こんにちは!京都駅の予備校・塾といえば、武田塾京都駅前校です。
今回は、日本史が大得意な講師に聞いてみた「先史時代連載第一弾」の続編!縄文時代についてまとめてもらいました(^^)/
【前回の記事:先史時代連載第一弾 旧石器時代 についてはこちらから】
先史時代連載第二弾 縄文時代
さて、第二弾、縄文時代です。
縄文時代は、日本史の教科書における2番目の時代に位置し、具体的には地質年代における完新世の時代であり、今からおよそ1万2千年前から紀元前4世紀ごろに該当します。
縄文文化と重なるところの多い概念である新石器文化が始まるのは、今からおよそ1万年前からで、微妙にずれがあります。
この時代が前の旧石器時代や後の弥生時代と区別されているポイントは、主に次のような点にあります。
・土器を使用し始めた(ただし縄文土器のみで、弥生土器ではない)。
・石器では、打製石器(旧石器)のみならず磨製石器(新石器)も使用しはじめた。
・金属器を使用していない。
・農耕も牧畜も始まっていない(一部例外あり)。
また、地理的観点からは次の点があります。
・更新世(氷河時代)が終わり、完新世にあたる。
逆に言えば、縄文時代の次の弥生時代では、縄文土器に代わって弥生土器が使用され始め、金属器も用いて農耕や牧畜も広く始まった、ということが言えます。
以上の点に留意して以下の事項を整理していきましょう。
環境・生物
地理 | |
完新世 |
地質年代の一つ。始生代・原生代・古生代・中生代・新生代に大別される地球の年代のうち、新生代の第4紀の中の、今から1万年前以降の期間をさす。更新世の次 |
日本列島 | 氷河時代が終わって地球は温暖化し、海面が上昇したため大陸と分断した |
動植物:植物は多く針葉樹から広葉樹に | |
二ホンシカ・イノシシ | 旧石器時代にいた大型動物は環境の変化に伴って絶滅し、小型中型の動物が中心に |
前回の旧石器時代で登場した道具は全て打製石器でしたが、今回の縄文時代では旧石器時代との差が際立ってきます。
すなわち、磨製石器や土器、骨角器などの出現です。
したがって、前回でも触れたように、どの道具がどのような形状で、どのような素材で、どのような場面で用いられたのかを区別して覚えていきましょう。
全体としては、大型動物が絶滅し比較的俊敏な動物を狩猟する必要から弓矢が登場し、また海水面の上昇にあわせてあらたな漁労用の道具が用いられるようになった点にも着目しましょう。
縄文時代が「縄文時代」と呼ばれるゆえんとなった縄文土器については、その形状によって縄文時代を更に細かく6つの時代に分割していることも要注意です。
また、前回に引き続き、遺跡は地図問題で出題されることもかなり多いといえるので、必ずどこにあるのか覚えられるよう、県名を付して記載しました。
旧石器時代や弥生時代の遺跡と区別しておきましょう。
余裕があれば地図上で場所を確認しつつ覚えましょう。
社会・生活
社会:住居と集落の形成、交易や信仰の登場が特徴 | |
環状集落 |
台地上に10戸ほどが広場を囲んで形成する集落。 住居は同じ大きさ、墓地も共同の為、貧富の差は小さかったか |
竪穴住居 |
縄文~奈良時代の一般的な掘立柱の住居。地下に貯蔵穴を持つものも |
貝塚 |
貝類が層をなして堆積している縄文時代の遺跡。ゴミ捨場として機能したか |
新石器文化 |
簡単な打製石器のみを使用していた旧石器時代の次の時代の文化のことで、完新世に入り、精巧な打製石器に加えて、新たに磨製石器と土器の使用がその特徴。 世界的には農耕と牧畜もこの文化で始まるが、これらは縄文時代には存在しない |
狩猟・漁労・採集 |
