みなさんこんにちは!
武田塾 武蔵小山校の増田です!
この記事では、使える英文法Series 3をお送りします!
今回のテーマは”過去表現”です!
みなさんは過去を表す英語の文法と言えばどんなものが思いつきますか?
そう、過去形と完了形ですよね!
中学校でどちらも学習しているかと思いますが、大学受験を控えた受験生でも正しく説明できない、なんとなくでこれまで放置してきてしまっている人も多いので、今日で完璧にマスターしてしまいましょう!
過去形と現在完了形の型をおさらい
みなさん、過去形はどんなものかすぐにわかりますか?
そうです!動詞の形を過去を表す形に活用させれば過去形が出来上がるんでしたね!
I worked yesterday. 動詞に-edをつける I ate pizza last night. 動詞に-edをつけるのではなく形が大きく変わるものもある 過去形は、過去の一時点を表すときに使います。 |
では、現在完了形を見てみましょう!
I have worked for 8 hours . "have + 過去分詞" I have eaten pizza. 過去分詞にも形が-edをつけるだけではないものもある 完了形には3つ~5つの用法があると習っているかと思います。 「継続」「経験」「完了」(「結果」「習慣」) ( )内はどれだけ詳しく教わっているかによるかと思います。 |
ここまでは中学3年生までにやっていることかと思いますので、ちょっと忘れてるな、、と思ったら今すぐ復習をしておきましょう!
現在完了形忘れてるな、、と思ったらここからは完了形をさらっと見ていきますので、続けて読んでください。
もう完璧です!という人は、「過去形と現在完了形」の違いまで飛んでください!
現在完了形の用法
継続 ~State-up-to-the-present~
I have lived in this neighbourhood since I was a kid. 私はこの辺に子どものころから(今まで)ずっと住んでいます。 |
この継続の用法は通常”状態動詞(live, be, knowなど)”と一緒に使います。
また、この継続している状態がおそらくこの先もしばらく続く可能性が高いです。(言った瞬間に引っ越すことはあまりないです。)
「基本的にはいつの時点から続いているのか」または「どれくらいの期間続いているのか」を
表すような副詞句・副詞節を一緒に使います。("since I was a kid"の部分)
経験 ~Indefinite-Past~
I have been to Hawaii. 私は(今までに)ハワイに行ったことがありますよ。 |
経験の用法では”出来事動詞”と一緒に使うことが多いです。
状態動詞とともに使うこともできますが、”Have you lived in Osaka?”と大阪に、しかも住んだことがあるかどうかを聞くということはとても不自然です。占い師や透視能力のある人なら言うかもしれませんが、、
”大阪って行ったことある?” Have you been to Osaka?
”あ、実は昔住んでてん!” Oh, actually, I lived in Osaka before!
という会話なら自然ですよね。
また、ハワイに行った回数は言ってもいいし、言わなくてもいいです。
ただし、いつハワイに行ったのか限定的な時期を同時に述べてはいけません。 ✖ I have been to Hawaii last summer. 私は(今までに)前の夏ハワイに行ったことがあります。 現在完了は常に(今まで/今までに)というニュアンスを入れられるようにしなければなりません。 |
完了・結果 ~Resultative Past~
The taxi has arrived. タクシーが(今)着きました。(そしてタクシーは今もここに停まっている) |
完了・結果を表す用法では”変化動詞”と一緒に使います。
arrive, begin, die, drown, fall, finish, forget, lose, rot, stop など
arriveは乗り物が動いていて、ある地点で止まるという一連の変化を表す動詞です。
変化が完了した状態、変化した結果が今も続いている状態の時に使います。
特に時を表す副詞句や節を入れる必要はありません。入れなくても自動的に「今」というニュアンスが入っています。
習慣 ~Habit-in-a-Period-Leading-up-to-the-Present~
The news has been broadcasted at 10 for as long as I can remember. そのニュース番組は私が思い出せる限り(これまでずっと)10時に放送されてきている。 |
習慣の用法は、継続の用法と意味が似ていますが、動詞に状態動詞を用いません。
「住んでいる」や「知っている」という状態は一秒たりとも途切れることはありません
"出来事動詞"を使って、その出来事が習慣的に何度も何度も行われるということが「これまでずっと」続いていることを表します。
「放送する」は毎日途切れている出来事ですので、完了形にすると「何度も」という習慣を表します。
継続用法との決定的な違いは、頻度を表す副詞と一緒に使えることです。
✖ I have lived in Japan every 2 days for 10 years.→状態に頻度はありません。
〇 I have walked to work every 2 days for 10 years.→出来事なら頻度が表せます。
(私はこれまで10年間、2日に1回職場まで歩いて通ってきた。)
過去形と現在完了形の違い
ひとまず現在完了形をおさらいしたところで、過去形との違いを見ていきましょう!
