皆さんこんにちは。武田塾経堂校です!
今回ブログで扱いたい内容は、
英語の文法系参考書の使い方について、
特に問題を解くときに何を意識するべきなのかについて解説していきます!
武田塾に通っている方々は、
英語のルートにある英文法の参考書『Vintage』、『Next Stage』や『Scramble』などを
今まさに取り組んでいたり、すでに突破して復習を重ねていたりするかもしれません。
「英語の勉強をやらなければいけないけど、文法って何をしたらいいのか分からない。」
「ネクステ系参考書が大事って言われて、学校で配られてとにかくやっているけれども、正しい学習ができているか不安・・・」
このような悩みを抱えている方々への助けになるような
ネクステ系参考書の使い方について、解説していきます!
文法系参考書には使い方の違う2種類がある!
文法系参考書は
『Vintage』『Next Stage』等の網羅系と
『英文法ファイナル問題集』等の演習系
に分けられます。
『Vintage』などの網羅系参考書は、文法・語法・イディオム・会話表現・発音アクセントなどのパートに分かれ、文法には時制・態・助動詞・仮定法・不定詞......と、大学受験に必要な知識を網羅的に一冊にまとめられた参考書です。
どれも1500題程度の問題があり、やりこめばかなりの文法力になる参考書と言えます。
一方の演習系の文法参考書は、
「今は仮定法の項目をテキストでやっているから正答が出るけど、模試になると自信が持てない」
「文法項目別の参考書を一応終えたけど、本当に実力がついたのか不安。」
といった、ネクステ系参考書の不足を補完する2冊目に最適の参考書のことです。
今回はまず、『Vintage』などの網羅系参考書を
上手く活用できているのかについて考えてほしいと思っています!
端的にいうと、英文法は問題を解くためにやるのではなく、
「読むためにやる」という目的意識のもとで
『Vintage』などの網羅系参考書を使えていますかってことを確認したいです。
英文法は長文にはいらない?英文法と長文読解の関係
少し遠回りになりますが、英文法と英文読解との関係のそもそものところをおおまかに見ていきましょう。
英文法と一口に言っても様々な要素や側面がありますが、
ここでは受験対策における「読解英文法」を取り上げます。
英文読解において何の目的から英文法を学ぶのか、
これは大きく2つに分類できるのではないかと考えています。
・構造把握のための英文法
・英文精読のための英文法
これらを英文を読む時の2つの手順との関わりから示すと以下のようになります。
①英文の構文を把握する
「s+v+...」という文の基本構造と、例えば「名詞+to V原...」「名詞+Ving[Vpp]...」「名詞+関係代名詞...」等の被修飾語と修飾語の関係という、2つの原理が英文の中でどのように組み合わされているのか把握(構文解釈)すること。準動詞や関係詞の文法知識や語法の知識が不可欠です。
②英文の意味内容を解釈する
英文精読のための文法(例えば時制・仮定法・助動詞など、英文の構造には直接関係しない文法事項)や、語法・語彙などの知識を活用して読むこと
色々書きましたが、とてもわかりにくいですよね。
ブログで語りつくせる内容ではなく、また英語を学び始めたひとにとっては意味不明かもしれません。
しかし、こうした基本原理を踏まえておくことは、
英語を母語としない学習者が英語を読む手段としてとても大切なことだと思っています。
「長文を読むため」にVintageを使うにはどうしたら良い?
では、「読むため」に『Vintage』などの網羅系参考書を使うってどうしたらいいのでしょうか。
基本となる使い方は、
『Vintage』などの網羅系参考書は左側に問題が、
右側にその問題の解説や答えが書かれているという構成ですが、
その左ページの問題と選択肢を見ただけで、解答の根拠や右ページの解説を自分の言葉で説明できるようになるまで定着させることが第一段階です。
武田塾の生徒はこの使用方法について英語の初回特訓などで指導を受けているかと思います。
とはいっても、右ページの解説の丸暗記にならず、
自分の言葉で説明できるようになるってどういうことなのか、
そのためにどのような頭の働かせ方をしていけばいいのか、
このあたりを掘り下げていきましょう。
ブログ冒頭で文法の参考書は網羅系と演習系とに分かれることを言いましたが、
実を言うとVintage等の網羅系には頭を働かせにくいという問題点があります。
例えば、不定詞を扱う章の問題で以下のような問題を解くとします。
His grandfather lived ()ninety-two and was the head of the company for many years.
