こんにちは!京都駅の予備校・塾といえば、武田塾京都駅前校です。
今回は、日本史が大得意な講師に聞いてみた「先史時代連載」の第四弾にして最終回…!古墳時代についてまとめてもらいました(^^)/
先史時代連載第四弾 古墳時代
ついにやってきました最終回にして第四弾、古墳時代です。
古墳時代は、日本史の教科書における4番目の時代に位置し、3世紀ごろから7世紀ごろに該当します。
この時代では既に中国や朝鮮半島の文字史料に日本列島の様子が記述されるケースがより増加しており、弥生時代よりもずっと「先史的」ではなく「歴史的」な時代ともいえるうえ、なにより日本でもついに文字が使用され始めた時代です。
そのため、古墳時代は厳密には先史時代と言うべきではないかもしれませんが、そのようにして文字史料から明らかになっていることが多くある一方で、古墳時代についての理解は考古史料に依存するところが大きいのも事実です。
実際、紙や墨が伝わって、碑文以外でも文字が使用されるようになり、歴史的な記録物が増えていくこれ以降の時代はもはや先史時代ではないので、この連載は古墳時代で最終回です。
中国や朝鮮半島および日本国内で発見された文字史料とそれからわかることについては別に勉強しておきましょう。
また、この時代にも、弥生時代に置ける新モンゴロイドよろしく、大陸から日本にやってくる人々がいました。
古墳時代にやってきたこれらの人々は渡来人と呼ばれ、文字や宗教を筆頭にさまざまな技術や思想を伝えましたが、これらについても同様に文字史料から明らかになることですので、今回は紹介しません。
※紹介しないことが予想より多くなってしまったので、今回が最終回とは言いましたが、古墳時代までの内容で、文字史料から明らかになる内容を次回「補遺」として連載します。
さて、この時代が前の弥生時代と区別されているポイントは、何といっても時代の名前にも冠している「古墳」の出現です。
古墳は依然として謎も多い存在ではありますが、巨大な墳墓の出現が弥生時代とは比べ物にならない強大な権力をもつ存在の出現を示唆していることは疑うまでもありません。
ヤマト政権(ヤマト王権)と呼ばれる政治権力がはっきりと出現したのもこの時代で、近畿地方にある大規模な古墳には大王(天皇)の墓であると考えられているものも多くあります。
前回の弥生時代までは道具や遺跡を覚えることが中心でしたが、今回の古墳時代ではでは道具が全体に占める割合は減ったものの、古墳や信仰に関係する諸設備や用語がかなり増えていることがわかります。
したがって、前回までは非常に重要だった、「どの道具がどのような形状で……」という点では注意すべきポイントは減っていると言えます。
先史時代には共通していえることですが、遺跡は地図問題で出題されることもかなり多いといえます。
必ずどこにあるのか覚えられるよう、県名を付して記載しました。
旧石器時代や縄文時代の遺跡とも必ず区別しておきましょう。
余裕があれば地図上で場所を確認しつつ覚えると記憶にも定着しやすいでしょう。
社会・生活
社会 | |
居館 |
古墳時代の豪族の住居。住居の周囲を環濠や柵で囲っている。庶民は竪穴住居 |
平地住居 |
古墳時代の庶民の住居。掘立柱を用いて建てられた。一般にはまだ竪穴住居が多い |
掘立柱 |
住居内の設備。土台を置かず直接地中に埋め込んで建てる柱のこと |
かまど |
住居内の設備。古墳時代に登場した。鍋などをかけて加熱するときなどにつかう |
古墳 |
古墳時代の豪族などの墓。高く盛土をされた墳丘を持ものは高塚式古墳という。 最終的に仏教伝来による火葬の導入や大化の薄葬令のため衰退していった |
円墳 |
古墳の形状。丸い円状の形状の古墳のこと |
方墳 |
古墳の形状。四角い形状の古墳のこと |
前方後円墳 |
古墳の形状。円形の部分と方形の部分からなる鍵穴状の古墳のこと |
八角墳 |
古墳の形状。八角形の古墳のこと。大王の墓に多い |
群集墳 |
古墳の形式。集まっている小古墳群のこと。有力農民の墓。古墳後期に多い |
横穴墓 |
古墳の形式。群集墳のうち、斜面などに集中的に横穴をあけて造られたもののこと |
粘土槨 |
古墳の埋葬形式。木棺を粘土で固めただけで、石室を設けない方法。古墳前~中期に多い |
石室 |
