒がいます。
やめてください。
点数にならない問題を読んだり解いたりする時間はありません。
今のうちに解く問題を決めてしまいましょう。
3⃣確率
4⃣整数
5⃣図形の性質です。
この中から得意な2単元を選びましょう。
実際、勉強する際も、毎回解く単元を変えるよりも、同じ単元を解き続けたほうが、
確実にその単元の力が付きます。
私の場合は2次試験で 5⃣図形の性質 が出ることはほとんどなかったので、
どうせ使うなら!と思い、 3⃣確率 4⃣整数 を選んで一年間解いていました。
個人的に、整数の分野は、互除法を用いて解く方法が頻出ですし、
コツをつかむと解きやすいと思っていますが、なぜか受験生には不人気です。
捨てる問題を選ぶ
意外かもしれませんが、問題を捨てる勇気を持ちましょう。
例えば各大問の最後の問題を解かないことにします。
1⃣2⃣3⃣4⃣で多く見積もってそれぞれ5点減点くらいでしょうか。
100-5×4=80、それでも80点取れてます。
解くのに時間がかかる問題、解けそうにない問題に時間をかけてしまうため、
時間が足りなくなります。
他に手を付けれていない問題があるのなら、諦めることも視野に入れましょう。
計算の工夫をする・計算ミスをしない
問題集や記述試験はできるのに、共通テストの点数が伸びない理由は結局これです。
計算ミスをして解き直して時間が足りない、途中で計算を間違えて先の問題も解けない、
なんてことが考えられます。
要領よく勉強しようとしている人ほど、テスト直しの際に、
解法を理解して計算方法をないがしろにしているように思われます。
模範解答はかなり上手に計算をしているので、答えのあっていた問題でも解法に問題はなかったか、
必ず解答例を見ておきましょう。
また、普段の勉強で計算ミスをした際は
それがどのような類のミスであったかを書き留めておいてください。
そうすると自分が同じところで計算ミスをしていることに気付きます。
私の場合は分数の計算をミスしがちなことに気づきました。
自分の苦手な計算過程が来た際は計算を端折らず、
より丁寧に計算するように意識してください。
一発で答えを合わすことが時短の何よりの近道です。
自分の間違いのパターンが見つかったときは、
問題冊子に大きく書いておくことをおすすめします。
流れがつかめない
これも良くある悩みです。原因は以下のことが考えられます。
問題文を読み飛ばさない・よく読む
質問対応をしている中でこの問題が解けません...と持ってくる子がいますが、
結構問題文を読んでいないことがあります。
まずは日本語をしっかり読むこと。
その際に、
必要な情報にチェックを入れていく、
文章を実際に図や表に表しながら描いていくなど、
自分が理解したことを軽くアウトプットしていくと良いです。
そして問題文で問われていることは何か、
何が分かれば解けるのかを念頭に置いて解いていきましょう。
そして問題の後半では前半で求めた解や考えを元に問題を解いていくことになります。
ここの流れをつかめていない生徒が多いです。
「~より」や「従って」という言葉が来たときはここまでで求めた解、
考えたことを使うんだなと思ってください。
この流れが分からないと、どの式を使うのか分からなくなるので、改めて、文章をしっかり読みましょう。
問題文を読み進めない
先ほど言った通り、問題文はよく読んでください。
しかし、問題文を必要以上に読み進めないでください。
根本的に勘違いしている人がいますが、穴埋めは穴さえ埋めたら良いわけではありません。
例えばァ__の欄のすぐ後ろに、ィ__の欄があったとします。
ァ__はすんなり埋められました。しかしィ__が埋められません。
なぜでしょうか。
これが穴埋めの罠なのですが、ァ__とィ__の間にめちゃめちゃ長い記述や計算過程が必要だったりするのです。
ァ__のすぐ後ろにあるからすぐできるのでは!と思い込んでしまいますが、
それで楽しようとするから解けないのです。
間の解答がかなり省かれているので、
過程を考えずに問題を解こうとしてしまい答えが求められないのです。
文章を読み進めると、そこで得た新情報から余計に楽をしてィ__を求めようとしてしまいます。
それで解ける場合もありますが、必要な情報はィ__の手前で出そろっているはずです。
適切な情報を選んで解けるように。
難しくて解けない
どうしても解けない問題はありますよね。その悩みの解決方法です。
とりあえず80点の精神
先ほど捨てる勇気を持ちましょうと言いましたが、これも同じです。
満点を取ろうとしているわけではありません。取れたらうれしいですが、80点でいいんです。
時間内にできるところからやっていき、少し詰まったすぐ飛ばす。
しっかり力のある人なら、このやり方で80点なんてすぐです。
人によってとるべき点数は変わるので、目標が70点の人はとりあえず65点の精神で、
一度解いてみてください。気が楽になります。
誰もできないと思い込む
実際、本番であったことですが、
私は第2回共通テストを受験しておりまして、皆さんご存じの通り、
数学がかなり難化した年に当たりました。
いつもより解けない問題、減っていく時間、焦りは出てきました。
その中で調子を取り戻した方法は
「俺が出来ないんだから、他の奴が出来るわけがない」
「みんなも出来てない。取れるところを取りきろう」と思うことです。
虚勢でもいいです。強気な姿勢が大切です。
本番の難易度は分かりませんが、強気な姿勢で臨みましょう。
最終的には実力も大事ですが、実力を使いこなす気概も大事なのです。
最後に
いかがでしょうか。皆さんの悩みを解決できたでしょうか。
だんだんと本試の日が近づいてきました。
焦りもあると思いますが、固くなると力が出せないと思いますので、
是非「とりあえず80点」の精神で頑張ってください。