皆さんこんにちは!武田塾倉敷校です!
私立大学の医学部入試は、基本は英語、数学(ⅠA・ⅡB・Ⅲ)、理科(物理・化学・生物から2科目)だとは思いますが、例外的にそうでない大学もいくつかあります。
今回は、少ない入試科目で受験できる私立医学部を3大学紹介します!
「入試科目が少ない=受かりやすい」わけではなく、受験生みんなが同じ条件なので、その分、苦手分野があると、受かる受験生と差がついてしまいます。
それぞれの大学について以下で詳しく紹介するので良かったら参考にしてみてください!
目次
1.理科1科目の東海大学医学部
東海大学医学部の基本情報
・学部所在地
〒259-1193 神奈川県伊勢原市下糟屋143
・定員(一般入試)
60人
東海大学医学部の特色
・理科が「物理基礎・物理」、「化学基礎・化学」、「生物基礎・生物」から1科目選択
・試験日が2日間あり、受験日を自由に選択することができる
・2日間いづれも受験した場合は、合計点が高得点となった日の結果を自動的に合否判定に採用
・採点は、「標準化採点(偏差値採点)方式」で実施
東海大学医学部の傾向と対策
英語
大問は8題あり、難易度は例年大きい変化はありません。
記述式の和文英訳、英文和訳問題が特徴的で、基本的な文法や語彙、慣用表現、文構造を丁寧に復習するのが効果的な勉強法です。
数学
大問は3題あり、標準からやや難しい問題が多いですが、分からない設問があっても、次の設問が解ける場合があるので拾える問題をしっかりと得点することが大切です。
毎年出題されているのは「数Ⅲの微積分」ですが、他の分野は幅広く出題されるので苦手を作らないようにしましょう。
化学
理科で一番選択者数が多いのが化学です。
大問5題で構成され、制限時間が70分で時間的な余裕はあまりないです。
頻出テーマは
【理論化学】結晶構造、熱化学方程式
【無機化学】周期律、無機物質の性質など
【有機化学】有機化合物の構造決定
です。
2.文系でも受験可能な帝京大学医学部
帝京大学医学部の基本情報
・学部所在地
〒173-8605 東京都板橋区加賀2-11-1
・定員(一般入試)
96人(特別地域枠7人)
帝京大学医学部の特色
・英語は必須であり、数学(ⅠA~ⅡB)、物理、化学、生物、国語(古文・漢文を除く)のうち2科目を選択
・私立医学部入試ではめずらしい3科目であり、国語を利用して受験ができる。
・試験日は3日間自由選択性であり、3日間すべての受験が可能。
帝京大学医学部の傾向と対策
平成29年度以前は、英、国、生を選択する合格者が多く、数学、物理は高難易度の出題であった。
しかし、学費の引き下げとともに、数学、物理の易化、国語の難化がみられ、理系学生の入学させようとする傾向になっている。
日によって問題の難易度に差があるため、3日間受験するほうが合格しやすい。
英語
・出題形式は60分で大問4題から長文読解、語彙文法問題が出題される。
・日程によっては長文3題、文法1題の日、長文2題、文法2題の日もある。
・3日間受験し、8割を得点すると合格圏内といえる。
~語彙・文法問題~
標準的な問題が多いですが、満点を取らせないような高難度な問題もみられる。
10問中4~5問も高難度な問題が出題される日程もあり、難易度の差がとても激しい。
~長文読解~
内容は医療・健康や自然科学といった専門性の高いものが多い。
比較的に難易度の高い文章であることが多いが、問題自体の難易度はそう高くない。
数学
・出題形式は残りの選択科目と合わせて120分で大問4題
・基本的に各大問に1テーマであるが、大問4題中1題は2~3テーマの小問集合となっている。
・解答は空所補充形式であり、計算スピードと正確性がともに要求される。
~頻出テーマ~
数Ⅱの微分・積分、確率の問題はほぼ確実に出題しています。
三角関数、ベクトルの問題は、3日間受験した場合、確実に出題され、難易度も標準的である。
整数問題も頻出であるが、高難度であることが多く、時間配分に注意が必要となる。
~難易度~
平成29年度以前は、難易度が高く、選択する受験生は少なかった。
平成29年度以降は、標準的な問題の出題が多く、数学が得意な受験生であれが8~9割は得点することができるほどになった。
数Ⅲの出題がないため、数Ⅲが間に合っていない現役生でも合格を狙える。
物理
・出題形式は残りの選択科目と合わせて120分で大問4題
・解答は空所補充形式であり、小問の大問もある。
~頻出テーマ~
原子物理は平成28年度から毎年出されており、重要度が高くなっているといえる。
運動方程式を用いて、2物体の相互運動を考察する問題が頻出であり、難易度もそう高くない。
電磁気は点電荷によるクーロン力や位置エネルギーに関する問題が頻出である。
