勉強は楽しい!!
「勉強、勉強」って、言いたくないですよね?
どうも!京都の予備校と言えば武田塾京都校!講師のS.Yです!
「勉強は楽しいものなんだよ♪」ということで、始まりました!
今回は、毎日受験勉強にいそしんでおられるみなさんに、勉強の楽しさについて勉強してもらいたいと思います。
その第二弾!!~「知る」と「知っている」~
「勉強」と「楽しい」は矛盾するぞ?とお思いの方、必見!!(読んでいただければわかりますが、「勉強」と「楽しい」は、言葉の意味上は本来的に矛盾します。)
目次
「勉強」の語源
勉強の語源ってご存知ですか?
僕は小学生の頃に担任の先生がずっと言っていたので耳タコな話なのですが、あまり意識したことがないという人が多そうですね。
「勉強」という語は「勉め強いる」と読み下すことができて、意味としては「気が進まないことを仕方なくする」というものになります。
個人経営の八百屋さんや魚屋さん(こんな古典的な例でなくてもいいのですが)が「値引きできるよう努力する」のような意味で「勉強する」という言い方をしますが、本来的にはこちらの使い方が先のようですね。
明治時代になってから、「苦しいことに耐えながらも努力を続ける」ということが美学とされるようになって学問や技芸の習得にいそしむという意味での「勉強」が用いられるようになりました。「学習」と「勉強」が同じような意味で使われるようになったのはこのころからなんですね。
そういう意味で、「勉強」と「楽しい」はあまり取り合わせが良くないといえるかもしれませんね。
でもやっぱり僕は、新しい知識を身に付けることは「楽しい」ことだと思うんですよね。
「思考力」と「思考体力」
新しい知識を身に付けること、言い換えれば、今まで自分が知らなかったことを知ること・分からなかったことが分かるようになることって、楽しいことだと思いませんか?
たしかに、新しい知識を身に付けるための過程ではカベに突き当たることも多く、疲れるし、時間もかかるし、楽なことではないかもしれませんが、それを乗り越えて自分の頭の内にスッと入ってきた時には、雲が晴れるような、あるいは氷が解けるような清々しい(〇すがすがしい ×きよきよしい)気分になることができます。
僕自身も、受験生時代は苦手な科目も理解をかなり詰める必要があったので、理解するのに時間がかかることもあり(数学なんかでは一部諦めたりもした?)、一つのテーマを理解するのに何時間もかかってしまっているような時には、「これだけ時間をかけて考えているのに、ほんとに受験で役に立つのだろうか、他のものに時間をかけた方が効率が良いのではないか?」などと心が揺れた時もありました。
それでもやっぱり理解できた時は報われたようでうれしいですよね。
「うれしい」という感情的な面だけでなく、ちょっと考えても分からない「カベ」に突き当たった時に、考えても分からない理由が「単なる見落とし・勘違い」なのか「もっと基礎的な、前提となっている知識が足りていないから」なのか「発想の転換が必要」なのかとあれこれ工夫しながら試行錯誤を行う過程で、思考力や思考体力は存分に養われています。
スポーツの練習でも、あまり負荷のかからない楽な練習ばかりでは体力などはもってのほかで、技量もたいして上がりません(もちろん、負荷さえかけていればいいというのでも、負荷をかけることこそ素晴らしいというのでもなく、適切な負荷が望ましいのですが。)。
「思考力」と「思考体力」は受験に限らず、この先ずっと大事になる基礎的な要素で、社会に出るまでにこの2つの力をある程度高めておかないと、周囲の人とどんどん差が開いていきます。
学生のうちの1年は結構差が大きいというイメージを持っているかもしれませんが(実際にそうだと思います)、それはみんな同じような生活を送っているからというのが大きく(あとは成長期には成長率が高いということ)、社会人になって(時間が勝手にやってくれる成長が止まって)社会に出て自由な生活を送るようになってからは、能力の向上は、ほとんどそれまでに自分が身に付けたものと本人の努力のみによって決まってしまいます。(だから、いつまでたっても仕事ができない人と若くして認められる人との差が顕著になる。言い換えると1年の差などは本人次第ですぐに詰まってしまう。)
そのなかでも、付け焼刃でどうにもならず、一朝一夕に身に付けられず、そのうえ何をするにも必要な根幹的・基盤的な力といえるのが「思考力」と「思考体力」で、はやいうちに付けておきたい力です。
これは、必ずしも受験勉強でしか身に付けられない力だというわけではありませんが、少なくとも受験を乗り切るには(受験で良い成果を出すには)この2つの力は必要になるので、意識して涵養してもらいたいものです。
「知っている」はつまらない
僕は、新しい知識を身に付けることはとても楽しいことだと思っているので、「分からない」「知らない」ことがあるとすぐに調べますし、普通の人なら「へえ~」ですましてしまうところも、「覚えて」「アウトプットできる」ように知識の定着を図ります。
そのおかげもあってか、周りの人から「なんでそんなことも知っているの?」や「よくそんなことまで覚えているね」なんて言われることもしばしばですが、そのこと自体褒められているわけではあるので嫌な気持ちになる事はないですし、場合によっては「嬉しい」かもしれませんが、別に「楽しい」わけではありません。
むしろ、「知っていること」を共有できた方が「楽しい」ですし、そっちの方が「嬉しい」です。
もっといえば、「知っている」ということは「つまらない」です。
想像してみてください。たとえば、あなたに好きなバンドやアイドル、芸能人がいたとして、その人の身長や血液型、誕生日や日常のちょっとしたエピソードなどをいろいろ「知っていて」「覚えていた」とする。テレビでその人が「実は○○で…」というと周りの演者が「ええ~」と驚く。あるいは一緒に見ていた家族や友達が「へえ~」という。でも、自分は既に「知っている」。
別に楽しくはないし、「よくそんなことまで覚えているね」なんていわれても別に「嬉しい」わけでもないですよね。
やっぱり、「知っていること」を共有できた方が「楽しい」ですし、そっちの方が「嬉しい」です。
べつに有名人についてに限らず、鉄道が好き、K-POPが好き、戦国武将が好き、でも何でもいいのですが、もし、「ある特定の分野」に限らず、あらゆることに対してよく知っていたとしたら、同じことがどんな番組のどんな特集を見ていても起こるとしたら…ゾッとしませんか?
大袈裟に言えばそんな感じです。
やっぱり「楽しい」のは、いままで自分が知らなかったことを「知る」というその過程であって、その先にある「知っている」という状態は「茶っ葉の出涸らし」のようなものにすぎません。
加えていえば、よく「物知りになりたい!」という人がいますが、ぼーっと暮らしていて勝手に物知りになる人はいません。
物知りになるための最初のステップは、何かを「知った」ときに、それを「覚える」ということです。目の前の「自分が知らなかったこと」を「知った」で流さないで「覚える」ことによって自分の中に保持する。
「知る」という行為は、その場限りで、不作為によって達成されて、不作為によって「忘れて」終わりです。「覚える」=「忘れない」という作為的な行為、言い換えれば能動的な行為を行わないといけません。
特に、物をたくさん知るようになると、その知識を使って新しい知識を覚えることができるので雪だるま式に身に付きやすくなります。
知識・経験にも「キャピタル・ゲイン」は働くということですね!!(知らん顔)
では、この辺で!!!
さらばじゃ。
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