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志望校は誰が決めるものか|武田塾京都校

志望校は誰が決めるものか

どうも!京都の予備校と言えば武田塾京都校!講師のS.Yです!

志望校を決めることでお困りの皆さん!必見!

※このブログには、~第一志望を諦めようとしているあなたへ~どうして勉強しないといけないの?【スタートダッシュ受験勉強】の記事内容と一部重なる部分があります。

自由恋愛はかなり浸透し、もはや当たり前になっているような今日この頃ではありますが、進路のことになると、どうも「自由進学」というわけにはいかないようです。

ネット検索で、「志望校」と打つと、「志望校 親 反対」「志望校 反対 大学」などとレコメンドが表示され、ひとたびクリックすれば、質問・相談サイトや掲示板などでそれはもうさまざまなケースが見受けられます。

ところが、それに対する解答はけっこうバラバラだったり、説得力の欠けるものがあったりするので、少し考えてみようと思います。

 

目次

・志望校は自分で納得して決めるもの

・かといって完全に好き放題言えるわけでもない

・なぜその大学に行きたいのかを論理的に伝える

 

 

志望校は自分で納得して決めるもの

まず、原則論的なお話から入ろうと思います。

そもそも志望校は人に決められるものではありません。

大学に行くのは自分ですし、行く行かないを決めるのも、行くとして、どこに行くかを決めるのも自由なはずです。

もちろん、自分に受験に関する知識がないときには、人に勧めてもらったり、アドバイスしてもらったりするというのはとても良いことです。

しかしながら、自分が大学に全く興味を持たず、親しい人に決めてもらったり、親しい人の薦める大学を無批判に志望したり、また、自分の意思とは異なるけれど、親しい人が行きなさいという大学にしぶしぶ行くというのは、最終的に(実際に進学して)自分が納得し、満足するならそれに越したことはないですが、その大学があなたにとって不満な大学だった時にその人は責任を取ってくれない(取りようがない)という意味で、後悔しない選択をするために自分の責任で自分の生きたい志望校を決めるというのが本来的な姿であるように思われます。

18~20歳ぐらいで大学に入って、墓場まで「あのとき○○大学を受験しておけば……」なんてやりきれませんよね。

ここで1つ質問しますが、

みなさんは、どうして小学校に行き、中学校に行き、高校に行ったのですか?

「行くと決まっているから」「みんな行っているから」「行かないと両親に怒られるから」などが多いんですかね。

もちろん、日本の義務教育制度や集団授業制度に疑問を感じて、反旗を翻すというのも結構なのですが、多くの人は「なんとなく」でしょう。

では、「なぜ大学に行くのか」に対しても同じ答えをするでしょうか。また、同じで良いでしょうか。

まだそんなところまで考えられていない。というのももっともですが、小学校~高校に進学するのと、大学に進学するのは決して同じものではありません。

それは、「人間の人格としての成長の程度」与えられる自由の大きさ」が違うからだというのが理由として挙げられるのではないかと僕は思います。

成人年齢の引下げを含む改正民法が可決され、2022年4月1日より施行されます。

成人年齢が18歳に引き下げられて、高校卒業時には、全員が、自分の意思決定を社会に対して法的に有効な形で示すことができるようになるのです。

具体的に言えば、親(親権者)が独断で撤回する(取り消す)ことはでなくなりますし、逆に間違った判断をした時に、親権者に取り消してもらうこともできなくなるわけです。

言い換えれば、そこで与えられるのは自由であると同時に責任であって、自分の行いに責任が伴う以上、自分がやったことの理由が「なんとなく」というのも許されなくなるということです。

施行前と施行後とで18歳が従来比で一気に自立的になるというわけはありませんから、施行前であっても自分一人で物事を考えて単独で意思決定をする力があるということです。

だから、大学進学に関する決定というのは、そういう意味でも他者の意見に左右されないといえるのです。

 

かといって完全に好き放題言えるわけでもない

よし、そういうことなら自分の行きたい大学に行ってやろう!自分の身の回りの人が何と言おうと関係ない!と言えるかというとそういうわけにもいきません。

もちろん、これまで育ててきてくれた両親の意向だって、聞く耳は持たないといけないでしょう。

冒頭で、志望校を決めるに際して様々な事情から色々なトラブルがある旨を述べましたが、その事情というのは、ざっと見た感じ①金銭面②下宿関係③就職関係④親の意向と子の意向の相違などが挙げられそうです。

順番に見ていきましょうか。

①金銭面

最も多いのが、オカネの問題でしょう。特に私立大学に関しては、年間でかなりの費用がかかりますし、大学に入学するためにかかる費用もなかなかのものです。

これは、周囲の人の意向によってもどうしようもないところがあるので、難しいところではあるのですが、解決方法はあります。

周知の事とは思われますが、修学支援制度を活用するというのが一般的でしょう。

奨学金の取得や、入学金・授業料の一部または全額が免除になる制度です。

この度、10%への消費税引上げに際して、2020年4月から新しい修学支援制度が実施されることになりました。

これまで、各大学が自主的に制度設計をして行っていた修学支援制度が国公私共通の制度として一本化され、政府から各大学に一定の補助が出されるというものです。

大学院が新制度の対象外であることがTwitter上で話題になりましたが、これはあくまで「新制度」の対象外なのであって、従来各大学が個別で行ってきたものが廃止になるというのではありません(もっとも、それは各大学の判断によりなくなってしまえばそれまでですが)。

