英文和訳をするときの日本語について~要諦シリーズ第2弾~
受験英語を制する上で意外と重要なのが、日本語なんです。
どうも!京都の予備校と言えば武田塾京都校!講師のS.Yです!
今日は!英文和訳!!
解釈の参考書をやり始めると、今まで単語や文法の参考書で単語や短文を読むだけだったのに、いきなり英語の文章を和訳することになりますよね。
特に、和訳を「書かなければならなくなる」という点が重要で、これは、英文を「読んで」「大まかに意味をとって」「理解する」こととは全くの別物です。
おおげさにいうと、和訳を「書く」ためには、英文を「(構造を意識しながら)読んで」「正確に意味をとって」「日本語で表現する」ことが必要になります。
ここで、それぞれの要素に着眼すると、
「(構造を意識しながら)読む」というのは、SVを振ったり、構文を把握したりといった「解釈」の参考書で身に付けるべきスキルです。
「正確に意味をとる」というのは、解釈もさることながら、単語・文法・熟語の参考書で身に付けるべきスキルです。
では、「日本語で表現する」はどうでしょうか。僕の不勉強かもしれませんが、この点に焦点を当てた参考書を見たことがありません。
しかしながら、採点される時に採点官が見るのは日本語だけなので、前の2つの要素が完璧でも、日本語で表現する時にそれが崩れてしまっていては、点数の付けようがないという意味で、この要素は解答の出来を決定づける重要なものなのです。
僕が特訓で塾生さんの和訳を見ていても、うんざりするほど、ここの部分が甘いです。
特訓では参考書でやってきたことを復習するので、知らない単語や取れなかった構文や解釈などは一応なくなっていて、訳も知っていることが前提です。
それでも、「なんできちんとした文型の取り方をしたのにその(へんな)訳になるの?」とか、逆に「なんで構造は全然取れていないのに訳は解答通りになっているの?」という疑問を投げかけることは日常茶飯事です。
多くの場合、「解答と異なってはいるけれど、意味はだいたい合っているから、正解だろう」という甘い考えから、気付いてすら(あるいは、意識してすら)いないのです。
前置きが長くなりました。以下では、具体的な問題をやってもらって、それに解説を付す、という形で進めていこうと思います。
やるときは、「ちゃんと紙に書いて、自分の書いた日本語と、解答例の日本語とをていねいに見比べながら」しっかり書けているかどうかの確認をしてもらいたいと思います。
目次
初級編
さっそくやってもらいましょうか。
問題編 以下の英語を訳してください。 1.I don't understand English. 2.the man painting a picture over there 3.Your theory is not completely wrong. 4.It's what allows us to travel overseas. 5.Children are fantastic little learning machines.(青山学院大学) |
できましたか?
ちゃんと紙に書きました?
それでは以下の解答例をみて丸付けをしてみましょう。
※解答はあくまでも例であり、採点基準によってはもっと崩しても丸になるかもしれません。
解答編 以下の英語を訳してください。 1.I don't understand English. 私は英語を理解しない。 2.the man painting a picture over there あそこで絵を描いている男性 3.Your theory is not completely wrong. あなたの理論は完全には間違っていない。 あなたの理論は完全に間違っているというわけではない。 4.It's what allows us to travel overseas. それは、海外旅行をすることをわたしたちに許可するものだ。 それは、わたしたちが海外旅行をすることを可能にするものだ。 5.Children are fantastic little learning machines.(青山学院大学) 子どもたちは、すばらしい小さな学習機械である。 |
丸付けができたら、以下の解説編に進みましょう。
解答編 以下の英語を訳してください。 1.I don't understand English. 私は英語を理解しない。 似たような文章を以前 英文法の勉強の仕方 で出題しましたね。文型はSVOです。 「理解できない」としていませんでしたか? “can”は英文に書いていないので、受験英語では書かない方が無難です。 「理解できない」と書いているのにマルにした人はいませんか?それでは日本語に対する意識が低いと言わざるを得ません。。 加えて、「私は英語が理解できない」みたいな訳は、あっていそうに見えますが(採点基準によってはマルになるかもしれません)、 ①“can”がないのに「できる」で訳している点、②目的語(O)であるはずの“English”を主語(S)として訳している点で、英文の表現についての捉え方がガバガバです。 2.the man painting a picture over there あそこで絵を描いている男性 名詞表現ですよ!!「男性があそこで絵を描いている」なんて書いてしまうと目も当てられません。 この文章は簡単なのでやらないかもしれませんが、ちょっと文章が複雑になるだけで、平気でこういうことをする人は多いです。 意識的になっておいてください。 3.Your theory is not completely wrong. あなたの理論は完全には間違っていない。 あなたの理論は完全に間違っているというわけではない。 部分否定の文章です。意味として「部分否定」が出せていないと、単なる誤りです。 また、「という」という表現も、「と言う」と書いてしまうと”say”になってしまうのでNGです。 「あなたの理論が完全に間違っていると言うわけではない。」と書いていると、完全に違う意味になってしまいます。助詞も注意。 4.It's what allows us to travel overseas. それは、海外旅行をすることをわたしたちに許可するものだ。 それは、わたしたちが海外旅行をすることを可能にするものだ。 「パスポート」とか「お金」とか「好奇心」とか「親の理解」とかですかね。文型はSVCです。 注意すべきは、まず、whatが関係詞で、what節が名詞表現であること。次に、what節の中身に注目して、VOCになっていることですね。 加えて、"allow"は、「許す」という意味ですが、「(人の悪事を)許す」(=forgive)ではなく、「許可する」の意味です。「許す」と書いてもマルですが、意識しておきましょう。 「それはわたしたちが海外旅行に行くことを許可してくれる」などと訳すのは絶対にやめましょう。 5.Children are fantastic little learning machines.(青山学院大学) 子どもたちは、すばらしい小さな学習機械である。 ここでのポイントは、修飾語句のかかり先です。 "fantastic"は形容詞なので、"machines"にかかります。"little"にかけて、「素晴らしく小さな」などと訳すのは誤りです。 形容詞は、名詞のみを修飾します。副詞は、動詞・形容詞・副詞などの用言のほか、文や節なども修飾します。 「い」が「く」になっているだけで誤りになる、非常に良い文章を我ながらよく見つけてきたと思います。 |
本当はまだまだ注意してほしい点があるのですが、時間が無いので、ここでいったん切って、また次回にします。
さらばじゃ。
武田塾は、「逆転合格」のノウハウをもった専門の塾・予備校です。
武田塾の勉強法を正しく身につければ成績は勿論、学力が上がり
そしてそれは皆さんの将来に必ず役に立つものです。
今の勉強法に悩んでたり諦めかけている人、目指している志望校と今はどんなにギャップがあったとしても武田塾で逆転合格を目指しませんか?
武田塾京都校には、そんな仲間が集まっています。
共に頑張りましょう!まずはお気軽に校舎に相談に来てください。
武田塾京都校 アクセス
京都の烏丸で予備校、塾、個別指導といえば!
大学受験の逆転合格専門塾【武田塾京都校】
〒604-8146
京都市中京区一蓮社町300 パームビル2F
(阪急烏丸駅、京都市営地下鉄四条駅・烏丸御池駅、徒歩4分!)
TEL:075-255-5777
武田塾では無料受験相談を実施中!