みなさん、こんにちは
武田塾丸亀校の三好です。
今日は進路検討の一つの材料として、歴史学系のについてお話ししようと思います。
皆さんの中には、
歴史が好きだから歴史学部、歴史学科に進もうかな
と考えている人もいるのではないでしょうか?
私は関西学院大学 文学部 文化歴史学科というところで西洋史学を専修していました。
今日は歴史学系の大学に入ったらどんなことをするのか、どんな人たちが多いのかについて掘り下げてみようと思います。
私の経験則に基づくものになるので、必ずしもそうだというわけではありませんが参考にしてみて下さい。
今日のターゲット:
・歴史学系に進みたいと考えている人
・社会の先生になりたい人と考えている人
・歴史好きな人
学生の特徴
まずは歴史学の学生の特徴です。
歴史好きである
当たり前のことですが、ほぼみんな歴史好きです(笑)
これは間違いないです。
歴史を勉強することに抵抗感がない人たちが多く集まっています。
歴史に関する知的探究心がある人たちが多いです。
各々興味のある分野や得意分野があるのですが、そうではない分野についても興味を持って聞く人が多かったです。
私も休み時間では友人と色々な歴史の話をしましたが、空きコマ90分まるまる語り合うこともしばしばでした。
歴史オタクもいる
中には歴史オタクの人もいます。
マニアックな内容や、アニメ・ゲームから興味関心を持った人も中にはいました。
特にアニメや漫画の影響力は凄いですね。
日本史専修の人であれば「刀剣乱舞」
アジア史専修の人であれば「キングダム」
西洋史専修の人であれば「ヘタリア」
を熱狂的に語る知り合いがいます。
(まぁ、みんな口を揃えて「ほとんど訳にたたない」と言っていたのは印象的でしたが・・・)
歴史が得意
得意な科目は?と聞かれると、ほぼ全員歴史科目を挙げると思います。
実際、私の仲の良い同級生たちは、当時のセンター試験で7割を切っている人はいませんでした。
専門科目のみではありますが、自信を持っている人は多いです。
つまり、多くの人は、「歴史が好き」で「学問としての歴史が得意」です。
史学の分類
次に史学の分類についての紹介です。
ざっくり3区分に分けて説明します。
日本史
文字通り、日本の歴史について研究する学問です。
一次史料に触れる機会が最も多い領域だと思います。
西洋史
西洋史は対象地域が非常に広いです。
東西ヨーロッパ、ロシア、アメリカはもちろん、
古代ギリシアや中南米・アフリカまで対象に入ります。
一次史料に触れる機会は少ないですが、
二次史料が英語の物が多いので英語力は必要です。
アジア史
アジア史は中国史やイスラム史、その他アジア地域が中心です。
西洋史に比べると対象地域としては狭いですが、
各国の歴史が長く研究対象となる時代が多岐に分かれている印象があります。
西洋史学専修の4年間
私の実体験を例に、西洋史学専修の4年間を紹介します。
1年:概論中心
大学入学してすぐは、広く歴史学を捉えるという授業が多かったです。
そのため、概論中心の講義がメインでした。
西洋史の概論だけではなく、日本史、アジア史の概論を受ける必要がありました。
また意外かもしれませんが、地理学の概論の授業もありました。
2年:概論+専門
2年生になると西洋史専門の講義が増えてきます。
大体半々くらいの割合でした。
3年:専門+研究
3年生になると概論はほぼ無くなり専門講義とゼミが中心となります。
私は、近代ドイツ史を中心に扱いましたが、教授はロシアやバルト三国研究の教授でした。
このように必ずしも自分が研究したい内容と教授の専門が一致するというわけではありません。
4年:研究
4年生は卒論完成に向けたゼミが中心となります。
講義そのものはほぼありませんが、就活なども重なってくるので非常に忙しい日々となります。
西洋史の研究であれば、英語論文1本読むことは必須になってきます。
英語力は必要です。
どんな本を読んだ?
