こんにちは!武田塾京都北大路校 講師の宍戸です。
今回は古文について勉強法を書いていきます!
古文が苦手な人はこれをもとに勉強してみてください!
少しでも力になれば嬉しいです!
細かいところまでは記載していませんが、概ねこれに沿って勉強すればある程度古文の点数が取れるようになることを保証します!
(参考図書:岡本梨奈の1冊読むだけで古文単語&古文常識が面白いほど身につく本/岡本梨奈;KADOKAWA)
古文の基礎は品詞から!
まずは品詞についておさらいしたいと思います。
古文も含め日本語の文法はとてもややこしいです。
これらを分かりやすく読み、理解するためには知るべき知識が数多くあります。
その中でも、覚える品詞が多いのが日本語の特徴です。
全部覚えるのは大変ですが、一歩一歩進んでいきましょう。
早速、それぞれについて見ていきましょう。
活用語を使えるようになろう!
最初は活用語です。
どの言語にも動詞の活用形が存在するように、現代の日本語も古文も活用形が存在します。
日本語は動詞以外にも形容詞・形容動詞・助詞にも活用形があり、それぞれの接続によって単語の活用形が変化します。
活用形の種類は6種類で、それぞれ
未然形・連用形・終止形・連体形・已然形・命令形
です。
それぞれの接続の意味を知ったうえで実際に活用する品詞を確認しましょう。
動詞
動詞には主に3種類の活用形の形があります。
それぞれの活用形について語尾がどう変わるかを確認しましょう。
〇四段活用
〇上/下~段活用
〇特殊な活用形
・カ・サ・ナ・ラ行変格活用
特殊な活用形を持つ動詞について、それぞれの変化は例外的ですが覚える単語の量は少ないので、単語とセットで覚えましょう。
形容詞
形容詞は性質や状態を表します。
現代語では「嬉しい」のように「~しい」で終わりますが、古文では終止形は「~し」です。
活用の種類は二種類でク活用とシク活用です。
形容動詞
形容動詞も性質や状態を表します。
現代語では「穏やかだ」のように「~だ」で終わりますが、古文では終止形は「~たり・なり」です。
こちらも活用形の種類は2種類でナリ活用とタリ活用があります。
形容詞も形容動詞もそれぞれ活用形が異なりますが、これらが活用形であることを認識できるだけで、文法問題の正答率が変わります。
しっかり覚えましょう!
助動詞
助動詞は28個あり、それぞれ活用形や意味が異なってきます。
活用形はある程度決まっていますが、筆者的には助動詞がどの活用形に接続しているかを念頭において覚えることを強くお勧めします。
古文って外国語みたい… なら単語を勉強すれば理解できるようになる!
続いて単語です。
活用語が分かるようになったら、次は主要な単語を覚えていきましょう。
単語はある程度①現代語から類推できるものと、②古文特有で覚えなければいけないもの、③①と②をどちらも含む単語の3種類があります。
それぞれ①、②で分けて覚えていきましょう。
漢字の意味やイメージから類推できるもの ①
古文の中には漢字で書ける単語もあります。
しかし、現代とは読み方が異なっている単語もあるため、一概にそのまま覚えればいいというわけではありません。
文法と併せて覚えるもの ③
次に文法と併せて覚えるといい単語です。
古語の中には古い文法を用いたモノや、活用形によって意味が変化する単語があります。
例えば上代の助動詞「ふ」「ゆ」を用いた単語などがこれにあたります。
同音異義語・同義語・対義語 ③
古語の中にも同音異義語や対義語などがあります。
これらはセットにして覚えると暗記しやすいです。
一つの単語に+ーどちらの意味も含む単語 ③
こちらはある意味同音異義語と捉えられなくもないです。
しかしながら、あえて分けた理由としてここに分類できる単語はしばしば解釈の問題で出てくるということがあります。
ゆえに、現代語訳や解釈の問題で作成しやすい重要単語となります。
そのため、ここに分類できる単語は絶対覚えましょう。
古今異義語 ②
古今異義語もかなり問題に出てきます。
なぜなら、単純に現代語に引っ張られて訳すと誤訳になるという点で、受験者の古文単語に対する理解度を計れる問題を量産できるからです。
古文特有語 ②
古文特有語は現代では使われていない単語の集まりです。
(意味的にはほぼ全部の古語が使われていませんが、)特にここに分類できる単語は時とともに消えていった単語たちです。
これらの単語がどのように使われていたのかを知ることで、昔の人の感性や思想・思考が読み取れるようになります。
ここも古文の得点源となりうる単語が数多くあります。
漢字の意味や単語から意味を類推できることは少ないため、各単語からのイメージを定着させて覚えましょう。
ここまでかなり長かったですがもう少し続きます。
一休みしてから助詞に入りましょう。
助詞とは文章を読みやすくするもの 理解すればおのずと古文が読めるようになる!
