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2021年度の東工大の傾向と対策
英語
傾向:90分150点2問
2008年頃まではセンター試験に毛が生えた程度と言われていた東工大英語ですが、その後急激に難化し近年の傾向では1500~2500語程度の超長文と500~1000語程度の長文2題という構成が続いています。
文法や語彙は標準レベルですが、とにかく時間に対して文章の量が多すぎるためある程度の速読力がないと最後まで読み切ることすらできません。
設問は内容一致問題を中心とした選択問題に加え、英文和訳・和文英訳・内容説明などの記述問題も出題されます。
超長文であり情報を整理することが難しいことに加え、学術的な内容であることが多いため選択問題とはいえ内容一致問題は苦戦する人が多いのではないかと思います。
記述問題の中では英文和訳・内容説明の難易度はそこまで高くないですが、和文英訳に関しては英文を書くこと自体の練習をしておかないと太刀打ちできないことがあります。
対策
基礎的な単語と文法を固めておくのはもちろんのこと、超長文に対しても対応することができる速読力と情報整理能力を鍛える必要があります。
まず、長文を読めるようになるには長文をたくさん読むしかありません。
文章量は問わないので毎日欠かさず英文を読んでください。
1日でも英文を読まない日があると長文読解力というのはすぐに落ちてしまいます。
時間がないときは200語~程度の文章を、時間があれば1000語以上の問題を毎日時間を計って読んでみましょう。
また、1度読んだあとは同じ文章を音読をするのも効果的です。
ただ読みながら理解するのは簡単でも実際に発声しながら理解するのはかなり単語や文法が頭に入ってないとすらすら読むことはできません。
何度も音読をし、1度もつっかからなくなればその文章は完璧に理解できたといえるでしょう。
記述問題は他の私立大学などでは問われない記述力が問われるため、専門に対策をする必要があります。
英作文の問題集で演習量をこなしつつ、できれば学校の先生や塾の講師などに添削をしてもらえると良いでしょう。
英文を読むことに必要な理解度と書くために必要な理解度は大きく異なるため、さまざまな構文の中から、出題された日本語に最も適したものを選択できる広い知識が求められます。
また英単語のスペルも暗記する必要があるので、単語力と文法力をこれまで以上に鍛えましょう。
数学
傾向:180分300点5問
1問60点の大問5問構成で、誘導がほとんどない非常にハイレベルな問題が出題されます。
配点は300点と他の科目に比べて倍の点数があるため、数学を落とすことは不合格に直結します。
分野としては数Ⅲの内容が3~4題を占め、微分積分が絡んだ問題は必ず出題されます。
また数Aの確率、整数や数Bの数列、ベクトルも毎年どれかは出題されており、確率と数列と極限を1問にまとめられる「確率漸化式の極限」の問題は好んで出題されます。
ほとんど誘導がなく問題文が非常に短い問題が多いのも特徴で、すべて記述式での回答になるため生半可な知識、数学力では手も足も出ません。
しかし、記述式であれば最後の答えまでたどり着かなくても途中までの部分点を狙うことができます。
自分がこの問題に対してどのように考え、どのように解こうとしているのかを採点者に伝えられるかどうかがカギになってくるでしょう。
また、試験時間が180分と気が遠くなる長さなので集中力を保てないと最後まで解き続けることすらも難しくなってしまいます。
もっとも、逆の見方をすれば時間が十分に確保されているとも言えるので「時間がもっとあれば解けた」ということにはほとんどならず、解ける問題は解ける、解けない問題は解けないというように実力を出し切れる試験ではあると思います。
対策
東工大数学を攻略するために必要なのは
です。
まず基礎の徹底に関しては教科書に載っている公式、定理などは紙に書いて自分で説明できる程度には理解しておく必要があります。
よほど根幹の公式でない限り教科書レベル程度の公式は「暗記」では済ませず、どの公式からどのように派生してこのようになったのかを理解しましょう。
これによって解法の引き出しを取り出しやすくなるため、別解を検討するときに役に立ちます。
続いて別解を検討する応用力についてですが、日々の問題集を解く時間でも常に他の解法も検討し、どのような解き方が最も計算が楽に済むかを考えましょう。
別解が多くあるものとしては、ベクトルの問題だと思っていたものが図形や複素数平面の問題だと考えると簡単に解ける場合などがあります。
問題集は単元ごとに問題が分かれているためどのような解法を使えばいいかすぐにわかると思いますが、誘導がほとんどなく問題文が短い東工大の問題ではそもそも何の問題なのかわからないことが多々あります。
このとき、普段からいろいろな解法を検討していれば自然とどうアプローチすれば正解にたどり着けるか見えることがあります。
最後に記述式での解答力ですが、これはとにかく記述解答の問題を解きまくって添削してもらうしかありません。
自分が当たり前と思っていることでも他人に正確に伝えることは難しい場合がありますので、何を仮定していて何を求めるために何をどう使ているかなどを明確に記述できる能力を鍛えましょう。
