【早稲田スポーツ科学の小論文】予想問題＆模範解答例作ってみた①

小論予想１

こんにちは！武田塾京都駅前校です。

いよいよセンター試験まで1ヵ月となりましたね(ﾟДﾟ;)

受験予定の人はラストスパートをかけていきましょう！

センター試験対策については何度かお話してきましたので（リンクはページ下）、今回は私立志望の方のための小論文対策として、とくに早稲田大学スポーツ科学科を志望する受験生に向けて、小論文の予想問題を作ってみました！

早稲田大学スポーツ健康科学科小論文予想問題

2年前から早稲田大学スポーツ科学科の小論文の出題傾向が大きく変わって、遡って過去問に取り組んでもあまり有効ではないかもしれないという懸念がありますよね。

そこで今回は、勝手に予想問題を作って更に勝手に模範解答例を作ってみました('◇')ゞ

大いに独断と偏見が含まれますので、参考にしない方が良いという説がありますが、よかったら参考にしてみてください。

予想問題

　バイキンマンがアンパンマンに勝てない理由と勝つために必要な方策を述べよ。（600字～1000字）

模範解答例

　バイキンマンは自らの欲望を満たすために手段を択ばない利己的精神の権化である。しかし、他者を顧みないながらも数多の発明を生み出し、自己実現への努力を惜しまないのも事実だ。そして、幾度にも及ぶ努力の果てには常にアンパンマンへの敗北が待ち受ける。それでも諦めることなく再戦に臨むといった、不屈の闘志をも持ち合わせている。

　一方でアンパンマンはそれと対極に利他的だ。己の生命の源泉たる顔を、小腹をすかせた児童らに躊躇なく分け与える。ただしこの構図はジャムおじさんによって行われる恒久的な生産活動によって成立する。死に瀕してもアンパンマン号で新しい顔とともに駆けつけるジャムおじさんが存在する限り、アンパンマンは不死身の存在となる。

　バイキンマンがアンパンマンに勝てない理由はこれだ。どれだけ才能があって努力を惜しまなくても常人の域に留まる限り不死身の超人に勝利することは叶わない。しかし勝機はある。アンパンマンの健やかな精神は、不死身に付随する心的余裕を活かした奉仕活動でもって他者からの感謝を得て保たれている。精神力の強靭さという観点において、全て独力に頼り誰から忌み嫌われようとも屈しないバイキンマンに分があるのは明らかだろう。

　資本主義社会での勝利は、圧倒的武力や博愛の先にはない。それは、不屈の強靭な精神で以って他者の評価に左右されず、さらに自分の才能を信じ磨く努力を惜しまず、そして自己実現を求める先にのみ存在する。バイキンマンの財を築くためのポテンシャルはアンパンマンを凌駕している。だからバイキンマンは財を成しジャムおじさんのパン工場を買収することを初手の目標とすれば良い。その結果に見えてくるのはバイキンマンの傀儡と化したアンパンマンの姿だ。果たしてその状況でも、心的余裕を担保し利他主義を貫けるだろうか。努力の方向性を微調整するだけでバイキンマンの勝利は目前にあると言える。

模範解答例のポイント解説

現実世界と比較すれば多くの要素でデフォルメが激しい『アンパンマン』というフィクションの世界があり、このテーマの難しいところは『どこまでメタフィクション視点を含めるか』にある。

例えば、子供向けアニメは勧善懲悪の体裁を保つべきという前提があるからバイキンマンが悪であることに因って勝てない、とするようなメタありきの論理展開に持っていくという手段もある。ただし、そうすると勝つための方策はバイキンマンが正義に転じること以外の方法論で紡げなくなり、アンパンマンとバイキンマンが入れ替わった結果で循環する。だからといって、メタ視点を排して正攻法で取り組もうとすると、悪事を是とする立場で論を述べざるを得なくなるし『アンパンマン』の世界に準拠したそれは稚拙に陥る可能性が高い。

そこで着目したいのが、現実世界において絶対悪も絶対正義も存在しないという事実だ。アンパンマンとバイキンマンの特性とその対比でもって、その前提を覆すことなくバイキンマンが勝ってなおかつ非難もされない実在するフィールドを提示すれば、上記するような問題を回避できる。