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講師S.Yの問題意識 |武田塾京都校

講師S.Yの問題意識

どうも!京都の予備校と言えば武田塾京都校!講師のS.Yです!

前回のブログから少し日があいてしまいましたが、今回は、僕が2年間武田塾の講師として特訓を行い、また質問や相談を受けてたくさんの生徒さんと接してきたなかで抱いた問題意識について、少し話しておきたいと思います。

「成績がうまい具合に伸びない」「第一志望に合格することができなかった」という人に多い特徴についていろいろと検討した上で、そうならないためにはどうすればよいかについて書きたいと思います。

 

目次

・武田塾が「特訓」をする理由

・「勉強しているのに成績が伸びない子」の共通点

・「考える」ということ

・「今週の一問」の取り組み

・新共通テストの導入に触れて

 

武田塾京都校

武田塾が「特訓」をする理由

武田塾では、学生の自学自習を重んじ、講師が「授業」によって生徒に受験で必要な知識を「教える」ことを主とせず、「特訓」と称して、1週間の自学自習の進捗の確認と軌道修正、および注意すべきポイントのフォローアップを主として志望校合格に必要な学力を涵養します。

これは、成績が向上するのは、あくまで受験に必要な知識をしっかり理解して、自分の知識としてアウトプットできるようになった時であるという前提のもと、その状態に到達するための方法として、「授業」が唯一・最善の選択肢ではないというところに立脚しています。

「授業」を聞いたとしても、そこで提供された情報を、整理して自分で使うことができるようにならなければ、「授業」も真の価値を持ちません。

1度聞いただけですべて理解できるような力があれば、学校の「授業」のみで完結しますが、そうでない限りは、自学自習によるフォローが必須となります。

多くの学校教育で行われている、一対多数でかつ一方向的な授業の形態では、各生徒の理解度の足並みをそろえた護送船団的な授業運営は至難の業です。

その結果、同じ授業を行ったとしても、一人一人に必要な自学自習の量は異なってくるというわけです。

そのためのメソッド機会を提供することが武田塾の「特訓」の本旨になりますね。

 

「勉強しているのに成績が伸びない人」の共通点

しかし、武田塾の方式にのっとって勉強し、また、継続的に課題をこなして順調にルート通りに進んでいる生徒さんのなかにも、成績の伸び悩む人は一定数存在します。

むろん、最低限課題をこなすという努力をしなければ、成績が伸びない理由はやってないからで終わってしまいますが、本当は別のことに使えるはずの時間を、勉強することに使って努力しているにもかかわらず、成績が伸びないというのでは浮かばれません。

「勉強しているのに成績が伸びない」というときによく理由として挙げられるのが、やっているだけというものです。

つまり、課題はこなしているけれど、ノートに文字を書いているだけ、あるいは参考書の文章を眺めているだけになってしまっていて、「受験に必要な知識をしっかり理解して、自分の知識としてアウトプットできるようになった」状態に到達できていない、ということですね。

このような注意や警告を「言われたことがある」「誰かが言っているのを聞いたことがある」「言ったことがある」という人は多いでしょう。

実際、「勉強しているのに成績が伸びない人」のほとんどがこのような生徒さんであるというのは間違っていないと思うのですが、課題解決の方法を提示しているわけではないので、「じゃあ具体的にどうしたらいいの?」ということになってしまいます。

批判するだけならだれでもできるので、教育者としては、もう一歩踏み込む必要があります。

ここで、僕が実際に講師をしていて抱いた問題意識を先に述べておくと、多くの受験生は「考える」ことをしていないというものです。

 