記述式の解答に慣れることで最大限の部分点の獲得につながります。
例えば、数学的帰納法を使う問題だとわかれば何もわかっていなくても最初の定型文を書いただけで部分点をもらえたり、途中の計算がわからなくてもその結果を文字でおいてそのまま計算を進めればその分の部分点を貰えたりということもあります。
とにかく自分が考えていることは包み隠さずすべて伝える気持ちで解答を作成しましょう。
もちろん、東工大の問題形式は普通ではありませんから過去問演習は最低でも10年分は行い、3時間分の集中力も鍛えていきましょう。
物理
傾向:120分150点3問
1問50点の3問構成で、1問目に力学、2問目に電磁気、3問目に熱力学or波動が出題されます。
解答はすべて記述式でどれも典型問題が出題されることはなく、問題設定が目新しいことが多いです。
力学はエネルギー保存や単振動、電磁気はコンデンサーや電磁誘導、熱力学は断熱変化やエネルギーについて、波動は波の干渉などが頻出となっていますが、それだけを対策すればいいというわけではなく、どの範囲もしっかり理解していなければ解くことはできません。
また、公式を覚えるだけでなく微分積分を使った物理現象の根本的な理解が必要で、教科書をなぞるだけでは太刀打ちできないことが多いです。
物理で使う微積についてはこちら↓をご覧ください。
【理系】東工大生が教える「物理で微積は必要ない?使うべき?」
とはいえ、物理を根本から理解できていれば目新しい問題でも十分に対応できますし、試験時間は120分と1問あたり40分も使えるため、こちらも数学と同様自分の力を十分に発揮できる試験だと言えます。
対策
とにかくすべての公式を暗記に頼らずに、どうしてこのような公式になるのか現象から説明できるくらいの根本的理解度が求められます。
その中で重要なのはそれぞれの物理量の「次元」です。
「次元」というのは「長さ」「重さ」「時間」「エネルギー」などのことで、例えばメートル[m]は長さの次元を持っています。
物理を記述する式において両辺の次元は必ず一致しますから、公式をたどっていけばその物理量の次元がどのようなものかわかります。
例えば、電位を表すボルト[V]は「1[c](クーロン)あたりの静電気力による位置エネルギー」なので[V]=[J/c]とわかります。
このように、すべての公式に対してどうしてそうなるのかを説明することができるようになれば、東工大物理は簡単に解くことができるでしょう。
「次元」の話についてはこちら↓の記事に詳しく載っているため参考にしてください。
【教科別】東工大現役合格生が教える「物理の見直しの仕方について」
物理を根本から理解したいときにオススメなのは東進の苑田尚之先生の講義です。
残念ながら参考書などは出ていないので東進で受講するしかありませんが、冬期講習などでは河合塾でも授業をしていることがあるので参加してみるといいかもしれません。
化学
傾向:120分150点3問
1問50点の3問構成で、1問目に理論化学、2問目に無機化学、3問目に有機化学が出題されます。
理論化学と無機化学は順番が逆になる場合もあります。
特徴的なのは数学と違って基本的に記述式の解答ではないことで、選択問題に関しては正解が1つまたは2つ存在するため消去法が使えずすべての選択肢に対して理解が求められます。
計算問題においても答えのみが要求されるため、数学のように途中点を稼ぐことができません。
そのため、最後まで正確に解ききれる計算力が求められます。
しかし、計算問題に関しては標準的な問題が多いため、計算力を付ければ得点源にすることができるでしょう。
また、有機化学では構造決定の問題も出題されるため、構造式を書く練習も必要になります。
無機化学は暗記の量が多いですが、どこか1つでも抜けがあると解答しきることは難しいでしょう。
対策
化学の場合高校範囲では現象を説明することができず暗記に頼る部分が多くなってしまいます。
特に無機化学は暗記していないと何もできないことがあるのでしっかり暗記しましょう。
しかし、理論化学や有機化学などは電子の動きなどで現象を説明できる場合がありますから、可能な限り暗記に頼らないようにしましょう。
計算問題に関しては普段から電卓を使わずに手計算をする癖をつけましょう。
また、本番は計算スペースが限られているので、計算用のノートなどを使う場合は広くとりすぎないことに気を付けましょう。
有機化学の構造決定はパズルのようなものですから、自分の持っている知識の中から条件に該当するものを1つずつ選んでいけば解くことができます。
そのため、知識をつけるのはもちろんですが問題数を多くこなして慣れていきましょう。
化学は年によって難易度の差が激しいため難化した年は化学が得意な人でも厳しいかもしれません。
過去問は最低10年分解いて、難しい問題にも慣れておきましょう。
おわりに
東工大の入試はとにかく難しいですが、時間はたっぷりとあり良問も多いので自分の実力が出しやすい試験だと言えます。
どの科目においても根本的な理解が求められるため、教教科書より一歩踏み込んだ勉強を意識して取り組んでいきましょう。
君も合格してこんな写真を撮ろう!!!!
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