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大学験予備校・個別指導塾の武田塾 溝ノ口校です
副教科攻略の重要性
こんにちは!武田塾溝ノ口校講師のヒビノです。
夏休みも始まって早数週間、今年もいよいよお盆がやってきましたね。
最近の関東は連日の様に最高気温が35℃の猛暑日が続き、
すこし外を歩いただけでも滝のような汗が出てしまいます(おかげで外出前に塗りたくった日焼け止めが一瞬で解け消えます...)。
そんな悶えるような猛暑の中でも、武田塾溝ノ口校の自習室は毎日、自習をしに来る生徒さんであふれていて、
講師の私もとても感心してしまいます!(もちろん、自習室は冷房が効いているので安心して来校してください)
そんな夏休みも真っただ中な今、世界史・日本史選択だった講師の私が声を大にしてお話ししたいのが、
「この夏休み中に歴史科目の通史を、必ず一周は終わらせてくれ!」
です。
特にこのことは、
自身の通っている高等学校の進度の影響でまだあまり歴史科目の学習が進んでいない
現役生の方
へ向けています。
現役生の方は、ふだん学校の授業や行事で忙しくされている方も多いので、日々の学習にあまり時間を多くは割くことが難しいかもしれません。
ましてや、普段は英語や数学などの主要科目の学習に追われてしまい、
世界史・日本史(理系の方でしたら化学や物理、生物などの理科科目)の学習まで手が回らない
ことも多いでしょう。
たしかに、国公立・私立や文系・理系を問わず、どの大学においても英語や国語、数学の主要科目の配点が高い傾向がみられるため、
戦略的にも現実的な受験プランからしても、
まずは数学と英語(もしくは国語と英語)だ!
となることは理解できます。
しかし、だからと言って
いわゆる”副教科”のポジションにある世界史や日本史、理科科目の学習を疎か(後回し)にしても良い
というわけでもありません。
先ほどもお話ししたように、
主要科目については、学習を現役・浪人生問わずどの受験生もある程度は固めて受験に臨んでいるので、
一般的には受験者間での学力差はあまり広がることがないと言われています
が、
副科目は学習が進んでいる受験生とそうでない受験生の差が激しい(特に現役生)ので、
きちんと学習してきた受験生は周りを大きくリードすることが出来、
またあまり学習に時間が割けなかった学生は簡単にビハインドを追ってしまうのです。
以上は学習進度の差が大きい現役生をベースにお話ししましたが、浪人生についても同じことが言えます。
それどころか、
浪人生の多くは浪人年度の夏までに副教科の学習がしっかり進んでいる場合が多いので、
今の時期に副教科の学習が進んでいないと、今年度の合格はおぼつかないでしょう。
では、
今の時期にどのような副教科の学習をすれば、
受験までに他の受験生をリードすることが出来るのでしょうか?
(以下からは、”副教科”を世界史・日本史に絞り、それぞれ具体的にお話しししていきます)
夏休み中にしておきたいこと!
これまでは、入試における副教科(世界史・日本史)の重要性をお話ししました。
ここからは、具体的に今の時期に
どんなことを意識しながら、
どこまでの学習を終わらせればよいのか
について、各教科少し具体的な例を交えながら詳しくお話ししていきます。
まずは、通史学習を一周終わらせることについてです。
どうして”夏休み”に通史学習を終わらせたいのか
夏休みは、現役生・浪人生問わずまとまった時間を受験勉強に割くことが可能な期間です。
既にお話ししたように、普段は主要科目の学習で一杯になってしまう場合があっても、夏休みは学校などがないので世界史・日本史の学習に手を広げられる方も多いでしょう。
ここで強調しておきたい点は、
”まとまった時間を割きながら”、学習する
ことです。
例えば夏休み期間中の一日に全体として10時間学習するとします。
その中の内訳で、英語に4時間、数学に3時間、国語に2時間、歴史科目に1時間
というように主要科目含め各科目満遍なく学習する受験生の方も多いでしょう。
普段の学習においても歴史科目の学習がしっかり進んでいる受験生ならこの学習スケジュールでも問題ありませんが、
夏休みに本格的に歴史科目を学習したい
という受験生なら、一日全体の学習時間における歴史科目の比重をもう少し大きくしてみましょう。
例えば、
