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現代文の解き方講座! 1.読み方編|武田塾京都校

現代文の解き方講座!

現代文の解き方講座! ~読み方編~ 始まります!

どうも!京都の予備校と言えば武田塾京都校!

講師のS.Yです!

今回から、全4回にわたって「現代文の解き方」について書いていきたいと思います!

 

皆さん!受験勉強の進捗はいかかでしょうか?

模試の成績が順調!という人もいれば、ヤバイ!という人もいるだろうと思います。質問を変えてみましょう。

皆さん!現代文の受験勉強の進捗はいかかでしょうか?

….....首をかしげている人も多いかもしれません。

「悪くもないし、良くもない。」

「良くはないけど(あるいは、良いけれど)、何でそうなっているか分からない。」

そんな人が多いのではないでしょうか。僕が武田塾で特訓をしていても、なんとなくで今まで現代文の問題を解いてきて、なんとなくの点数で、なんとなくやり過ごしてきた… なんて声をよく聞きます。

なので! 今回は、全4回のうちの初回として、受験現代文を解く上での一丁目一番地、“読み方”について書いていきます!

 

よくある小手先のテクニック

さあ、挑発的な見出しから始まりました。

現代文解き方 

まず、現代文の解き方として、一般によく言われている“テクニック”について批判的に検討していきたいと思います!

1.問題文から読むか、設問を先に見ちゃうか問題

よくありますね! みなさんはどうしてますか?

まず、僕の意見から言うと、原則として「問題文から読む」をオススメしています。

確かに、テクニックの一つとして、「設問文を先に見て、どのような内容のことが述べられるのかを頭に入れた上で、本文を読む」というのはアリなような気もします。しかし、この方法は、日本語の長い文章を読むのがどうしても苦手で、どうしても現代文ができない人が伝家の宝刀として、苦肉の策としてやるものなのです。

だって考えても見てください、センター英語の長文読解でよく聞くテクニックじゃないですか?

そもそも、設問を先に読んでから本文を読んでいるという人は、どれだけ設問で得た情報を意識しながら本文を読んでいるのでしょうか?実際に塾生に聞いてみても、だいたい苦笑いが返ってきます(笑)

ハッキリ言うと、設問を先に読んで頭に残っているのは先入観ぐらいです

もちろん、このやり方を徹底して実践し、設問の内容を記憶して、短時間で問題を処理し、高得点を取っている、という人はそれでもいいのですが、現代文講師が勧めるテクニックとしては推せません。

傍線部

 

2.傍線部の前後を探しまくる

これは、みんなやってますよね!周辺探せばだいたいあるもんね!

何も別に、傍線部の前後を探すなというわけではありません。ただし、テクニックとして、作業として行うのはNGだということです。

傍線部に答えがあるかどうかというのは、傍線部の前後を書けば解答になる問題を作るかどうか、という問題作成者のさじ加減なので、そうじゃないような問題もたくさんあるわけです。だから、結局は内容から判断しなければならないわけで、結果的に傍線部の前後に答えるべき箇所がある(ことが多い)からといって、このような方針をとるべき、ということにはならないのです。

3.「しかし」「なぜなら」「つまり」…にチェックを入れまくる

これも、ここまで読んでもらった人にはわかっていただけるのではないでしょうか?

別にやってはいけないことだというのではなくて、作業として行なって欲しくないということです。

これらの接続詞のあとが答えになっていることは確かに多いかもしれませんが、そもそもの問題文が入試問題として問題を作られるために書かれたものでもない限りは、その部分が答えになるかは、問題作成者のさじ加減なのです。

 

一読して、どれくらい頭に入ってる?

以上から、問題文をしっかり読んで、小手先のテクニックに頼らずに読んでほしい!ということはなんとなく伝わったかもしれませんが、具体的にどうすればいいのでしょうか?

中には、さっき見たようなテクニックを使って効率良く解かないと、時間が足りなくなる!と思っている人もいるかもしれません。

スクリーンショット 2022-02-09 181958

1.現代文で時間が足りなくなる原因

では、現代文で時間が足りなくなる原因って、なんなのでしょうか?

それは、ずばり「読み返しの回数」です。これは英語長文なんかでも同じことなのですが、同じ箇所を何度も何度も読み返していると、当たり前ですが、時間は無くなります。

本文から先に読んでいるという人も、本文を読み終えて設問文を読み始めるときに、本文の内容がほとんど残っていなければ、残念ですが読んでいないのと同じなので「隠れ設問文先に見ちゃう派閥の方」です。(長い)

加えて、設問を見て該当箇所を探すときに(そもそも探している時点でロスなのですが)、精読と称して何度も何度も本文を読むのもやはり時間がかかってしまいます。

じゃあどうすればいいのか。

2.段落の役割を意識しよう!