継続用法と過去形
I have lived in this neighbourhood since I was a kid. I lived in this neighbourhood when I was a kid. |
武田塾では試験問題に出題されても自分で自分に説明しながら自信を持って解答できるよう、学習した内容をしっかり口頭で説明してもらいます。
下にスクロールする前に、自分なりに違いを説明してみましょう!
I have lived in this neighbourhood since I was a kid (' and this is where I'm living now'). 私はこの辺に子どものころから今までずっと住んでいます (そして今もここに住んでいます)。 今までずっと続いていることなので、今も住んでいるということが伝わる。 I lived in this neighbourhood when I was a kid ('and I don't live here anymore'). 私はこの辺に子どもの頃すんでいました(そして今はもうここには住んでいません)。 住んでいたという過去の一時点の状態のみについて言及しているので、今は住んでいないと付け加えることもできる。 |
このように説明できていればOKです!
経験用法と過去形
現在完了形の経験用法と過去形は、知らなければ一番使い分けが難しいですが、ここもやはりどのような要素が現在まで続いているのかを考えるといいです。
Have you visited the Vermeer exhibition?. Did you visit the Vermeer exhibition? |
さて、どのような状況なら現在完了形を使って、どのような状況なら過去形を使えばよいでしょう?
少し考えてみましょう💡
(Girl with a Pearl Earring, Vermeer, 1665)
さあ、あなたなりの答えは用意できましたか?
Have you visited the Vermeer exhibition?. フェルメール展にはもう行きましたか? Did you visit the Vermeer exhibition? フェルメール展には行ったのですか? |
日本語だけ見てもほとんど変わりはないように思えるのですが、発話者の頭の中で思い浮かべている状況が全く違っているのです。
これを言われた方も、それぞれ違ったイメージで受け取る必要がありますよ!
Have you visited the Vermeer exhibition?. 現在完了形の方は、実際に今フェルメール展が開催されていて、まだ行っていないのであれば行くチャンスがあるという状況が伝えられます。 Did you visit the Vermeer exhibition? 一方過去形を用いると、もうフェルメール展は終わってしまっている(どこかでやっているかもしれないが、少なくとももうあなたが行くチャンスは終わってしまっている)が、開催されている間に展覧会に行ったのかということを聞いています。 |
現在完了形の文で、過去から現在まで続いているのは"フェルメール展の開催"でした!
「終わってしまったもの」「なくなってしまったもの」「亡くなった人や動物」など、現在まで存続・生存していないものに対して現在完了形は使えません。そういったものには過去形を使って表す必要があります。
完了・結果用法と過去形
完了・結果用法でも変化した結果が今まで続いています。
Tim has injured his ankle. Tim injured his ankle. |
さあ、なんとなくイメージが湧いてきたでしょうか?
Tim has injured his ankle ('His ankle is still bad'). ティムは足首を怪我しました。(彼の怪我はまだ治っていません。) Tim injured his ankle ('...but now it's better') ティムは足首を怪我しました。(でも今は良くなっています。) こちらの文は怪我をしたその時点のことだけを言及しているので、 「今は回復している」ということもできますが、 「まだ怪我は治っていません」ということもできます。 この単文だけで使うと曖昧さが生まれるので、補足するような文を足して使うのが自然です。 |
まとめ
以下の2つの文の違いを説明してください。
The delivery person hasn't called at our house.
The delivery person did't call at our house. ※call at ~:(短い時間)~に立ち寄る、訪れる
説明ポイント
どんな状況で発話されていそう?
どんな時間帯に発話されていそう?
宅配業者の人は来そう?
発話者の気持ちはどんなものが予想される?
現在完了形は...
「今まで(に)~」「これまで(に)~」などのニュアンスが入る。
過去の一時点を表す副詞句、副詞節などで修飾できない。
終わってしまったもの、亡くなってしまった人や動物には使えない。
✖ Soseki Natsume has written a novel "Botchan".
過去形は...
過去の一時点でやったこと、起きたことについてのみ言及するときに使う。
その後どうなったかは、言われない限り分からないことが多い。
「あのとき」や「前の夏」など具体的な過去の一時点を表す副詞(句・節)と共起できる。
終わってしまったもの、亡くなってしまった人や動物にも用い、歴史上の人物や出来事にも使える。
〇 Soseki Natsume wrote a novel "Botchan" in 1906.
これを知ったうえで今まで出会った英語の問題や文章を見直すと気づくことがあるかもしれません。
中学生・高校1・2年生のみなさんはなんとなくで文法学習を終わらせず、きちんと向き合うことで、その後の学習は変わっていくはずです。
次回もみなさんが躓きやすい範囲を扱っていきます!
それでは!