1.being 2.to be 3.for being 4till he would be
不定詞を扱う章の問題なのだから、語形が「toV」の選択肢「2.to be」を選ぶだけで正解してしまう。
問題演習でこれに似たような経験はしてませんか?
どのように頭を働かせればいいのか、それは入試本番を想像することにポイントがあります。
つまり、今解いている問題が
入試本番のように文法分野が示されていない状況で現れたときに、
この問題は何を問おうとしているのか、
解答につながる文法事項は何なのか
を考える想像力が、普段の自習でも持てるかということです。
先ほどの「toV」であれば、「あ、この問題は動詞が不定詞の副詞的用法「結果」を表せるやつだから、その知識を問うための出題だな」といった具合です。
どこに着目すれば「live to be...」という文法知識を引き出して解答の根拠にできるのか、文法問題ではここまで必ず考えてみましょう。
但し、四択の文法の問題においては、
その選択肢がなぜ正解なのか、
どこに着目したら正解に導けるのか
を考えるだけではまだ十分とは言えません。
なぜ他の選択肢は正解ではないのかまで考えているでしょうか。
ここがネクステ系参考書の演習を成績向上に結び付けるポイントになります。
それを説明していきます!
絶対伸びる!実際に勉強を進めるときの頭を働かせ方
さらに例題を挙げるので、一緒に考えていきましょう。
例題)What can you do to make those immature boys ( )they should be?
1.what 2.who 3.that 4.why
関係詞の問題というのは、分野別に出題されていなくても選択肢を見て判断できますね。
では解答の根拠を見つけられるでしょうか。
関係代名詞を空欄に入れてその先に導かれる節がboysを先行詞として修飾する形容詞節となるのではないか?
いや、その前に本動詞makeは5文型を取れる動詞だな。
じゃあ、空欄以下を修飾語として3文型にするのではなく、
5文型SVOCのC、目的格補語として名詞節を作れば成立しそうだな。
つまり名詞節を導くwhatかthatが正解っぽい。
節の中を見ると補語が欠けていて完成していない。
参考書で「what S is[am/are]」って慣用表現も覚えたな。
ということは1whatが正解だ。
まあ、解答に至るまで頭の中をめぐる思考を言語化するとこのようになりました。
いや、そんなに回りくどく考えなくても、前の例題のように「what S is[am/are]」の文法知識から「what they shoud be」が思い浮かべばよくないか?と思った人はいませんか。
ここでお伝えしたいのが、なぜ他の選択肢は正解ではないのか考えることのメリットです。
それは、四択に組み込まれている間違えやすい選択肢を分析することによって、
文法事項を十全に理解していないことを明らかにさせることができるということです。
例に挙げ言語化した解答の手順は、
なぜ他の選択肢ではなくこの選択肢なのかをそれなりに漏れなく考えています。
以下に2~4の選択肢を考えるヒントを示すのでぜひ頭を働かせてください。
2.who →those immature boys を先行詞とする関係代名詞として働くが、本動詞makeが構成する文型はどうなるか?また文意はどうなるか?
3.that →識別のルールから関係代名詞、同格、名詞節が候補になりますが、関係代名詞の可能性はすでに排されおり、同格や名詞節のthatになれるかを節の中が完全か不完全かどうかで判断すると?
4.why →関係副詞になれるか?
以上が文法系参考書の使い方について、ぜひ受験生の方にはお伝えしておきたかったことになります。
ここまでの記事の内容で不明点や疑問点があればぜひ武田塾経堂校までご質問にお越しください。
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