小金高校横の坂川には「アリゲーターガー」がいる

鮎からウナギやボラや白蓮、ついにはアリゲーターガーまで、利根川と江戸川に繋がる坂川は魚種のるつぼ（坩堝）だった。

人種のるつぼはアメリカ、魚種のるつぼは坂川

アメリカは「人種のるつぼ」、カナダは「人種のパッチワーク」と言われています。そして坂川は、今や我が国を代表する魚種のるつぼです。
その原因は、坂川が新坂川や坂川放水路によって江戸川に繋がり、さらに北千葉導水事業によって手賀沼を経て利根川につながったからです。
そして坂川の水温と適度な冨栄養化がプランクトンの発生を促し、数多くの魚種を育てるのに相応しい環境を作り上げています。

坂川の生き物の話は鰭ヶ崎の「いろは鮨」に聞け

坂川と流山の生き字引の様な70歳の親父さん、さらに元気100倍でノリノリの奥さん、そして極め付きが好奇心旺盛というか、この両親にしてこの息子ありといえる息子さん（と言ってもみなさんから見れば30代後半の小父さん）です。

詳しいだけでなく実践派の親子だから、坂川の魚の話に始まりタガメのことや今飼っているヘラクレス（カブトムシ）の話になると怒涛の如く次々と新たな話題が出て来ます。
だからこの家族と話していると、いつの間にかまるで近所のお兄さんたちと子供同士で話している気分になります。

もちろん親父さんの握る鮨も絶品ですが、話題の尽きない息子さん（小父さん）に坂川で捕った魚やいる魚を書き出してもらいました。
そうしたらその魚種の多さにもビックリです。

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坂川で捕った、坂川で見た+信用できる有力情報

≪坂川に住む魚≫

カダヤシ、ギンブナ、ヘラブナ、オイカワ、アユ、ニゴイ、コイ、ナマズ、ウナギ、チチブ、ヨシノボリ、モツゴ、カワアナゴ、タイリクバラタナゴ、タモロコ、ウキゴリ、ボラ、マハゼ、スズキ、ブラックバス、コクチバス、ワタカ、ブルーギル、アメリカナマズ、ライギョ、グッピー、アカヒレ、アリゲーターガー、スポッテッドガー、コクレン、アオウオ、ソウギョ、ハクレン、マルタウグイ

≪坂川に住む甲殻類≫

スジエビ、テナガエビ、ザリガニ、ヌマエビ、モズクガニ

≪坂川に住む亀（爬虫綱カメ目）≫

アカミミガメ、クサガメ、スッポン、イシガメ、カミツキガメ

さまざまな魚種が増えたわけ

≪なぜ汽水域の魚が坂川にいるのか≫

アユやウナギは江戸川を経て海から上がってきます。さらに坂川にはボラやスズキなど汽水域に住む魚もいます。
江戸川には、市川市の行徳可動堰と江戸川区篠崎の江戸川水閘門の二つの水門があり塩水の遡上を防止しています。この水門が開いた時にボラなど汽水域に住む魚が一斉に江戸川を遡上して、坂川まで来るのです。

≪なぜ中国の四大家魚が坂川に≫

四大家魚といわれる、ソウギョ（草魚）、ハクレン（白蓮）、アオウオ（青魚）、コクレン（黒蓮）は1878年頃に日本各地で放流されました。しかし流域面積の広い利根川でしか繁殖していません。
利根川から江戸川を経て坂川や、利根川から手賀沼を経て坂川に来たものと思われます。ハクレンはフィレオフィッシュみたいに揚げたら美味しい魚だということでした。

≪1.5ｍを超えるアリゲーターガーの番（つがい）までいる理由≫

もちろん誰かが放したからいるのですが、餌になる小魚が豊富なことや流れが穏やかなこと、さらには水温も適していたのでしょう。結構長く棲み付いているようです。

幾人もの怪魚ハンターがアリゲーターガー狙いで釣り糸を垂れているようですが、未だに釣られたというニュースを聞きません。
でも目撃情報が絶えないのでいることは間違いないようです。
もしもアリゲーターガーを釣ったなら、いろは鮨までお持ちいただければ蒲焼にしてくれるそうです。

≪ブラックバス釣りのメッカになりそうです≫

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今や坂川は都心から近いブラックバス釣りのメッカとして静かなブームになっています。
以前からヘラブナ狙いの釣り人が多かったので、ヘラブナ釣り対ブラックバス釣りの冷たい戦争が繰り広げられているようです。

だから坂川は面白い

江戸川と利根川、その間を流れる坂川。他のブログでも紹介したように上郷（流山市）の名主だった渡辺庄左衛門さんが三代に渡って私財をつぎ込んで掘削を続けた河川です。
さらに明治になって江戸川への排水機場が作られ、昭和になって新坂川や坂川放水路の掘削や北千葉導水事業によって手賀沼を経て利根川ともつながりました。

≪まとめ≫

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豊富な在来種が今も生き残っています。
汽水域に住む魚もここまで遡上してきます。利根川水系でしか生き残れなかった中国四大家魚もいます。
アリゲーターガーなど信じられないような外来種も生息しています。
坂川は、多様な魚種が一緒に住んでいる川です。

すでにさまざまな種類のお魚さんたちが共存しています。
北千葉導水事業によって少しずつ奇麗になっていく坂川が、やがて流山市民の憩いの場となるように思います。
坂川が流山を故郷とする人たちの原風景になる時代の到来です。

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