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受験は頭を使った人が制す!~論理的英文解釈講座②~|武田塾京都校

頭を使って勉強しよう!

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こんにちは!武田塾京都校講師のK.N.です!

前回、頭を使って勉強しようということで、英文解釈の問題を通して、論理的に考えるための思考過程を一緒に見ていきました。

 

論理的英文解釈講座②となっていますが、前回とは話が区切れているので、この回から読んでも大丈夫です。

 

それでは、一緒に論理的な思考法を身に付けていきましょう!

前回の投稿は、こちら

英文解釈を通して頭の使い方を学ぼう!

まずは問題を解いてみよう!

Until recently  man seemed so insignificant in relationship to the world that he felt that nothing he did would make any difference to the natural order of thing. It was probably the development of the atom bomb and the realisation that he had in his power a means of destroying the whole world that awoke man to his responsibilities.   基礎英語長文問題精講 New Edition 234頁より

 

前回は、1文目を見ていきましたが、今回は2文目(It was~)を見ていこうと思います。

一度2文目について、構文をとって意味を把握してみてください!

 

It is ~ thatの3つの可能性

さて、2文目は1文目より少し難しいと思いますが、いかがだったでしょうか。

 

2文目はいきなりItがでてきます。そして、realization、worldの後ろにそれぞれthatがでてきていますね。

このようにIt is ~ thatという形になっているときは、複数の構文の可能性があるので気を付けなければなりません。

 

It is ~ thatという形のときには、次の3つのパターンを選択肢として考えてみましょう。

 

・強調構文

・形式主語構文

・Itは指示語で、たまたまIt is ~ thatの形になっている構文

 

強調構文や形式主語構文については、あとで軽くおさらいをしますが、全く記憶にない・知らない人は一度復習をしてみてください。

 

「Itは指示語でたまたま、、、構文」というのは、強調構文や形式主語構文はIt is ~thatがセットになって意味を持つものですが、そうではなくて「それ」という意味の指示語Itと関係代名詞や同格のthatがたまたま一緒の場所にあるせいで、見掛け上It is ~thatの形になっているものです。

Ex)It is an activity that literally simulates the brain cells.(それは脳細胞を文字通り刺激する活動である)

 

この例の場合、thatは関係代名詞のthatでactivityを修飾しており、主語が「それ」という意味のItになっていて、たまたまIt is~ thatの形ができているわけです。

 

It is ~ thatの処理方法

Until recently  man seemed so insignificant in relationship to the world that he felt that nothing he did would make any difference to the natural order of thing. It was probably the development of the atom bomb and the realisation that he had in his power a means of destroying the whole world that awoke man to his responsibilities.   基礎英語長文問題精講 New Edition 234頁より

 

それでは、問題文を通してどうやって3つの選択肢を見分けるか?について見ていきましょう。

いろいろな考え方があると思いますが、以下の①②の手順で見分けるようにしてみてください。

 

①Itに意味があるか(Itが指示するものが存在するか)

②That以下に欠けているものはあるか、また主語にThat以下をいれても意味が通るか

 

それでは①から順番にみていくことにしましょう!

 

①Itに意味があるか(Itが指示するものが存在するか)

強調構文と形式主語構文の場合には、Itはなんの意味も持たない飾りとしての存在となります。

一方、Itが指示語でたまたまIt is ~ thatの形になっている場合には、当然ですがItには意味があります。

 

そこで、Itに意味があるかどうか?でまずは構文の区別をしてみましょう。

 

では、今回の英文はどうでしょうか。

指示語は基本的に前の文の名詞を指すことになるので、1文目の名詞を探してみましょう。

すると、man, relationship, world, nothing, difference, order, things とたくさん名詞が見つかりました。

 

では、これらをItの中に代入して意味が通るかどうかを確認してみます。

2文目のrealisationまでの意味を確認してみると、「それは多分原子爆弾の開発と気付きである」となります。

ここに上の選択肢を入れてみますが、「人間は多分原子爆弾の開発と気付きである」にしても、「関係性は多分原子爆弾の開発と気付きである」にしても、、、意味が通るものはなさそうです(全部の選択肢を試してみてください)。

 

というわけで、Itは意味がなく、指示語にはならなさそうです。

そこで、次は②の手順で、形式主語構文か強調構文かの見分けをしていきましょう。

 

②That以下に欠けているものはあるか、また主語にThat以下をいれても意味が通るか

強調構文と形式主語構文のおさらい

さて、軽くこれらの構文のおさらいをしておきましょう。

 

まず、強調構文は、強調したいものをIt is ~ thatではさんで前にもっていきます。

Ex)Your brother broke  your model plane.