僕が一番オススメしているのは「段落の役割を意識しながら読む」ということです。

具体的にどうするのか。例えば、

「1段落目には、〇〇についてこれから述べる、という導入が書かれている。2段落目はそれについての一般的な見解。3段落目は2段落目に述べられた一般的な見解に対する筆者の批判的意見。そして一般的な見解と筆者の意見が二項対立で述べられていて…最終段落でまとめ。」

みたいな感じです。

これを意識しながら問題文を読んでいると、おのずと文章の内容が整理されて頭に入ってくるはずです。設問文に入る時に、「この傍線部は本文のあそこらへんに書かれていて、だいたいこんなことが答えになりそう。」と考えられるようになったらカンペキです。

しかし取って返すようで申し訳ないですが、これを読んで「よし、やってみよう」と思っても、そこまでうまくいきません。修行が必要です。

こういったスキルを身に付けてもらうためには、日々の訓練が必要です。例えば武田塾生で国語を取っている人であれば、1日1問現代文の問題を解くと思います。その際に、ただ漫然と問題に取り組むだけではなく、このやり方を毎日意識してやってみて、解答・解説と比べて、どこの読みがまずかったか、など逐一チェックすることが重要になります。

スクリーンショット 2022-07-14 192651

 

設問文、ちゃんと読んでますか?

もう一つ重要なことは、設問文をしっかりと読むことです。

当たり前?その当たり前を疎かにしている人が多いと言っているんですよ?(笑)

1.設問文には大量の情報が隠れている

設問文にはたくさんの情報が隠されています(本当はむき出しなのですが、多くの人には隠れているように見えるらしい)。

とりあえず、検討すべき点を列挙してみましょう!

  • 設問の問い方の末尾(ex.分かりやすく述べよ、理由を述べよ、なぜか...)
  • 設問文の論理関係(ex.AがBとなるのはなぜか。AがBでないというのはどういうことか...)
  • 傍線部がなぜそこまで引かれているのか(あるいは、なぜそこまでしか引かれていないのか)
  • 傍線部の論理関係(設問文の論理関係におおきく同じ)
  • 傍線部のどこをどこまで説明すべきなのか。
  • 字数制限はどのようになっているか。

挙げだすとかなりあるのですが、主要なものはとりあえずこのくらいでしょうか。

おそらくピンとこないと思うので、具体的に入試問題の設問文を見てみましょう!

 

2.実際の入試問題を見てみよう!

  • 「日本の自然主義的庭園」とはどのようなものか、説明せよ(句読点とも四十字以内) (2016年度 同志社大学 全学部日程 一(七))
  • 筆者は、日本のコミックが「無戸籍性」を獲得することで、どのようなことが起こったと考えているか。(後略) (2017年度 関西大学 全学部日程 一 問4)
  • 傍線部(5)について、どうして「我が子の顔の気弱な変貌」が田口を怒らせたのか、説明せよ。 (2016年度 京都大学 文系 二 問五)

一つ目ですが、同志社大学の現代文の最終問題である記述の設問です。

まず、本文中の「日本の自然主義庭園」ですが、「日本の」「自然主義庭園」について「どのようなものか」「40字で」「説明」しなければなりません。文中には、「ヨーロッパの庭園」や「象徴的庭園」などがあるなかで、「日本の自然主義庭園」を説明するので、それらとの対比を意識して、簡潔に書かなければならないと分かります。

二つ目の、関西大学の択一形式の問題ですが、

まず、「筆者の意見」のうち、「日本のコミック」が、「「無戸籍性」を獲得する」ことによって、「どのようなことが起こったか」について適切に応えている選択肢を選ばなければならないと分かります。なかでも、「無戸籍性」には「」がついており、文中の意味での「無戸籍性」を、「日本のコミック」が獲得したことによって、何が起こったか、という因果関係を追う必要が出てくるわけです。

三つ目の京都大学の文系固有問題の最後の記述問題ですが、おそらく100字ほど書く必要がある問題で、傍線部(5)は「半面砂に覆われた我が子の顔の気弱な変貌が、私の怒りに火を放ったのだ。」なのですが、

まず、傍線部の分析からしなければなりません。詳しくは過去問を見ていただきたいですが、「半面砂に覆われ」るに至った経緯を踏まえ、それが「我が子の顔」を「気弱」に「変貌」させたことが、なぜその父親である「田口」を「怒らせたのか」について述べなければならないと分かります。実は、本文中にある「過去の田口の経験・回想」も踏まえなければならないのですが、ここまで分析すれば、容易に想像がつきます。

まとめ

結構長くなりましたが、「読み方編」は以上です。

現代文の「読み方」について、なんとなくわかってもらえたでしょうか?

次回以降、「マーク編」、「論述編」、「補論」と続けていくつもりです!

現代文にお困りの方も、あんまり困ってない方も、是非!

 

 

 


 

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