皆さんどうもこんにちは、武田塾武蔵小山校講師の須田です。
受験生の皆さん、共通テストお疲れ様でした。
巷では今年の共通テストは全教科で軒並み難化したとのことなので、私もいくつか解いてみました。
確かに今回の共通テストは以前よりも明らかに難しくなっていましたね。
この調子であれば2023年以降の共通テストも同様の難易度の問題が出てくる可能性があります。
そこで今回は、2022年度共通テスト「数学Ⅰ・A」の私なりの分析と、来年度以降の対策について書いていこうと思います。
全体の傾向【2022共通テスト・数ⅠA】
まずは、科目全体の傾向を把握していこうと思います。
出題形式としては前回の共通テストと同様に大問5題構成であり、第1問と第2問は必答問題、第3問~第5問についてはこれら3題から2題を選択する選択問題という構成になっています。
傾向としては単なる数値を求める問題だけでなく、正しい選択肢を選ぶ問題や、今までのように抽象的な題材ではなく具体的な実社会での設定がなされ、それに対して数学を適用し解釈をしていく問題などが多く見られます。
昨年同様に、共通テストが掲げる「それぞれの判断と創意工夫に基づき適切に用いることにより、大学教育を受けるにふさわしい能力・意欲・適性等を多面的・総合的に評価・判定すること」という概念に沿ったものになっています。
昨年度(2021年度)との比較【2022共通テスト・数ⅠA】
次に2021年度共通テストとの比較をしていきます。
大問構成と、各分野の出題バランスは2021年度の共通テストや、試行調査やセンター試験とほぼ同じです。
これはあくまで主観ですが、出題方針は試行調査を踏襲していますが、共通テスト初年度の2021年度よりも、本来の共通テストの主旨に近い出題を意識しているように感じられます。
また2021年度に比べて、必答問題(第1問、第2問)の難易度が高くなっており、全体的な難易度は高くなっていると考えられます。
受験生にある程度取捨選択できる余地がある選択問題と比べると、必答問題は全受験生必ず取り組む必要があるのできつかったでしょうね。
また、2022年度はこのような設問が減り、加えてヒントとなるような記述が少なくなったことも難易度が上がった要因だと考えられます。
大問ごとの分析【2022共通テスト・数ⅠA】
第1問
第1問は例年通り数と式、図形と計量の問題になっていました。
数と式の問題は基本的な問題になっていましたが、模擬試験などと比べると少々ややこしくなっていたので、閃きを要求される問題になっています。
また、図形と計量の問題は太郎さんと花子さんがキャンプ場で見上げた山についての仰角がテーマの問題で、水平方向と鉛直方向の縮尺の違いを修正して、正しい仰角の情報を求めていきます。
また、外接円の半径が与えられた三角形についての問題もあり、正弦定理を利用します。
第2問
第2問は二次関数、集合と命題、データの分析の問題になっています。
難化したと思われる問題
2次関数や集合と命題の問題では2つの2次方程式の実数解の個数を調べる問題になっています。
花子さんと太郎さんの会話文にヒントがありましたね。次に2つの2次関数のグラフの動きを調べる問題になり、文字定数を変化させた場合の動きを捉えました。
さらに2つの2次不等式の実数解の集合に関して、その包含関係などを調べる問題が出題されており、必要・十分の概念が正しく習得されているか否かが問われました。
標準的と思われる問題
データの分析の問題では教育機関の数、その教員の数、そして学習者の数に関するデータを利用した問題になっています。
例年通り、ヒストグラムを読み取り正しい選択肢を選ぶ問題や、箱ひげ図から正しい散布図を選ぶ問題などが出題され、相関係数を計算する問題も出題されました。
こちらは標準的な内容でしたね。
第3問
第3問は場合の数と確率の問題でした。
各々が持ち寄ったプレゼントを交換するときの、条件を満たす配り方の総数を調べる問題でした。
2人でプレゼント交換ってなんだよ。笑
と思いましたが、ある事象の起こる確率を求める問題でしたね。
第4問
第4問は整数の性質でした。
1次不定方程式の整数解に関する問題です。
係数の値が大きく、1つの解の発見が難しい問題でしたが、誘導に従って進めていけば解き進められました。
整数の性質の問題は例年難易度が高いのですが、今年も同様にレベルが高い問題でしたね。
第5問
第5問は図形の性質の問題です。
三角形や円を題材とした、平面図形に関する問題でした。
基本的な問題練習だけでは対応が難しい小問が多かったです。
正誤判定やコンピュータによる図形の移動など、内容は目新しかったですがやるべきことはあまり変わらなかったです。
来年度受験する人へのアドバイス【2022共通テスト・数ⅠA】
大学入学共通テストの数学I・Aでは、その年の問題の難易度変化に関わらず高得点をとることを考えて準備しておく必要があります。
数学I・Aは、高校数学の土台ともいうべき分野なので、大学入学共通テストにおいても基本の理解を問う出題が多く含まれます。
慌てず一歩一歩を完璧に
大切なのは、基本を早期に確実に理解し、問題演習を繰り返し、限られた時間内で正答を確実に導く力を養うことです。
また、今年は全体的に問題の難易度が上がっていたので、今まで通りの問題演習に加えて、ワンランク上のものにも目を通す必要があります。
ただ、各分野を効率よく学習するには、いきなり入試レベルの問題に取り組むのではなく、教科書の例題、練習問題、節末問題、章末問題レベルへと、少しずつステップアップしていくのが一番の近道です。
基本の積み重ねが唯一の道!
2022年度の共通テストでは、対話形式で問題解決を行う問題、PC画面上で関数のグラフや図形を動かすときの考察を行う問題、日常生活(学校生活)での数学の活用の場面を切り取った問題、など従来のセンター試験よりも出題の幅が大きく拡がりますが、やるべきことは変わりません。
まずは「計算を最後までやり抜く」、「図やグラフを描いて考える」といった基本的なことを地道に積み重ねることによって、確固たる基礎を身につけましょう。
終わりに【2022共通テスト・数ⅠA】
いかがでしょうか。
4月から高3生になる受験生の方は、いまからでも遅くないので着実に学習していってください。
現高3生は自分で思っていたほど結果を振るえなかったと思う人もいるかもしれませんが、共通テストは受験の終わりではなく、あくまでスタートラインです。
結果を振り返ってばかりではなく、次に向けて対策をしていきましょう。
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