⇒It was your brother that broke your model plane

 

さて、このときthat以下の文が欠けることになるのがわかるでしょうか。

It is~ thatではさんで前にもっていくため、この例文ではbrokeの主語が欠けることになります。

 

次に、形式主語構文とは、偽物の主語Itを文頭に置いて、本物の主語は文の後ろにthatで置いてしまうものです。

Ex)It is important that you follow the rules(ルールに従うことは重要だ)

 

この例文では【that you follow the rules】(ルールに従うこと)というカタマリが本当の主語になっているのですが、形上はItが主語の位置に置かれているので、「形式主語」と呼ばれているわけです。

 

さて、形式主語構文の場合、本物の主語はthat以下なわけですから、that以下をItに代入したら意味が通ることになります。

そして、形式主語構文とは異なり、that以下に欠けるものはなにもありません。

そう、この点が強調構文と形式主語構文を見分けるポイントになるわけですね!

 

強調構文か形式主語構文かを判別しよう!

It was probably the development of the atom bomb and the realisation that he had in his power a means of destroying the whole world that awoke man to his responsibilities.   

 

先ほど先走って書いてしまいましたが、強調構文か形式主語構文かは次の方法で見分けます。

・that以下に欠けているものがあるか

・Itにthat以下を代入して意味が通るか

 

この2つの視点です。では、実際に問題文を通して解決していきましょう。

 

この問題文でやっかいなのは、後ろにthatがあることですね、、

どちらかが強調構文または形式主語構文のthatになるはずですが、realisationの後ろのthatをそのように理解していいでしょうか。

 

ここは慣れな部分もありますが、realisation(気付き)とだけ言われても、どういった気付きなのか?がわからないと内容がよくわかりません。

そこで、こっちのthatはひとまずrealisationに修飾をかけていると思って読んでみましょう。

仮にこれでうまくいかなければ、あとから考え直したらいいわけです。

 

realisation (that he had( in his power) a means (of destroying the whole world))

 

そうすると、heが主語、hadが動詞であることがわかり、前置詞inをかっこでくくると、目的語がmeansであることがわかります。

また、thatの後ろに欠けているものがないので、このthatは同格のthatです(thatの見分け方については前回の記事参照)

 

そうすると訳は、「人間が、その力の中に、世界を破壊する手段を有しているという気付き」となります。

訳としてはしっくりくる内容になっているため、ひとまずこの理解で話をすすめていきましょう。

 

It was probably the development of the atom bomb and the realisation (that he had in his power a means of destroying the whole world )that awoke man to his responsibilities.   

 

なんとかこれで、黄色のマーカー部分がセットになっていることがわかりましたね。

ここまでこれば、強調構文か形式主語構文かの見分けは余裕でしょう。

そう、今回はItに代入するまでもなく、thatの後ろの主語が欠けているため、強調構文になっているわけですね!!

 

強調構文になっていると分かった場合には、It is thatは飾りにすぎないので、削除して考えてあげましょう。

 

It was probably the development (of the atom bomb) and the realisation( that he had in his power a means of destroying the whole world) that awoke man to his responsibilities.   

 

茶色部分は無視して構文を考えていきます。

まず、andで接続されているdevelopmentとrealisationが主語です。そしてawokeが動詞で、manが目的語です。

なんと強調構文とわかってしまえば、単純なSVOの構文であることが見えてきますね。

 

訳出としては、「原子爆弾の開発や、人間が自らの力の中に世界を破壊する手段を有しているという気付きは、人間に、自らの責任に目覚めさせた」

というものになります。

 

順序を追って丁寧に考える(=論理的思考)

皆さんお疲れさまでした。

ここまでたった2文を解説するために、7000文字以上の解説を書いています。

 

このように、実は理屈を丁寧に考えていこうとすると、文字にすると大量の思考過程を踏まないといけないわけです。

 

数学の場合は途中式を書くことになるので、自分の思考過程について意識を向けやすいですが、英語の場合は「なんとなく~と思った」とか「~っぽい」とか、結構適当な理由で回答をしてしまう生徒が多い傾向にあります。

 

しかし、英語でも、数学でも、国語でも、どの科目でもやることは同じです。

自分が何かしらの判断をするときには、必ず理由が必要となります。「~だから~と考える」という形で思考していかないといけないわけですね。

 

そして「~だから~だ」という判断を積み上げていくと、こういった解釈の問題も正確に回答することができるわけです。

 

この記事を読んだ皆さんは是非、今後の学習の際に「なぜ~になるのか」といったことを自問自答しながら、丁寧に理屈を積み上げることで、参考書や赤本と闘っていってください。

 

では、今回の記事はここで終わろうと思います。

最後までよんでいただき、ありがとうございました!

 

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