こんにちは!武田塾京都北大路校 講師の宍戸です。
夏休みも終わりを迎え、受験生にとっては重要なチェックポイントとなる8月の模試の結果が出ました。
それぞれの結果でこれからの勉強方針を立てていると思いますが、本番の共通テスト、二次試験での結果次第では志望校を変える判断をすると思います。
今回は志望校を変える判断をどのタイミングでするのか、それとも第一志望の大学をそのまま受験するのかについてお話していこうと思います!
※本ブログは前編・後編の2部構成となっております。
後編は、来週の投稿をお楽しみに!
共通テスト前
共通テストの前段階で、実は『ある程度』合格するか、しないか、は受験生本人が分かっていると思います。
そのうえで進路として考えておくのが第2志望、第3志望の大学です。
夏の模試でも設定したと思いますが、なぜ複数の学校の志望校について記述する必要があるのか、それについて話していこうと思います。
第2志望、第3志望の設定の仕方
この第2、第3志望の大学はどのように設定しておくと良いのか、話していきましょう。
1.偏差値帯で分ける
もし本番の共通テストで体調不良等により思ったように力が振るえなかったとき、現役合格のために志望校を変える判断をする人がいらっしゃるかと思います。
そこで、どの偏差値帯の大学なら合格ができそうなのかについて、目安を持っておくために偏差値帯を変えて、第2、第3志望の大学を設定します。
第1志望の大学が京都大学の工学部の方がいたとします。
偏差値も高く、受験する科目も多いです。
そこで、模試の判定として別の大学群を選ぶのならば
第2志望:大阪大学などの旧帝大、神戸大学・筑波大学・千葉大学などの上位国公立大学
第3志望:和歌山大学・岡山大学などの地方国公立大学
のようにするのがおすすめです。
受験科目の変化がほぼ無いため、自分の実力でどの大学まで行けるのか、判定によって判断すればある程度分かります。
このとき、東京大学や東京工業大学のような大学を書いても、大きな判定の変化が無いため、情報が得られません。
2.受験科目数で分ける
自分の勉強する教科に得意不得意があると思います。
もしも不得意な教科の理解度が極端に低い場合は、不得意科目を受験で判定しない大学を選ぶと判定が変わってくると思います。
例えば山形大学の医学部には二次試験の受験科目に国語があります。
一方で秋田大学の医学部にはありません。
国語の点数が極端に低い場合、そしてそれを補えるほど理数系の点数が高い場合は秋田大学に出願する方が合格可能性は高そうです。
逆に国語の点数がそこそこ高いけど、理数科目の点数が低い場合は山形大学に出願する方が合格可能性は高そうです。
また、東工大は共通テストを足切りのみで用いる学部もあるようです。
それゆえ、国語や社会の勉強をそこまでしなくても二次試験の対策だけを長時間やることが得策である可能性もあります。
以上のように大学によって入試で問われる能力が分かれるため、自分の能力と興味によって幅広い種類の大学について合格可能性を分析する必要があります。
共通テスト後 ~基準点まで届かなかったとき~
いざ共通テストを受けた後、自己採点をして前年度までのデータと比較することで、自分が合格までどの位置にいるのか確認するでしょう。
採点をしてみると、
①余裕をもって合格できそうな人
②合否の当落線上にいる人
③合格からははるか遠くの人、など様々です。
今回は②、③の人向けに志望校を変更するか否かについて書いていきます。
合否の当落線上にいる人
合格するか微妙なライン、40~60%くらいの合格率だとしましょう。
目安で言えば、大手予備校の判定システムでC判定くらいでしょうか。
このような人は思考によって志望校の変化をするべきかが変わります。
1.現役にこだわりたい人
浪人してまで合格する自信がないから早く合格したい、浪人するお金がないから現役で合格したい、など理由は様々でしょう。
現役合格にこだわりを持っている人が要るのも事実です。
当落線上にいる方ならば、1ランク大学のレベルを下げれば、おそらく余裕をもって合格できる可能性が高まります。
例えば、東大・京大を目指していれば他の旧帝大や早慶上理、MARCH・関関同立を目指していたならば日東駒専や産近甲龍など、選択肢は様々です。
ある程度学びたいことが重複している場合はランクを下げても問題はないかと思います。
2.絶対に行きたい大学・ゼミ・研究室がある人
第2・第3志望があるとはいえ、確固たる信念をもって大学で勉強したい人もいるでしょう。
共通テストに失敗してしまったが、行きたい大学はすでに決まっている場合、選択肢は2つあると考えています。
①浪人覚悟で二次試験の勉強を頑張る
二次試験の結果次第で合否は決まります。逆転可能かどうかは入試の点数比率によります。
しかし、いわゆる逆転合格をすることは可能です。
例えば岡山大学 法学部を志望している方がいたとします。
岡山大学法学部の入試の配点は以下のようになっています。
(ベネッセより引用)
https://manabi.benesse.ne.jp/daigaku/school/1375/nyushi/bairitsu/index.html#137530
共通テスト 900点
二次試験 国語+古典 400点 英語 400点 計800点
2024年度について考えると、
合格者平均点は、共通テスト:641.5/900 二次試験:524/800 総合:1165.5/1700
合格者最低点は、共通テスト:554.6/900 二次試験:424/800 総合:1078/1700
となっています。
仮に志望者の共通テストの点数が600点ほどだったとしましょう。
二次試験の最低点までは約480点、平均点までは約570点です。
すなわち、二次試験で約550点を確実にとれる自信があれば、二次試験で逆転できる可能性がある、と言えます。
絶対に岡山大学の法学部に行きたいのであれば、仮に共通テストで少しこけても挽回できると思います。
②大学院で転校する
意外と盲点なのが大学院で異動することです。
大学はさっさと合格して、学年の誰よりも勉強し、経験値を得て、大学院で元の志望研究室に転校する、という方法です。
人生は意外と長いので、学歴にこだわらず学んでほしいという思いは大いにあります。
このケースについて、日本では文系と理系によって大学院に行く人の数が違うため、一概にお勧めできるというわけではありません。
文系では大学院に行く人が比較的少ないです。
一方で、理系の学生であれば、大学院に行き、研究について深く学ぶ人が多いイメージです(分野によって異なります)。
就職した後も技術者としての能力が求められるため、大学院に行くことはマイナスにはならないでしょう(就職したくないからという惰性的な理由からの進学はおススメしません。)。
大学院入学のタイミングで求めていたゼミや研究室のある大学に転校するのは選択肢としてアリです。
このパターンは問題なく志望校に入った方でもありえます。
大学で一通り、専門とする分野の基礎について学んだあと、より深掘りしたい学問を専攻している教授を探して、大学院でその師に師事していただく、というのは往々にしてよくあることです。
大学で優秀な学生であれば、早期卒業や奨学金返済免除なども視野に入るため、同期の中でもいち早くキャリアを歩んでいける可能性が高まります。
ただし、このパターンの場合は高校生の時点で志望している教授の年齢に注意してください。
教授の年齢が60歳に近い場合、自分が在籍している前、もしくは最中に定年を迎え、研究室の教授が変わってしまう可能性があります。
合格からはるか遠くの人
共通テストの見通しが甘かった人、準備が間に合わなかった人、体調不良で力が発揮できなかった人などがこちらにあたると思います。
合格確率で言えば40%以下、D~E判定の人です。
・・・この続きは後編をお楽しみに!
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