波動と熱力学からの出題頻度はほとんどみられない。
~難易度~
難易度は基礎~標準的であるが、計算結果が複雑になることが多い。
やや難しい問題でも誘導に従って解き進めていけば、解くことができ程度である。
全体としては、時間的な余裕はなく、文字式の扱いにも慣れておくべきである。
化学
・出題形式は残りの選択科目と合わせて120分で大問4題
・基本的に各大問に1テーマであるが、大問4題中1題は知識を要する小問集合となっている。
・正答肢を選択する択一式か、記述式のいずれかであり、計算問題の比重も低い。
~頻出テーマ~
理論化学では、酸化還元問題が頻出であり、計算だけでなく化学式も記述できる必要がある。
無機化学では、沈殿と錯イオンを生成する化学物質は頻出である。
有機化学では、毎年のようにベンゼンの誘導体に関する問題が出されている。また、医学部入学後見据えた高分子の範囲もよく出題される。
~難易度~
難易度は標準的であるが、時間配分には注意が必要である。
難易度の高い問題も散りばめられているため、時間をかけすぎないように注意が必要である。
生物
・出題形式は残りの選択科目と合わせて120分で大問4題
・基本的に各大問に1テーマであり、実験考察問題、用語の穴埋め問題が中心である。
・問題は空欄に適切な語句を選ぶ選択問題、語句を答える問題で構成されている。
~頻出テーマ~
生物は特に医学部入学後を見据えた問題が多く、免疫、バイオテクノロジー、代謝は頻出である。
特に免疫は確実に出題され、大学入学後に学ぶことが出題されることもある。
生態系、進化と系統のどちらかは大問4題中1題は出題されている。
~難易度~
難易度は標準的であるが、日程によって実験考察問題が4題中3題出題されることもあり時間配分に注意が必要となる。
3日間で難易度のばらつきがあるため3日間の受験が望ましい。
国語
・出題形式は残りの選択科目と合わせて120分。
・大問5題構成で、現代文1題が必須解答、残りの現代文2題、古文1題、漢文1題の計4題の中から2題選択解答という形式となっている
・現代文は評論、随筆が出題され、漢字や文学史など、バリエーション豊かな出題形式である。
・古文や漢文は有名な文章の出題が多く、現代文に比べて難易度は低い傾向にある。
3.数学Ⅲが入試科目にない近畿大学医学部
近畿大学医学部の基本情報
・学部所在地
〒589-8511 大阪府大阪狭山市大野東377-2
・定員(一般入試)
前期日程55人、後期日程5人
近畿大学医学部の特色
・数学Ⅲが出題範囲にないため、試験に出題されるのは「数学ⅠA・数学ⅡB」のみ
・私立医学部には珍しい後期試験がある
・不合格者を対象に、試験結果通知書にて学力試験の合計点の通知がある
近畿大学医学部の傾向と対策
英語
これまで、大問5題であったが、昨年度は大問A~Cが文法、D~Hが長文となり、大幅に形式が変更されました。
長文の内容が全て医学系の内容なので、過去問演習を行うことが大切です。また、前半の文法問題はかなり難易度が高いため、後半でケアレスミスしないようにしましょう。
数学
毎年大問3題で制限時間は60分で、ここ数年で大きな変化はない。
制限時間に対しての作業量が多いので解ける問題を瞬時に見分けて解いていく必要がある。
図形問題が頻出なので、過去問を解いてどのように問題にアプローチしていくかを演習するのが大切です!
理科
生物より、物理・化学は簡単。
化学は他大学ではあまり出題されない天然化学が頻出なので、生命化学とともに知識を整理しておく必要がある。
物理は基本的に1つの大問で1つの単元が問われ、いずれの単元からも出題の可能性があるので、典型問題の標準的な解法はおさえておくようにしましょう。
生物は論述問題が難しいですが、それ以外の語句問題や記号問題で確実に点数をとるようにしましょう。
試験時間がタイトなので、少し考えても分からない問題は飛ばして次の問題にいくようにしましょう。
4.まとめ
今回紹介した3大学は、入試科目が特殊なので、「数Ⅲだけが苦手な人」や、「理系だけど国語が得意な人」にとっては、1つの受験の選択肢になるとは思います。
逆に「理科が間に合っていないから1科目だけで受験ができるところがいい」などといった、安易な考えの人には、受験科目が少ない分、かなりの高得点勝負になるので、あまりオススメできません。
あくまでも1つの受験する大学の選択肢になればと思います。
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いかがだったでしょうか。
今後他大学や他学部についてもまとめていくので、是非ご覧になってみてください!
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