皆さんこんにちは!武田塾倉敷校です!
今回は古文の参考書「読み解き古文単語」について紹介していきたいと思います!
「読み解き古文単語」はどんな参考書?
本書の目的は、細かいニュアンスを含む古文単語の意味や使われ方を実際の文章の読解を通じて幅広く学んでいくことです。
本書は古文単語帳であると同時に古文読解の参考書でもあります。とは言え、古文の基礎をまだ学習していない方にとって本書を正しくつかいこなすことは難しいかもしれません。
本書はそのタイトルが示すように実際の古文の文章の「読み解き」を通じて、古文単語を中心としたさまざまな古文理解を深めていくものです。それはつまり、最低限の古文読解についての知識がなければ、本書を有効に活用するのは難しいということを意味します。したがって本書に取り組む前に何か1冊の古文単語帳、そして古典文法・古文読解についてそれぞれ基礎的な参考書を終わらせていることが理想的です。
逆に言えば、古文が共通テストレベルまでしか必要のない方にとっては、オーバーワークになってしまうかもしれません。
ある程度古文の基礎ができている方にとって本書は、古文の実力を上げてくれる確かなきっかけになるものです。古文の難しさの一つに「古文単語の多義性」が考えられます。古文単語にはさまざまな意味が含まれています。ある単語の持つさまざまな意味を最終的に一つに決定するのは「文脈」と呼ばれているものです。文脈とは厄介な言葉で、「これさえ覚えれば文脈がどういうものかを常に判断できるようになる」というようなものはありません。文脈は古文単語、登場人物、文章の形式、そのほかの背景知識のすべてを総合して判断するほかないものです。本書には54のまとまった文章が収録されており、それらを一つずつ丁寧に読んでいくことで、単に「この古文単語はこういう意味」という知識があるだけでは分からない古文単語の「深い理解」が可能になっていくと思います。
「読み解き古文単語」の特徴
ここからはこの参考書の優れたポイントについて紹介します。
実際の文章の中で古文に親しむ構成
本書は一応「単語帳」として分類されるものですが一般的な単語帳とはその構成が大きく異なっています。一般的な単語帳では一つの古文単語から複数の現代語訳をコツコツ覚えていくことをメインの目的としたものが多いですが、本書ではある文章の読解を通じて、古文への総合的な理解を深めることを目的としています。
古文の文章を読むためには単語・文法・古文常識などの、複数の能力が必要になってきます。もちろん、それらの知識を個別に覚えていくことも必要です。しかし実際の入試問題の古文では、それらの知識を個別に問う問題だけでなく、もっと文章全体の理解の話を問う問題も出題されます。そして文章全体の理解を可能にする一つの方法は、とにかくたくさんの文章を読んでいくことです。本書には56の文章が収録されています。それらを一つずつ読んでいくことで自分の中に蓄えられた古文の知識を、実際の文章読解のなかで活かしていくことができると思います。
読解を助けるコラムと別冊の解説
本書の各セクションにはまず文章があり、次のページにその文章の中にある重要単語についての解説があります。しかし当然ですが、古文単語の意味を覚えていることが古文の文章を読めることをただちに意味するわけではありません。本書は単語帳ではありますが、単語以外の知識についても解説されています。本書の合間合間にあるコラム欄では古文常識を中心に、別冊の解説では古文の表現と文法を中心に、明確な解説がされています。ある程度の基礎ができている方なら、本書のコラムと別冊の解説を使いこなすことで、読解の総合的な理解を身につけることができると思います。
「読み解き古文単語」の使い方
①文章を頭から読んで重要単語の意味を推測する
各セクションにある文章を前から読んでいきましょう。右のページに古文が、左のページにはその現代語訳があります。それぞれに赤字で書かれているのが重要な古文単語です。過去に別の単語帳をやったことがある方なら、その赤字の単語を見て、意味が分かるかを確認しましょう。その上で、文脈を参考にしながら単語の意味を一つにしぼりましょう。「この文章の流れにおいては、この単語の意味はこのようになるに違いない」と思うことができればベストです。そして、右ページの下には赤字にはなっていないが文章を読んでいく上で大切な古文単語が書かれており、左ページの下にはその日本語訳が書かれています。また、別冊には古文の文法や表現についての解説が書かれています。それらの知識や解説をふんだんに用いながら、できるだけ自力で一つの文章を読み切る経験を積んでいきましょう。
②語の解説を読んで重要単語の意味を確認する
文章を読み終えたら次のページにある重要単語の解説を読んでいきましょう。複数意味がある単語の場合、そのうち一つに線が引かれていて、それが前のページの文章で用いられている意味です。改めて文章に戻り、単語の意味と文脈とを照らし合せましょう。単語の意味を個別に覚えていくことと、その単語の実際の文章における使われ方を知ることの両方の体験を積むことで入試本番に使える単語力、そして読解力を養うことができます。
以上、「読み解き古文単語」についての紹介でした。
冒頭でも述べた通り、単語帳の1冊目として利用するというよりは、何か基本的な単語帳を1冊覚えきり、ある程度文章読解などが終わった際に取り組んでいただけたらと思います。
そのため、MARCH志望やや国公立二次試験レベルで古文が必要な場合に取り組んでいただけたらと思います!
参考動画
______________
いかがだったでしょうか。
今後他の参考書についても詳しく紹介をしていくので、是非ご覧になってみてください!
無料受験相談のご案内
武田塾では、最寄りの校舎で無料受験相談をいつでも受付しています。
〒710-0055
岡山県倉敷市阿知1丁目5-18 コンフォートミユキ201
☎ 086-425-3977
武田塾 倉敷校│倉敷市(倉敷駅)の個別指導塾・予備校