はじめに
化学は正しいやり方で勉強していれば、ぐんぐんと成績が伸びやすい科目ですが、
間違えたやり方で勉強していれば成績が伸びずらい科目になっています。
今回は理論化学・無機化学・有機化学の三つに種類分けをして勉強法を紹介していきたいと思います。
ぜひぜひ最後まで見ていってください。
高校で習う化学にはなにがある?
高校化学では主に3種類の化学について学習します。
それは、
「理論化学」「無機化学」「有機化学」 です。
では、それぞれ何について取り扱っているのでしょうか。
理論化学とは
理論化学とは、元素についての知識や化学反応の基礎原理について学ぶ分野となります。
無機化学とは
無機化学とは、無機化合物や金属の性質を扱う分野となります。
詳しい説明は省略しますが、金属やそのイオンの性質、各族元素の主な性質や反応を扱います。
有機化学とは
有機化学とは、生命を構成する主要元素である
炭素、水素、酸素、窒素、硫黄など元素からなる物質を研究する学問です。
それぞれどのように勉強すれば良いの?
先ほど理論化学、無機化学、有機化学の3種類をご紹介しましたが、
この3種類は「完全に違うもの」というわけではありません。
理論・無機・有機それぞれの勉強のやり方というのは少しばかり違いますが、
根本的には繋がっているのが高校化学です。
そのためそれぞれの分野を学習するうえで、3種類が完全に違うものとして捉えるのではなく、
根本的には繋がっているのだからと、それぞれで得た知識を連鎖しながら勉強して欲しいと思います。
それでは理論化学、無機化学、有機化学の勉強の仕方についてご紹介します。
理論化学
①用語の意味を完璧に理解しよう!
化学には「物質の三態」「同素体」「同位体」「水素イオン濃度」といったように
様々な用語が出て来ます。
そこで、みなさんには用語を覚えるということをやって欲しいです。
例えば「物質の三態」とはなんでしょうと聞かれたとき、
・物質にある固体・液体・気体の3つの状態のこと。
・温度や圧力が変化することによって,状態が変化する。
といった定義を完璧に解答できるようになるべきです。
共通テストや大学入試では物事の本質を問う問題が多く出題されます。
そうなると、うろ覚えの状態ですと、正解の選択肢にたどり着くことが難しくなります。
そうならないように基本知識を完璧に理解するようにしましょう。
②なぜそうなるのかを考えながら解こう!
理論化学では計算問題が頻出です。そのため、計算ができないということでは
大学入試に太刀打ちができなくなってしまいます。
だからといって公式をただ単に暗記するだけでは全く意味がありません。
みなさんには、なぜこの計算式になるのか考えて欲しいです。
計算問題ができなかった時に、解説を読んでなんとなくわかって終わりという人がいます。
しかし、「なんとなく」ではいつまでたってもできません。
参考書によっては計算過程が省略されることもありますが、
その場合は、「人に聞く」「参考書を読んで解決する」などして、
理解度を高めるようにしましょう。
無機化学
①覚えなければいけないこととそうでないことを整理しよう!
無機化学を学習していくと、膨大な知識量を暗記しなくてはいけないことが分かります。
それらの知識を効率的に覚える覚え方として大切なのは、
「共通したルールを覚えれば対応できるもの」と「個別に暗記しなくてはいけないもの」の2つに
しっかりと知識を分類することです。
そうすることで暗記しなければいけない量が大幅に減らせます。
では一つ、硝酸銀AgNO3と塩酸HClの反応を例に挙げます。
AgNO3 + HCl → AgCl↓ + HNO3
という反応が起こり、白色沈殿が生じます。
この化学反応式を組み立てることは、暗記しなくても
理論化学の知識に従えば分かると思いますが、
AgClが白色の沈殿物として沈殿するということは特性として暗記しなくてはなりません。
ここから分かるように、無機化学の勉強をするうえで重要なのは
化学反応式をすべて丸暗記することではなく、
AgClは白色の沈殿物と覚えることです。
化学反応式は暗記しなくても作ることが出来ますし、
問題をたくさん解いていく上で自然に覚えてしまいます。
②画像や映像で暗記しよう!
先ほども少し触れましたが、無機化学を大学入試で問う時には
単語の知識問題や化学反応式、反応の色で聞かれることが多いです。
そのため、無機化学では暗記することはもちろんのこと、イメージをすることがとても大切です。
CuOは黒色、AgClは白色…というように覚えていくより、
実際に試験管の写真を見て覚えていく方が効率よく暗記でき、頭に残りやすいと思います。
また、学校の授業等で実験の時間がある人はそこを大切にしてほしいです。
実験というのは意識しないと、ただ遊び半分で時間が過ぎてしまいますが
実際に手を動かして、反応させるというのは暗記するうえで最も効率のいい方法です。
だからこそ、化学実験の時間を利用して受験勉強をすることは非常に有効な手段なのです。
有機化学
①命名法を覚えよう!
有機化合物というのはIUPACと呼ばれる組織によって決められた、命名法があります。
また、主な化合物には一般名が存在します。
これらをまず初めに暗記しないと、毎回この物質はなんだっけ?というように、
効率よく勉強が出来なくなってしまいます。
それを防ぐためにも、まずは化合物の名前や命名の基礎を固めましょう。
②官能基を完璧に覚えよう!
官能基とは「ある特別な性質を示す構造」です。
有機化合物では構造ごとに〇〇基というように、官能基を持っています。
官能基を一通り覚えることで、化合物の暗記を効率よく行うことが出来ます。
また、少し余裕がある人は「○○基の不飽和度」も覚えるといいと思います。
そうすることで頭の中でイメージができ、構造式を手軽に書くことが出来るようになります。
➂構造決定問題の解く手順を理解しておこう!
有機化学の中でも特に頻出なのが、構造決定の問題です。
受験生の中にはこれを不得意とする人も多いのではないでしょうか。
しかし、構造決定の問題というのは思っているよりも解きやすいのです。
その理由としては解く手順が決まっているからです。
1、分子量を使い、分子式を出す 2、分子式から不飽和度を出す 3、問題文に与えられている反応から「官能基」をイメージし、構造式を決定する。 |
これを意識して、構造決定の問題演習を行っていってほしいと思います。
おすすめの講義参考書
「鎌田の理論化学の講義」「福間の無機化学の講義」「鎌田の有機化学の講義」
これらの講義系参考書は、重要なポイントのみを詳しくまとめてくれているため、
大学受験する受験生にはとてもおすすめできる参考書になっています。
また、中に出てくる例題も大学入試に通用する問題になっているので、
時間が足りないという人はこの参考書を3冊完成させるだけで、大学受験には対応できると思います。
書店等でぜひ、手に取って見てみてください。
さいごに
ここまで見ていただきありがとうございました!
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