一日の午前の勉強を全て歴史科目に充てる、などといった大胆な方法でもよいでしょう。
その理由は簡単で、一日1,2時間の学習のみでは、どんなに効率の良い勉強方法でも、
夏休みが終わるまでにすべての範囲(通史)の学習を終わらせることが出来ないからです。
どんな科目でも、
まずはその科目の内容を一周終わらせてしまうこと
が最優先課題です。
しかし、ただ闇雲にだらだらと終わらせてはいけません。
「短期間に通史のインプットを一周終わらせて、その後は問題演習などでアウトプットしつつ、
通史学習時の抜け漏れを拾いながら再インプット、
そしてこのサイクルを何周もしていくうちに、歴史科目の大まかな流れと細かな知識がしっかりと身につく」
これが歴史科目学習の王道であり、同時に最も効率の良い学習方法でもあります。
もう少し簡単(カジュアル)に言うと、
「通史の一周目をとにかく早く終わらせて、
そのあとは問題演習をしつつ通史を何周もしよう!」
といったところでしょうか。
実際の武田塾の指導方法(一例)
因みに、武田塾における指導では、この方針にもとづいて
「毎週新たに課される宿題の範囲を次週の確認テストで必ず合格(得点率8割以上)させる」
という点に徹底的にこだわります。
生徒本人からすれば、
「確認テストには合格できたけど、先週の範囲の内容にまだ自信がない...」
と思ってしまうこともあり、実際にそういった相談も多く受けます。
しかし、そんな時には上記の方針をもう一度丁寧に説明し、
「とにかく通史一週目(インプット)を早く終わらせる!」という目的意識を講師・生徒間で共有させています。
講義系参考書の学習が一周終わった時点での理解度や定着度が2~3割でも何ら問題ありません。
その後のアウトプットで如何様にも知識の定着を完璧にすることはできるのですから。
一週目の学習方法(目安) ~世界史編~
ここからは、各科目それぞれの学習方法の目安について、目的論と方法論を交えつつ詳しくお話ししていきます。
まずは世界史です。
この科目は、とにかく教科全体の全容を掴むことが難しい科目です。
世界史初学者の場合は、
まず各地域の王朝の変遷の暗記を最優先で学習していきましょう。
(例:イギリス史の場合、アングロ・サクソン朝→ノルマン朝→プランタジネット朝→ランカスター朝→…)
全国の多くの高等学校は教科書の記述に沿ったカリキュラムを採っているので、
さらに各地域・各時代ごとの流れや内容を抑えることに難儀するでしょう。
その理由は、
教科書の多くは地域ごとの叙述スタイル(いわゆるタテの世界史)ではなく、
時代ごとの叙述スタイル(いわゆるヨコの世界史)
を取っているからです。
(このことは、以前にこのブログの別の記事で詳しくお話ししていますので、
そちらも併せてご覧ください↓
https://www.takeda.tv/mizonokuchi/blog/post-214938/)
ヨコの世界史は、
東大・京大などにおける国公立大入試の論述問題を学習するときは非常に役に立ちますが、
初学者が一から通史を学習する場合にはあまり向いているとは言えません。
なので、
タテの世界史
(地域ごとに古代から現代までの歴史を一気に学習するスタイル)
を意識しながら学習しましょう。
具体的な例を取り上げます。
西アジア地域を学習するとします。
西アジアは、有史以後の世界史学習で一番最初に勉強するメソポタミア文明(古代オリエント)から、
古代イラン帝国、数々のイスラム王朝、そして近代に入り欧米列強の干渉を経て現代にいたります。
その間実に6000年、
その歴史を一気に学習しようと思うと気が引けてしまいます。
しかし、一週目はスピードが命です。
いちいち細かい人名や作品名などを覚えていたらいつまでたっても一周することが出来ません。
なので、まずは
「大まかな歴史の流れを覚える」ことを最優先
させましょう。
この範囲であれば、
各王朝の順番(どの王朝がどの王朝に倒されたか)、各王朝の支配領域や首都、初代君主や最盛期の君主、社会や文化の大雑把な特徴
この程度で十分です。
特に、西アジアは王朝交代が激しいので、
各王朝の順番は最初にしっかりと頭に入れてしまいましょう。
これらの情報はもちろん参考書や資料集に整理されてありますが、
一度自分の手でノートにまとめてみましょう。
武田塾では、毎回の特訓時に自作ノートの確認を行うので、その際にこれらの情報をまとめたノートを講師と一緒に確認しつつ、