古墳の埋葬形式。死者を納める空間を石材で造る方法。古墳時代を通じてみられた |
竪穴式石室 |
石室の形式。墳丘を上から下に掘って石室を設置する。古墳前~中期に多い |
横穴式石室 |
石室の形式。墳丘内の石室から外へ通路を設ける。追葬が可能。古墳後期に多い。 |
玄室 |
石室の構成要素。横穴式石室において死者が埋葬されている空間のこと |
羨道 |
石室の構成要素。横穴式石室において玄室から外に繋がる通路のこと |
葺石 |
古墳の装飾物。古墳の墳丘の表面上に敷きつめられた石のこと |
埴輪 |
古墳の装飾物。古墳の表面や周囲に並べられた土器製品のこと |
円筒埴輪 |
埴輪の一種。墳丘の周りに並べられた土管状の埴輪のこと。古墳前~中期に多い |
形象埴輪 |
埴輪の一種。家や器材や人や動物をかたどった埴輪のこと。古墳中~後期に多い |
石人・石馬 |
埴輪の変形態。人や馬をかたどった石器製品のこと。埴輪の代用ともいう |
前期古墳 |
近畿地方を中心に前方後円墳が多い。 埋葬方法と埴輪:竪穴式石室か粘土槨・円筒埴輪 副葬品:祭祀者的性格:銅鏡(三角縁神獣鏡)・剣(刀剣)・玉(勾玉) |
中期古墳 |
全国的に前方後円墳が広まり、巨大化した。 埋葬方法と埴輪:竪穴式石室か粘土槨・円筒埴輪と形象埴輪 副葬品:武人的性格:武具・馬具(壺鐙・杏葉) |
後期古墳 |
絵画や彫刻を持つ装飾古墳や有力農民の墓が集まった群集墳が登場した。 埋葬方法と埴輪:横穴式石室(玄室・羨道を持つ石室)・形象埴輪 副葬品:有力農民的性格:土器(須恵器)などの日用品 |
道具: |
|
衣 |
衣服。男女とも上半身に着用した |
袴 |
衣服。ズボン風の形状。衣と合わせて男性が着用した |
裳 |
衣服。スカート風の形状。衣と合わせて女性が着用した |
三角縁神獣鏡 |
祭器。銅鏡の一種。前期古墳の代表的副葬品。大陸から持ち込まれたほか、国産もある |
刀剣・勾玉 |
祭器。単に剣・玉とも。鏡とともに、前期古墳の代表的副葬品 |
武具・馬具 |
武器。中期古墳の代表的副葬品 |
土師器 |
土器。弥生土器の製法を継承する古墳時代の土器 |
須恵器 |
土器。朝鮮から伝来した技術を用いて高温で焼いたもの。後期古墳では副葬品にも |
施設・遺跡: |
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群馬県三ッ寺Ⅰ遺跡 |
古墳時代の遺跡。環濠を巡らした豪族の居館跡が出土した |
群馬県黒井峯遺跡 |
古墳時代の遺跡。竪穴住居など一般的な集落跡が出土。榛名山の噴火で埋没していた |
箸墓古墳 |
奈良県の古墳前期の前方後円墳。前期では最大規模である |
大阪府誉田御廟山古墳 |
古墳中期の前方後円墳。古市古墳群の中心的古墳。応神天皇陵とされ、日本で2番目に大きい |
大阪府大仙陵古墳 |
古墳中期の前方後円墳。百舌鳥古墳群の中心的古墳。仁徳天皇陵とされ、日本で最も巨大である |
岡山県造山古墳 |
古墳中期の前方後円墳。吉備(きび)の首長の墓と考えられている |
群馬県天神山古墳 |
古墳中期の前方後円墳。東日本で最大である |
熊本県江田船山古墳 |
古墳中~後期の前方後円墳。出土した鉄刀の銘文には「ワカタケル大王」と読める漢字があり、雄略天皇時代のヤマト政権の支配権の及ぶ範囲を示す |
埼玉県稲荷山古墳 |
古墳中~後期の前方後円墳。出土した鉄剣の銘文には「ワカタケル大王」と読める漢字があり、雄略天皇時代のヤマト政権の支配権の及ぶ範囲を示す |
福岡県岩戸山古墳 |
古墳後期の前方後円墳。石人・石馬が出土した。筑紫国造磐井の墓ともいう |
奈良県高松塚古墳 |
古墳後期の装飾古墳。彩色壁画をもつ |
福岡県竹原古墳 |
古墳後期の装飾古墳。彩色壁画をもつ |
和歌山県岩瀬千塚古墳群 |
古墳後期の群集墳 |
奈良県新沢千塚古墳群 |
古墳後期の群集墳 |
埼玉県吉見百穴 |
古墳後期の群集墳。横穴墓の代表的な例 |
さいごに
古墳時代は以上となります。用語整理にぜひご活用下さい。
これで連載は最後となってしまいますが(´;ω;`)、文字史料から明らかになる内容を次回「補遺」として掲載します(^^)/
お楽しみに!
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