では助詞について書いていきます。
助詞は5種類ありますが、古文で特に重要なのは接続助詞と終助詞と副助詞です。
文法的には係助詞も重要(係り結び)ですが、助詞の意味としては上3つの方が重要です。
ではそれぞれ見ていきましょう。
格助詞
格助詞はとりあえず二つ覚えてください。
「の」と「が」です。
基本主格として用いられますので、大体は「=」の意味があると考えればいいです。
接続助詞
接続助詞は文をつなげる上で必要な助詞です。
そして、助詞によって続く文の意味が変化します。
意味的には5種類+1種類しかありません。
順接の確定条件「已然形+ば」など
順接の仮定条件「未然形+ば」など
逆接の確定条件「已然形+ども」など
逆接の仮定条件「終止形+とも」など
単純接続「が・に・を」など
+詠嘆的接続(つつ;~していることよ)
他の接続の種類については文法書で確認してほしいです。
係助詞
係助詞は係り結びで文末が変化することだけ頭に入れましょう。
追加で反語表現の省略も出てくるので、問題を解いたら覚えましょう。
あとは「や」「か」の反語的表現さえ覚えておけばOKです。
反語は漢文で頻出の範囲なので併せて覚えましょう!
副助詞
副助詞で覚えてほしいのは「だに・すら・さへ・し」の4つです。
だに・すら・さへ は文章理解をする上で重要です。それぞれ意味と接続を併せて覚えましょう。
し は文法問題で頻出です。
終助詞
終助詞は詠嘆・希望/願望の意味を表すものを覚えてください。
婉曲的な表現が多い古文独特の終助詞を覚えておくと現代訳などで点数が取れるようになります。
接続によっては文法問題でも問われるので接続と意味の両方を覚えましょう。
実は大事な副詞です
副詞は文法書の中には書いていないものもあります。
しかし、知っておくと取れる問題があるので呼応の副詞だけは覚えておきましょう。
基本的にはマイナスの意味を持つ単語とセットで出てくることが多い(禁止・否定・不可能など)ので、問題を解いている過程で出てきたら覚えましょう。
敬語って今も昔も難しいんです… 知ると面白い昔の敬語
敬語は現代でも苦労しますよね。(筆者だけ?)
古文の敬語は3種類。
尊敬語・謙譲語・丁寧語です。
そして敬語動詞が存在して、動詞自体が敬語になっている本動詞と敬語動詞はないが動詞に付け加えることで敬語的意味を持たせられる補助動詞があります。
敬語で大事なのは訳と対象です。
それさえ分かれば古文の敬語はクリアできます。
付け加えると、天皇や帝など、特定の人に対する敬語である絶対敬語と二重敬語も併せて知っておくとなお良しです。
現代常識とは全然違う!古文常識を知ると古典の奥深さが増す!
最後になりますが意外と見落としがちなのが古文常識。
文系の方で古文が二次試験にあるなら必須と言える範囲です。
共通テストでしか使わなくても最低限の古文常識を知っておくと、古文に割く解答時間が少なくなり、高得点を見込めるようになります。
和歌・恋愛・縁起・占い・病気・死・出家・官位・後宮内の身分・衣装・住居・文学史
この範囲の知識を満遍なく入れられると点数が上がると思います。
特に日本史を専攻している学生は文学史と時代背景を併せて覚えられるようになります。
特に和歌については枕詞・序詞・掛詞・縁語についての知識も覚えておきましょう。
他にも修辞法はありますが、特にこの4つは頻出です!
古文の勉強のやり方・方針のまとめ!
古文で覚えるべきことの解説をしてきましたがいかがだったでしょうか。
覚えるべきことは知れたけど解き方を書いてないじゃないか!
そうですね。
解き方は書いてませんが、ここまでの知識を備えていればあとは読解力の問題なので「古文の長文を解いて解説を読んでください」としかアドバイスはできません。
古文の問題の多くは文法・文脈・知識の3パターンになっています。
この記事で文法と知識の重要性は書いたと思いますので、まずは文法と知識で解ける問題を落とさないようにしましょう。
文脈については各文章によって異なるので一概には言えませんが、敬語と同様に対象が重要になってきます。
誰に対しての言葉なのか、誰に対しての和歌なのか、このあたりを抑えて文脈を整理すれば多くの問題は解けるでしょう。
以上、皆さんの古文の勉強の一助になれば幸いです!
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