講師がさらに付け足しておいて方が良いことなどをアドバイスしするので、
特訓を重ねることによって、重要な知識のみが整理されまとまったオリジナルノートが更に充実していきます。
一週目の学習は以上の基礎の基礎にあたる知識のみを整理することを心がけ、
二周目以降やアウトプットと並行しながら、
さらに細かな各歴史事象が起きた歴史的背景
、その事象の内容、のちの時代への影響など
を学習していきましょう。
西アジアの例でいけば、
その王朝の支配層は何人なのか、国教は何だったのか、またそれ以前や同時代他地域の王朝と比べてどんな特徴があるのか
といった知識を肉付けしていきましょう。
この学習方法は、
中国史や西欧史など他地域を学習するときにももちろん適用できます。
一週目の学習方法(目安) ~日本史編~
次は日本史です。
幸いにして、日本史は世界史とは違い初学者も歴史の流れについてざっくりとは知っているはずです。
(卑弥呼がいて、そのあとに聖徳太子が登場して、
武士が登場して、織田信長・豊臣秀吉・徳川家康の時代になって、
明治時代になって、大正・昭和で戦争をして... など)
また、教科書の叙述は
まず各時代の政治史の流れを説明した後に、
その時代の社会経済史や文化史、また外交史などを追って説明していくスタイルをとっています。
なので、学習者が自身で行わなければならない作業は、
「各時代の政治史・社会経済史・文化史などを、それぞれ関連付けてまとめあげ、
論理的に説明ができるように整理する」
といったようなことです。
例えば、古代奈良時代を例にとって説明しましょう。
単純に学習を進めているだけでは、権力者の推移や法令の順番、文化の特徴などを個別バラバラに学習してしまい、
ただひたすらに暗記量だけが増えてしまいます。
しかし、権力者の推移(政治史)一つとっても、よく考えてみると
藤原不比等(藤原氏)政権→長屋王(皇族出身)政権→藤原四子(藤原氏)政権→橘諸兄(皇族出身)政権…
といったように約10年のスパンで皇族主導の政治と藤原氏出身者主導の政治が繰り返されています。
単純にこの順番を暗記することがまずは最優先ですが、
日本史学習の場合は初学の場合(一周目でも)もう少し踏み込んだ学習がしたいところです。
平安時代初期に、藤原氏北家が政争や策謀を用いて他氏排斥を行ってきたことは基本知識として頭に入っている受験生も多いとおもいますが、
藤原氏は、奈良時代に同じことを皇族を相手にして行っていたことが、このことからわかります。
また、社会経済史と政治史両方の面を持つ、
百万町歩の開墾計画や三世一身法、墾田永年私財法などについて
それぞれの法令の年号や名前だけしか学習していない受験生も多いですが、
どうしてそれぞれの法令が特定の時期に発布されたのか、またその内容やそれ以降の時代にどのような影響を与えたのか
などを一周目の学習段階で簡単に理解しておくと、
二周目以降の学習がとてもスムーズに進みます。
その際は、少し広い目線をもって学習してみましょう。
もともとの背景は、
律令制の行き詰まり
(人頭税が重たすぎるゆえに偽籍や逃亡が増えたことや、人口が増え班田収授が行えなくなった)
から、各政権はそれぞれの法令で
律令国家の大原則でもある「公地公民制」を少し変容させることによって、
律令制の安定化を図った
その結果として、初期荘園(これ自体は律令制に依存したもの)が増え、
大貴族や大寺社の特権化がより進んだ。
といったように、
政治史と社会経済史を横断させ、
それぞれを関連付けつつ学習内容を整理していきましょう。
このように、
世界史とは対照的に、
日本史は一周目からある程度は踏み込んだ内容まで学習する
ことをおすすめします。
最後に
いかがでしたでしょうか。
今回は、夏までに副教科学習をある程度進めておくことの重要性を、
世界史・日本史の学習方法を具体例として取り上げつつお話ししました。
とにかく、
夏休みは基礎基本事項の習得に、
まとまった時間を割くことが出来る最後のチャンス
です!
お話しした具体的な学習方法を意識しながら、
この機会に通史学習を終わらせてしまいましょう!
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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