日本語もちゃんと読めないのに、あるいは情報の裏取りもろくにできないのに大学院の学費も負担しろというのはなかなかお笑いな話のようですが、笑い話では済ませられません。

家計基準と成績基準を満たせば、誰でも支援を受けられます。ちなみに成績基準と言っても、それほど過酷なものではなくて、ちゃんと授業に出て普通に成績を取っていれば大丈夫なはずです。文言上は「学業優秀と認められる・・・」などとなっていても、実質的にみるとそうでもなかったりします。

 

②下宿関係

これも多そうです。もちろん金銭的な事情もあるかもしれませんが、それは重複するので置いておくとして、

さしあたり、かわいい我が子が親元を離れる、、、( ;∀;)という親心でしょうか。

シンガーソングライターの関取花さんの「むすめ」なんて曲を聞いてみると良いかもしれません。

かくなる僕もそうで、家から通える範囲で大学を決めるということになっていました。

ただ、僕の場合は第一志望の大学が通っていた高校と同じぐらいの所要時間で行ける所だったので、まったく問題はありませんでした。

これについての解決策は後述します(→④)。

 

③就職関係

行きたい大学の就職実績が悪い、文学部なんかにいって就職どうするの?(文学部が悪いわけでは決してない)とかですかね。(理学部は就職無理学部なんて冗談もあったり。)

あるいは、大学なんて行くな。家業を継げ。なんてのもあったりするかもしれません。

後者の方はもっぱらさっきの人格や自由のはなしとのバランスになってきそうです。

前者は大学を決めるのだけで精一杯なのに就職まで!?というわけでパニックになるかもしれません。

もちろん就職のために大学に行くというのではないのですが、全く考えないというわけにもいきません。

実際学部によって業種の幅の広さに差が出てくるということはありそうですが、在学中の姿勢や活動実績などのほうが要素としては大きいのではないでしょうか。

なにより、「就職のことについて全く考えもしないで」決めているということがいけないのかもしれませんね。

 

④親の意向と子の意向の相違

「トラブル」という意味ではこれが最も典型的なケースだと思います。

金銭面からくる親の意向(本当に行きたい私立のA大学よりも、志望度の低い国公立のB大学にいきなさい。)や、下宿面からくる親の意向(本当に行きたい遠方のA大学よりも、志望度の低い通学圏内のB大学にいきなさい。)などの合わせ技もありますが、重複するので置いておくとして、

両親または一方の親、あるいは親族のだれかが、特定の大学に進学してほしいと思っているというのもあるかもしれません。

「自分がこの大学に通っていたから」「我が一族は代々○○大学に通うことになっている」など理由は様々でしょう。

もちろん、その意向が理にかなっているというのであれば、自分の考えとその考えをすり寄せていくことも可能でしょうが、およそ理屈が通らないものである場合には、県下の火種になりがちです。

上述した「自分がこの大学に通っていたから」「我が一族は代々○○大学に通うことになっているから」というのも、「自分が○○大学に通っていたからあなたも○○大学に通いなさい」や「我が一族は代々○○大学に通うことになっているからお前も○○大学に通うのだ」というときの「から」というのはまったく理由説明になっていません。

「自分が○○大学に通っていて、とてもいい大学だと思ったから、あなたにも○○大学を薦める」、「我が一族は代々○○大学に通うことになっていて、ファミリー割引でお得になるからお前も○○大学に通うのだ」といってはじめて理由説明になります。

感情で意見をいうと返ってくるのは感情で、感情と感情のぶつかり合いというのは喧嘩の主たる発生源です。

もし、「伝統」とか「慣習」とかが主たる理由になっている場合に、あなたもそれに従いなさいと言われたならば、それはまたさっきの人格や自由のはなしとのバランスの問題になります。

さきほど、成人年齢がどうこうという話をしましたが、両親にとっては子どもが何歳になろうと子どもであることにかわりはないようです。

つまり、求める以上に手を貸したり口を突っ込んだりしたくなるものだということです。

よっぽど自分の子を意のままにコントロールしてやろうという強い支配欲でもないかぎり、「幼い」「かわいい」「我が子」に対する「愛情」や「心配」から来るものでしょう。

「そんなにかわいい我が子なら尊重してよ!!」なんて声が聞こえてきそうですが、「かわいい我が子のいうことだから尊重してよ」の「から」は理由説明になっていませんし、さっきの前提からすると本末転倒(論理が逆)です。

「かわいいだけの我が子」ではないことを示さなければならないのではないでしょうか。

 

 

さらばじゃ。

 

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