縄文時代でも重要な役割を占める生活手段。旧石器時代から行われていたが、縄文時代では、海水面の上昇や動植物の生態の変化によって、技術の飛躍的な向上が見られる |
水稲耕作 |
縄文晩期には九州の北部で農耕をしていた形跡もみられるが、極めて限定的である |
交易 |
特定の産地からしか得られない鉱物が広範囲で石器などに利用されており、縄文時代には交易が存在していたと考えられている。 |
黒曜石 |
石器の材料。原産地:長野県和田峠、北海道白滝・十勝岳、大分県姫島、熊本県阿蘇山 |
ひすい |
勾玉などの材料。原産地:新潟県姫川 |
サヌカイト |
石器の材料。原産地:奈良大阪県境二上山 |
呪術 |
神秘的な力で種々の現象を起こす事。巫者たるシャーマンが集団を統率したか |
アニミズム |
全ての自然や動植物に精霊が宿ると考え、それらを崇拝する呪術・原始的信仰 |
抜歯 |
犬歯などを左右対称に抜く縄文時代の風習。成人に際し呪術的に行ったか |
研歯 |
歯を三叉状に研ぐ縄文時代の風習。呪術者などの特殊な人物を表すか |
屈葬 |
死者の四肢を折曲げてする埋葬方法。死者の活動を防ぐ意図か |
土壙墓 |
縄文時代の一般的な墓。地中に穴を掘って埋葬 |
道具:磨製石器・土器の登場。動物生態の変化・海面上昇に対応する狩猟・漁労・採集技術の進歩 |
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縄文土器 |
低温で焼く厚手・黒褐色・縄目模様が特徴の、日本で最初の土器。 その形式が縄文時代を次のように区分している。 草創期・早期・前期・中期・後期・晩期 中でも草創期の土器は世界最古級である |
磨製石器 |
新石器時代から登場した、石材を磨きあげてつくる石器。日本では縄文時代から登場 |
磨製石斧 |
磨製石器。柄に取付けて使う磨製の石斧。縄文・弥生時代で最もよく使われた石器 |
石鏃 |
石器。矢の先端。縄文時代以降は中小動物を狩る為に弓矢が発達 |
石匙 |
石器。動物の皮などをはぐ際につかったか |
石皿・すり石 |
石器。ふたつを合わせて植物などの押しつぶしにつかったか |
石錘・土錘 |
石器・土器。漁労の際、網の錘としてつかう |
石棒 |
石器。棒状であり、武器の一種とも生殖を祈るアニミズム信仰・呪術に用いたとも |
土偶 |
土器。土人形。女性型が多く生殖・収穫を祈るアニミズム信仰・呪術に用いたか |
骨角器 |
動物の骨・牙・角で作った釣針・銛などのこと |
丸木舟 |
木を焼きえぐって作った船。漁労の為の航海技術が発達したか |
遺跡 |
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東京都大森貝塚 |
縄文後期~晩期の貝塚。アメリカ人モースが日本初の考古学的発掘を実施 |
青森県三内丸山遺跡 |
縄文中期の遺跡。極めて大規模な集落であり、500人ほどが居住したか |
青森県亀ヶ岡遺跡 |
縄文晩期の遺跡。土偶「縄文のヴィーナス」が出土した |
福岡県板付遺跡 |
縄文晩期~弥生初期の遺跡。原始的な水稲耕作の痕跡がある |
佐賀県菜畑遺跡 |
縄文晩期~弥生前期の遺跡。原始的な水稲耕作の痕跡がある |
さいごに
いかがでしたか?縄文時代の知識を整理することができましたか?(^^)/
用語は知っているだけでは役に立ちません。他の用語との関係性・時代等、様々な要素と一緒に覚えてようやく役に立ちます('◇')ゞ
知識の整理はすごく大事ですよ(^^)/
↓仏像史、建築史、清和源氏etc...日本史に用語整理に大活躍の記事をまとめました(^^)/↓
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