歴史学の学生は本を沢山読む必要があります。
その一部を紹介したいと思います。
子どもたちに語るヨーロッパ史 (ちくま学芸文庫) 文庫 著:ジャック ル・ゴフ
こちらは教授に勧められた本です。
ヨーロッパ史についての内容ですが非常に読みやすい本でした。
1年生の間に読むべき本です。
世界史 上・下(中公文庫 マ 10-3) 著:ウィリアム・H・マクニール
こちらは大学に入って意気込んで買った名著です。
一通り読みましたが、ボリュームが多くて4ヶ月くらいかけて読んだのを覚えています。
ただ世界史の教科書より読み物として成立しているので読みやすかったです。
ローマ帝国衰亡史 (ちくま学芸文庫) 著:エドワード・ギボン
こちらは、友人が好んで読んでいた本です。
私は専門外なので読んでいません。
ですが、彼は古代ローマ研究をするほどこの時代が好きな人だったので読んでいたのを覚えています。
空きコマ談義の話題の中心がこの本だったこともあります。
ビスマルク - ドイツ帝国を築いた政治外交術 (中公新書) 著:飯田 洋介
こちらは、ゼミに入ってから読み出した本です。
著者の飯田先生の本は何冊か読みましたが、これが最初に読んだ本でした。
このような特定の人物に当てて書かれた本は、研究対象が決まってから読むことが多かったです。
歴史好きなら耐えられる?
私の経験談を元に歴史学の学生の様子をお話ししてきました。
結論としては、
・歴史が好きな人
・本を読むことが苦痛でない人
この2つがあれば十分に研究できると思います。
本当に沢山の本を読まなければいけません。
また興味の無い分野の勉強もしなくてはならないので、特定の分野だけが好き!というのでは結構辛いです。
私は本を読むことがそこまで好きではないのでかなり苦痛に感じる時もありました。
ただ歴史全般が好きだったので何とか乗り越えました。
歴史の教員になりたい人へ
最後に、歴史の教員になりたいという理由で歴史学方向を検討している人に向けてのアドバイスです。
私も教員免許が欲しかったこともあり、教育学部に行くか文学部歴史学科に行くかで相当悩みました。
結論から言います。
将来、教員として働きたいのであれば教育学部の方がおすすめです。
理由としては3つあります。
授業数が多い
社会の教員免許は他の教員免許に比べて必要単位数が圧倒的に多いです。
そのため学部の勉強+教職課程で非常に忙しい大学生活を送ることになります。
これは3年生前期の時間割
紫色が教職課程で必要な単位です。
専門的な内容が教員で役に立つ場面が少ない
歴史学科では高度に専門的な内容を扱います。
教科書外の内容を扱うこともしょっちゅうです。
知識を持っておくことは有利に働きますが、そこで得た知識を教師として生徒に還元しにくいと思います。
まして中学校の教員であれば尚更だと思います。
4年生が多忙
教育学部では3年生の時に教育実習に行き、4年生は教員採用試験の勉強に使える時間が多いと聞いています。
ですが、教育学部以外では4年生の時に教育実習にいくことがほとんどです。
その上で卒論を執筆していくので非常に多くの負荷がかかります。
教育実習
教員採用試験の勉強
卒論執筆
この三重苦が4年次にあることを忘れないようにしましょう。
この3つの理由で、教職課程を離脱していく人を沢山見てきました。
ぜひ学部選びの際にはこのことを考慮してほしいです。
まとめ
今日は私の経験談を元に歴史学系の大学生のお話しをしました。
特に、教員志望の方で歴史が好きだから専門的に歴史学の勉強がしたいと考えている人はよく考えて決断してほしいと思います。
とはいえ、歴史好きにはたまらなく楽しい4年間が待っています!
ぜひみなさんも歴史学研究の道への一歩を踏み出してみませんか?
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