理学部と工学部って何が違うの？【学部紹介シリーズ】

理学部と工学部って何が違うの？【学部紹介シリーズ】

こんにちは。武田塾草津校です！

4月ももう半ばですね。

志望校を決めるために大学のパンフレットを見ている皆さん、

「○○学部とかいっぱいあるけどそもそも○○学って何なんだよ」　とか思ったりしていませんか…？

ということで今回は、○○学について、それぞれの学部で学ぶことを比較しながらご紹介してみようと思います！

第1弾は、理学部と工学部を比較、紹介してみたいと思います！（シリーズ化するかは未定です…。）

理学とは？　工学とは？

まずは言葉の定義から調べてみましょう。

大学の学部のホームページなどに「○○学とは、○○を学ぶ学問である」というような定義がかいてあることが多いです。

ということで、京都大学の理学部のホームぺージを見てみましょう。

「理学は自然現象を支配する原理や法則を探求する学問であり、その活動を通じて人類の知的資産としての文化のより深い大きな発展に資するとともに、人類全体の生活向上と福祉に貢献することを目的としている」

うーん、わかったようなわからないような…（笑）

さて、京都大学の工学部のホームページも見てみます。

「工学は、人類の生活に直接・間接的に関与する学術分野を担うものであり、分野の性格上、地球社会の永続的な発展と文化の創造に対して大きな責任を負っている」

うーん、工学もよくわからない…。

理学と工学の違いって？

もう少しわかりやすいサイトを探してみました！

すると、東京大学の堀浩一先生は、ホームページにて「あくまで私見」としたうえで、以下のように話しています。

「工学の目標は人類の幸福、理学の目標は真理の探求」

なんだか崇高な言葉が出てきました。

さて、とりあえず今までの情報をまとめて色々考えた結果、

技術＝工学、自然現象の原理の解明＝理学　なのではなかろうかと思われます！

結局、理学と工学ってなにを学ぶの？

私（美学と社会学が専門で、哲学に片足つっこんでいる完全に文系人間）が考えた理学と工学の違い、果たして正解なんでしょうか(・ω・)？

「理学部と工学部の違いって分かる？」とあろうことか文系の講師に質問していた私を見かねて教務のＵ先生が助け舟を出してくれました。

Ｕ先生、理学部出身なのだそうです。（初めからU先生に聞けよって話ですよね。）

理論的、抽象的なことを学ぶ理学部

Ｕ先生によると、理学部とは、自然現象の解明を目的とする学部なのだそうです。

理学にも様々な学科があって、主なものを紹介すると、

・数学科…高校までで行ってきたような教科書の公式の暗記で問題を解いていくような機械的計算を行うという意味の「数学」ではありません。数学科では、定理や定義自体を理解していくことを行います。例えば、定理や公式の「意味」を考え， その背後に潜む「原理」や「真理」の理解を目指します。

つまり哲学のように数学の「本質」を追求していくような学問ですね。ちなみに数学科は「理系学部の中の文系」と呼ばれているらしいです。

・物理学科…物理学では、自然現象や自然そのものをどのように捉えていけばいいかを学びます。その対象は、広い宇宙のことから、太陽系や地球のこと、そこに住む生物のこと、磁石や半導体などのいろいろな物質のこと、それらを構成している分子や原子のこと、さらには原子核や素粒子、そして、光のことなど、さまざまです。

「地球のような惑星は他にもあるの？」「ブラックホールの仕組みは？」などなど“宇宙の不思議”を解明するのも物理学の役目だそうです。

ほかにも、化学科、生物学科、地学科などもあるようです。

ちなみに、理論的なことを学ぶ学部なのであまり人気がないのだとか…。

技術的、実践的なことを学ぶ工学部

一方の、工学はというと、これは主にモノづくりの技術を学ぶ学部です。

ちなみに工学にも色々と種類があるそうで…。

・建築･土木工学系

建築工学…住宅や工場といった建造物の安全で機能的な構造や設計、建造などを扱い、その知識を元に建築計画や建築構法、建築施工などを行います。

土木工学…橋やトンネル、ダムなどの大規模に社会を支える施設の建設やその維持を扱う分野です。

環境工学…環境にポイントをおいて地域計画や都市計画を行う分野です。

・機械工学系

機械工学…機械技術者としての基礎を重点的に学ぶ学問です。具体的には、機械工学では、自動車産業や重工業だけではなく、化学工業や電気・電子工業、印刷、建築など分野を問わず、ものづくりに携わる分野について学びます。

航空宇宙工学…航空機や宇宙機といった、空中や宇宙空間での機体を考えます。

船舶・海洋工学…海中や海上での構造物について考えます。

・応用化学工学系

応用科学工学は、化学物質についての研究を行う分野です。

私たちの身の回りのものは全て化学物質から成り立っていますが、それらの化学物質について、考慮しなければならない負の側面や安全性等についても研究するのが応用科学工学です。

ほかにも金属工学などを扱う材料工学、コンピューターやソフトウェアの開発・改良を行う情報工学などの分野もあるとのこと。

ちなみに武田塾チャンネルでも理学部と工学部、情報学部についても紹介されています↓

就職先は？

ここまで、理学部と工学部のちがいについて見てきました。

では、卒業後の進路、就職先には何か違いは出てくるのでしょうか？

理学部

どの学科でどんなことを学んだかによって、就職先は変わってきます。

数学科ならIT関連企業、物理学科なら精密機械メーカー、化学科でなら製薬関連会社

などのメーカーで製品開発・研究などを行う、

・化学系研究、技術者

・理学研究員

・バイオ技術者

などが挙げられます。

また、理学部で学んだ知識を活かして

・大学教授

・講師

となる人もいるようです。

工学部

工学部を卒業した人の就職先は、

・コンピューターメーカー

・電気系メーカー

・ソフトウェアメーカー

などの化学関連企業や機械、情報、通信系会社が多いようです。

ちなみにこんな面白そうな職業も発見しました！

「海洋工学・技術者（進路のミカタ：https://mikata.shingaku.mynavi.jp/article/35233/）

　海底下から地層のサンプルや海底のデータを取って来る科学掘削船、地球深部探査船の保守・整備や機器開発」

また、特にIT関係は数多くの分野から必要とされる分野なので、情報工学科の生徒は就職に強いと言われているそうです。

ほかにも、大学院進学、大学や研究所の研究者という進路もあります。

関西ではどの大学に理学部や工学部があるの？

関西の大学では、以下の大学に理学部や工学部があります！

国公立

京都大学　理学部　工学部

大阪大学　理学部　工学部

神戸大学　理学部　工学部

大阪市立大学　理学部　工学部

兵庫県立大学　理学部　工学部

奈良女子大学　理学部

私立

同志社大学　理工学部

立命館大学　理工学部

関西学院大学　理工学部

関西大学　システム理工学部　環境都市工学　化学生命工学部

龍谷大学　先端理工学部

京都産業大学　理学部　情報理工学部

近畿大学　工学部　理工学部

甲南大学　理工学部

摂南大学　理工学部

などなど…。

理学部と工学部は何が違うのか、まとめ

いかがでしたか？

今回は学部紹介シリーズ第1弾（？）として、理学部と工学部の違いをお届けしました！

まとめると、

理学は、自然現象の法則を解明するような、理論的なことを学びます。

工学は、実際に人間生活に関わるような、実践的な技術を学びます。

宇宙の例で例えると、

ブラックホールの仕組みを解明するような、自然の事象を論理的に解明できるのが理学で、

宇宙へ行くためにロケットや宇宙船の開発といった技術的研究を行うのが工学

といったイメージですね。

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