みなさんどうもこんにちは、武田塾武蔵小山校講師の須田です。
10月までは天気が不安定な日が続きましたが、ここ最近はカラッとした秋晴れが続いており、比較的過ごしやすい日が続いていますね。
ただどんどん寒くはなってきているので、そろそろ冬服に衣替えした方がよさそうですね。
さて、最近私特訓中にある生徒さんにこんなことを言われました。
「浪人ってした方がいいのかな?」
確かに、これは受験生にとって避けては通れない悩みだと思います。
そこで今回は浪人のメリットとデメリット、するべきかどうかについて書いていきたいと思います。
浪人することのメリット
まずは浪人する事にはどんなメリットがあるのかについて書いていきます。
自分と向き合う時間ができる
まず浪人期間中のメリットとしては、自分と向き合う時間ができるということです。
浪人生は学生でもなく、社会人でもありません。
そういった何にも当てはまらない期間だからこそ自分や将来の目標を見つめ直すことができるのです。
浪人生として過ごす1年間はとても長いです。
その1年間の中では勉強の事だけでなく、色々な事に思いを巡らせる事になると思います。
これまでは受験勉強の事しか頭になかったかも知れませんし、自分の生活してきた中学・高校が世界の全てに思えていたかも知れません。
そんな中で所属する場所を卒業して、半ば放り出された形の浪人生は、自分自身について真剣に考えるようになります。
このように自分の人生の軸を見つける機会は、現役合格してレールに乗ったような人生を送った人にはなかなかないものです。
この1年間を通して、立ち止まり改めて自分自身を知る機会になります。
志望校へ再チャレンジできる
もう一度、志望校を受験することが出来る。
これこそが浪人の最大のメリット と言っても過言ではありません。
受験はこれまでの勉強の成果に加え、運の要素も含むものです。
どれだけ勉強を重ねても、1点差で不合格になってしまう事があります。
現役の時には手が届かなかったけれど、どうしても行きたい大学がある。
もしくは、将来やりたい仕事やなりたい職業があって、その為には特定の大学・学部に入らなければならない。
そんな人にとっては、受験生活でたった一度の本番勝負、チャンスがもう一回増えるというのはとても大きなメリットだと思います。
勉強だけに集中できる
個人差もありますが、浪人生は1日中勉強しています。
部活や学校行事があった高校生活とは違い、浪人生は勉強だけに集中することができます。
そういう生活を続けていれば自然と勉強習慣が身に付いてきます。
勉強しなければならないのは、大学受験だけではありません。
大学に入っても、社会に出ても、学ばなければならない事、身に付けておいたほうがいい事は沢山あります。
何か1つのことに打ち込む経験は、なかなかないでしょう。
それは大きな達成感を与えてくれたり、その後の人生で大切になる努力する力にも影響します。
浪人する大きなメリットの1つと言えるでしょう。
浪人を通して成長することができる
浪人した人は、基本的に「第1志望の大学に合格出来なかった」人です。
その失敗の経験、挫折した時の辛さは耐え難いものです。
しかし、その時の辛さから目を背けるだけでは、この先の人生にある様々な大変な事、辛い事を乗り越えるのは辛いのではないでしょうか?
大学に落ちてしまったという辛い現実から逃げずに、
「負けるもんか!もう一回挑戦してやる!」
という熱い気持ちを持ち続ければ、精神的に大きく成長する事が出来るでしょう。
貴重な経験が出来る
現役志向が強く、浪人生が年々減少している今、 浪人するという事は貴重な経験になりつつあります。
高校までと違って、所属を失った状態で1年間を自分の思う通りに使えるというのは、とても大きな事です。
浪人することのデメリット
次に浪人することのデメリットについて書いていきます。
お金がかかる
おおよそ予想はできるかもしれませんが、浪人生活はとてもお金がかかります。
大半の人が通うであろう予備校の授業料・模試代・参考書代・大学の受験費用だけでも100万円を超える事が殆どです。
メンタル的に辛い
浪人は孤独との闘いです。
同じ学校やクラスで試験を受けていた現役時代とは異なり、自分ひとりで決断を迫られる場面が出てきます。
このストレスは相当な物だと思います。
毎日ひとりでガリガリ勉強、そして受かるかどうかは合否発表の日まで分からない。
精神的な辛さから逃れようと、勉強をサボってゲームセンターなどに入り浸ってしまうこともあるかもしれません。
不健康な生活が続く
浪人生の中には、頑張り過ぎるあまり、夜遅くまで勉強を続けてしまう人がいます。
深夜勉強しながら夜食を食べ、朝は遅くに起きる…
一見たくさん勉強しているから問題無さそうですが、入試は午前中にスタートします。
体内時計が逆転してしまっていては肝心の試験に集中出来ないでしょう。
またそれだけでなく、せっかく大学に合格しても、夜型の生活から抜けだせないと、朝起きれず授業に遅刻……なんて事にもなりかねません。
一定のリスクが伴う
浪人はギャンブルと同じです。
ここまで浪人生のデメリットを上げましたが、ここまで大変な浪人生活を過ごしても100%合格する保証はありません。
お金をかけて、メンタルがやられてしまっても、合格出来なかったとなるとなお一層辛いですよね。
周りよりも1年間遅れる
浪人すると、現役で進学した友人たちは自分よりも1年はやく次のステージへ進むことになります。
大学生活をエンジョイし、自分よりも一年早く就職活動をして働き始める姿を見ることもしばしば。
日々勉強のストレスにさらされている受験生にとって、友人が遊んでいる姿を見るのは堪えるものがありますね。
また、一般的な就職活動をした場合、社会に出るのは一年遅れても定年の年齢は変わらないので、本来貰えるはずだった一年分のお給料を貰えない事になります。
将来の進路は人によって異なるとは思いますが、浪人生活にお金をかけて、さらに貰えるお金が減るのはデメリットと言えそうです。
浪人はするべきか否か
ここまで浪人のメリットとデメリットについてまとめてきました。
しかし、「浪人するべきか否か」はあくまでその人々によるとしか言えません。
浪人しても現役以上に勉強ができるかとか、メンタルを維持できるかなど、自分がどういう人間かを客観的に判断して決めればいいと思います。
終わりに
私自身浪人している身なので、浪人生の苦労はよくわかっているつもりです。
勿論現役で合格することがベストだとは思いますが、
1年かけても行きたい大学があるなら浪人することも検討してみてもいいと思います。
浪人をするなら、早めの決断をして、早めの再スタートを。
現役合格を狙っている高校3年生は絶対に最後まで諦めないこと。
高校1・2年生はそんなことは考えなくていいように、1日も早く本格的な受験勉強を始めましょう!