「考える」ということ

今一度、「考える」ということについて考えを深めておきたいと思います。

塾生に「考えて」問題を解く、あるいは「考えて」講義系の参考書を読むように言っても、あまり効果はありません。

なぜなら、多くの受験生は「考え」ながらやっていると思っているからです。

しかしながら、多くの受験生が「考え」ていると思っていることは、不十分か、「思い出しているだけ」であることがほとんどです。

不十分である場合というのは、「自分の知識としてアウトプットできるレベルまで理解が詰められていない」ということです。

この辺の話は前回の 知識を得るとはどういうことか【スタートダッシュ受験勉強】 などを参考にしていただきたいと思います。

不十分である場合は、参考書を読んだり、授業を聞いたりといった、主として知識をインプットする時に問題となります。

ちなみに、参考書を読んで学習する場合には不明点が出てきた時に逐一読み返しができるのに対し、授業は待ってくれないという違いがありますね。

今回深めておきたいのは、「思い出しているだけ」である場合についてです。

まず、「思い出す」と「考える」の違いですが、

「思い出す」行為は、記憶している知識を単発的に引き出す作業のことであり、

「考える」行為は、記憶している知識を他の知識と付合・比較・類推等することによって、新たな知見を生み出し、課題解決を図る営みである。

と僕は定義しています。

記憶したことを吐き出すだけの基礎的な問題であれば、「思い出す」で事足りるのですが、問題集ならばまだしも、入試問題では基礎そのままの問題はほとんど出題されません。少なくとも合格点分出題されることはないというのは感覚的に分かるでしょうか。

そうはいっても、難解な問題ばかりが出題されるのかというとそうでもなくて、基礎的な知識の組み合わせや延長にとどまる場合が多いです。

この「基礎的な知識の組み合わせや延長にとどまる」問題を「難しい」と思うかそうでないかというのには大きな隔たりがあります。

この差が、「考える」という行為を習慣的に身に付けているかの差と直結していると考えています。

実際に問題を解く際にどのようなことを「考えて」欲しいかというのは 武田塾京都校講師がセンター日本史を15分で解いてみた。 を参考にしてみてください。

また、「考える」力は入試の形式に限らず(ひいては入試に限らず大学に進学してからも、社会に出てからも)、必要となるスキルであるとも思っているので、是非とも身に付けていただきたいです。

このような力を身に付けるための具体的な取り組みとして僕が所属する武田塾京都校で行っているのが「今週の一問」という企画です。

 

「今週の一問」の取り組み

「今週の一問!」は、受験生(受験を控える高校生ももちろん対象です。)に、問題を考えて解くということを身に付けてもらうために、

知らなくても、考えたら何とかなるかも。」をコンセプトとして、僕が現在塾内で行っている企画です。

受験の知識を必要としない問題を基本としつつ、塾生の学習が進んできたなという頃には受験知識の応用的な問題を出すことも検討しています。

実際に、武田塾京都校では、塾生だけでなく、講師や校舎長まで巻き込んで、楽しく「考える」という習慣を作っています。

実際の問題は、最初の5問まで、過去記事でアップされているので見てみてください。それ以降の問題は武田塾京都校の休憩ブースにのみ置いてあります。

ちなみに1問目は「近年、社会の変化にあわせて、手持ち用花火は従来のものに比べて燃焼時間の長いものが増えている。その主たる理由は何か。」でした。

 

新共通テストの導入に触れて

これまで、長い間実施され、対策も豊富だった「大学入試センター試験」は制度改革により、今年度をもって終了し、新しい共通テストに変更されます。

いまだ、どのような出題がされるかの全貌は明らかになっていませんが、「考える」という普遍的な力さえ身に付けることができれば、さほど問題にはなりません。

全貌は明らかになっていないと言いましたが、従来の「マーク式」のみの出題を変更し、「記述式」の出題がされるというのは当初から言われています。

現代文の読解問題なんかをイメージしてもらえれば分かりやすいかと思いますが、

マーク式(択一式)の問題が受動的な解答形式であるのに対し、記述式の問題は能動的な解答形式であると言えます。

一般的に、受動的な解答形式よりも、能動的な解答形式の問題の方が、「考える」力は要求されます

つまり、新共通テストに記述が登場するというのであれば、従来よりも、「考える」力を身に付けておくことの必須性が増すのではないかと思っています。

 

「考える」ということについて少しは注意的になっていただけたでしょうか?

では、今回はこれで。

 

講師S.Yの他の記事はコチラ!

現代文の解き方講座シリーズ

現代文の解き方講座~1.読み方編~

現代文の解き方講座!~2.マーク編~

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英作文の要諦~要諦シリーズ第1弾~

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どうして勉強しないといけないの?【スタートダッシュ受験勉強】

モチベーションってどこから湧くの?【スタートダッシュ受験勉強】

知識を得るとはどういうことか【スタートダッシュ受験勉強】

その他

~第一志望を諦めようとしているあなたへ~

武田塾京都校講師がセンター日本史を15分で解いてみた。


 

 

 


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