こんにちは!武田塾京都北大路校 講師の宍戸です。
今回は前回のブログの続き(後編)となります。
それでは、早速、志望校を変える判断をどのタイミングでするのか、それとも第一志望の大学をそのまま受験するのかについてお話していきます。
※本ブログは前編・後編の2部構成となっております。
前編は、本ブログの1つ前に投稿しておりますので、ぜひ前編をご覧いただいてから、本ブログをご覧ください★
共通テスト後 ~基準点まで届かなかったとき~
合格からはるか遠くの人
共通テストの見通しが甘かった人、準備が間に合わなかった人、体調不良で力が発揮できなかった人などがこちらにあたると思います。
合格確率で言えば40%以下、D~E判定の人です。
この場合は3パターンあります。
1.浪人する
現役では志望校の合格には遠い場合は素直に浪人するという選択肢もありです。
前述しましたが、人生は長いのでそ一年程度の浪人では大きな影響はないと思います。
一年しっかり勉強して、再チャレンジしましょう。
ただし、この場合は親への説得・歎願が必要です。
投資してくれているのは親である方が多いはずなので、その点だけ注意してください。
また、この場合はあまりにランクの低い大学に下げるのは得策ではありません。
もちろん自分の能力に見合った大学に進むのもいいですが、努力を怠って大学に入学した場合は、その後の人生で努力できない可能性があります。
2.浪人覚悟で二次逆転を目指す
志望している大学において、合格最低点くらいの共通テストの点数を取ってしまった場合です。
その場合、二次試験で他の受験生よりもはるかに優れた成績を取らなければなりません。
合格者平均が6割なら8割取るくらいの勢いで勉強しなければなりません。
しかし、元の点数が低いので落ちる可能性が高いのは否定できません。
落ちたら潔く、浪人か別の大学か選びましょう。
3.二次の比率が高い別の大学に変える
比較的現役で合格したいという欲が強い方向けです。
共通テストの点数比率が低く、二次試験の点数比率が高い大学を目指す場合は、ディスアドバンテージが小さくなる分、合格は二次試験に依存している割合が大きいと言えます。
例えば大阪大学の薬学部を志望している方がいたとします。
大阪大学薬学部の入試の配点は下のようになっています。
(ベネッセより引用)
https://manabi.benesse.ne.jp/daigaku/school/1315/nyushi/bairitsu/index.html#lookScrLpntAvgList
共通テスト
国語 200→100, 数学 200→100, 英語R 100→37.5, 英語L 100→12.5, 社会 100→50, 理科 200→100
計900点を400点に圧縮
二次試験
数学 250, 英語 150, 理科 250, 小論文 50 + 面接
計700点
すなわち、計1100点満点のテストと考えることができます。
2024年度について考えると、合格者最低点(公開情報)は
共通テスト 306.8/400, 二次試験 327.3/700, 総合 685.1/1100
となっています。
また、合格者平均点は
共通テスト 337.2/400, 二次試験 386.3/700, 総合 728.1/1100
となっています。
ここから分析できることとして、
共通テスト(傾斜込みではありますが):ざっくり80%+αは得点したい
二次試験:50%正解すればOK
ということが分かります。
これと比較して、東北大学薬学部を見てみましょう。
(ベネッセより引用)
https://manabi.benesse.ne.jp/daigaku/school/1070/nyushi/yaku/index.html#10706100
共通テスト
国語 200→100, 数学 200→100, 英語R 100→75, 英語L 100→25, 社会 100→50, 理科 200→100
計900点を450点に圧縮
二次試験
数学 400, 英語 300, 理科 400
計1100点
すなわち、計1550点満点のテストと考えることができます。
2024年度について考えると、合格者平均点は
共通テスト 358.3/450, 二次試験 716.3/1100, 総合 1074.6/1550
となっています。
ここから分析できることとして、
共通テスト(傾斜込みではありますが):ざっくり80%は得点したい
二次試験:60~65%くらいは欲しい。
ということが分かります。
ここまでの情報では、どちらの大学が入りやすいかは分かりません。
しかし、それぞれの大学の共通テスト、二次試験の点数比率は以下のようになります。
大阪大学薬(共通/二次)= 400/700 = 0.57
東北大学薬(共通/二次)= 450/1100 = 0.41
つまり、東北大学の方が二次試験の点数比率が高い、ということになります。
仮に大阪大学薬学部志望の人の共通テストの点数がおおよそ7割5分だった場合(阪大300/400、東北大337.5/450)、それぞれの大学の二次試験において、合格に必要な点数はざっくり次のようになります。
大阪大学 400/700 57%
東北大学 720/1100 65%
この二択は志望大学とその時の受験者の戦略によって変わります。
問題の傾向や数を考えて、どちらが現役で合格しやすいかを考えます。
共通テストの比率が少しでも低く、二次試験で逆転できる可能性のある東北大学を選ぶか
共通テストの比率が高く、二次試験で逆転するには多くの得点が必要な大阪大学を選ぶか
最終的な判断は受験者本人に委ねられますが、共通テストの点数が低いとき、ディスアドバンテージは小さい方が二次試験で逆転できる可能性が高いです。
ちなみに筆者はこのパターンで東北大薬に逆転合格しました。
センター76% 二次58%でしたが、45位/65でした(ちなみにセンターは合格者の中で下から3番目の可能性がある)。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
前回と今回のブログでは、共通テスト前や共通テスト後の受験校の決め方についてお話ししました。
これからの時期、過去問演習がぼちぼち始まるかと思いますが、共通テスト前、共通テスト後で、志望校、受験校は変わる可能性もあります。
色々な可能性を考慮して、勉強計画を立てて、実行していきましょう。
特に志願書の調達はお忘れなきよう、お願いいたします!
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