皆さんこんにちは!
新年度が始まり、高校3年生は初めての大学受験、浪人生は二回目のチャレンジが始まろうとしていますね...
受験勉強は「夏が天王山」とよく言われることから漠然と「夏から勉強を始めようかな~」なんて考えている人もいらっしゃるかもしれませんね。
しかし、周囲を見渡すと案外すでに受験勉強を始めている友人がいて焦っている...
なんて方もいるのではないでしょうか??
本稿ではそんな「何も始めていなくて不安です!」という皆さんのために、夏休みが始まる前までのいわば「スタートダッシュ」の時期に日本史、世界史、地理をはじめとする「社会科目」をどう勉強していくべきかについて扱っていこうかと思います!
社会の選択科目それぞれの特徴
日本史の特徴
文字通り、日本の歴史を学ぶ科目です。この科目は、以下のような特徴があります。
・(社会科目の中では)暗記量はやや多い
・ミクロな視点から考える問題が人気
・時間軸と因果関係が重要(タテの関係)
・論述では多角的な視点が必要
・1つ1つを深く理解することが得意な人向け
日本史ではたった1国の歴史を学ぶという性質上、世界史ほど暗記量は多くはありません!
また、世界史のように「同時代に他の場所で何が起こっていたか」について深く理解している必要はありません。
それよりも、出来事・条例・法律・人々の暮らしなどを時間軸と因果関係を使って整理し、流れを理解する必要があります。
世界史の特徴
これも文字通り、世界の歴史を学ぶ科目です。特徴は以下の通りです。
・(社会科目の中で)暗記量は最も多い
・マクロな視点から考える問題が人気
・各国の関係性を整理しつつ、同時代に起こった出来事を結び付けていく事が重要(ヨコの関係)
・暗記が得意な人や、物事を関連付けるのが得意な人向け
世界史は同時に多数の国の歴史を大局的に学ぶ科目なので、常に全体像の把握が求められます。
1つ1つの出来事について深く考えることは少ないですが、覚えることは他と比べてると一線を画します。
そういう意味では暗記が得意な人は世界史が1番向いてると思います。
地理の特徴
地理は「地誌」「系統地理」に分類され、地誌では各地域の特徴を学び、系統地理では世界の地形や気候、文化などを学びます。そんな地理の特徴は以下の通りです。
・(社会科目の中で)暗記量は最も少ない
・マクロとミクロの両方の視点が必要
・多くの事象から共通性を見出す分析力、そこから論理的推測を行う思考力が必要
・論理的思考に自信がある人、数学が得意な人向け
地理は理科科目と非常に酷似しています!
「数字のない理科」という言い方が一番似合っているかもしれませんね~。普通にグラフの読み取りが必須ですしね...。
地理は暗記のみでは全く太刀打ちできませんが、思考力さえあれば少ない暗記量で9割を目指せる科目です!
理系に地理が人気なのもこれが理由になっているのかもしれませんね。
倫理、政治・経済の特徴
倫理が扱うのは心理学・哲学・現代倫理の3つです。
これらの中で高校生にもわかるレベルのものを扱うのが倫理です。
ただ、学習内容の8割は哲学になってきます。したがって、「倫理=哲学史」ともいえるかもしれませんね...。
政治・経済はそのまんま、政治と経済の理論について学びます。
具体的には世界の政治体制や経済状況などになります。扱う問題の中には時事問題も多数含まれます。
そんな倫理と政治・経済には以下の特徴があります。
・(社会科目の中で)暗記量は標準
・哲学者の思想や政治、経済の理論を論理的に理解することが求められる
・記憶力も論理的思考も自信がある人向け
倫理も政治・経済も日本史や世界史ほど多くの知識を必要としませんし、地理ほどの論理的思考力も求められません。
暗記力と論理的思考力をバランスよく持っている人が1番向いている科目かもしれません。
どうやって勉強するの?
本稿では特に日本史と世界史について扱っていこうと思います!
日本史の流れの勉強
日本史の「流れ」というのは、端的に言うと「因果関係」のことです。
「因果関係」とは「Aが原因でBが結果として起こる」という意味です。
流れの理解に必要な参考書は下記に述べている参考書です。ぜひ確認してみてください。
金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本
また、時代にもよりますが、平安時代は天皇、鎌倉、室町、江戸時代は将軍、明治時代以降は総理大臣を中心に歴史が展開されがちなので、いわゆる「その時代の為政者」を中心に暗記していくという方法もあります。
この方法は、
①いつ
②だれが
③何をした
以上の3つを正確に覚えることが出来るので、お勧めです!
世界史の流れの勉強
世界史を勉強する際に、ただ闇雲に年号や用語を暗記しても残念ながら点数は伸びていきません...。
意識すべきことは、「世界史全体の流れを掴むこと」です!
世界史の流れには、【縦の流れ】と【横の流れ】の2つの軸があります。
【縦の流れ】
「縦の流れ」とは、各国で起こった出来事を時系列順で見ていく流れです。
縦の流れは世界史を勉強する上で基本中の基本であるため、横の流れを掴む前に学習することをおすすめします!
縦の流れを追うことによって、1つの国の歴史や出来事をまるで物語のように把握することが可能になります。その国でどのようなことが起こったのかを掴む際に有用でしょう。
以下にお勧めの参考書を載せておきます
世界史用語マルチ・トレーニング
【横の流れ】
「横の流れ」とは、ある国である出来事が起こった際に、他の国ではどのようなことが起きているのかという流れです。
世界史を勉強するにあたって、「さまざまな国の時系列が混ざり合ってしまい、結果として何もわからない!」という方は横の流れを理解できていない可能性があります。
縦の流れだけで世界史を覚えてしまうと、年代などがバラバラになってしまいます。
横の流れを把握するためには、まず、ノートを1冊用意して自分自身で年表を作ることをおすすめします。
年代を書いた後、その時代に起きた出来事を記述していきましょう。自分で年表を作ることによって、頭の中の知識が整理されます。
また、空いているスペースに地図を添えておくと、より理解を深めることが可能です。
まとめ
社会科目の選択は、悩むより、早く決める方が圧倒的に大切です。
日本史と世界史には優劣が存在しません。お互いに一長一短なため、いくら考えたところで結論らしい結論は出てきません。
受験生にもっとも意識してほしいことは、選んだ選択をより良い方に自分自身が導いていくという努力です。
自分が選んだ選択肢を「最良の選択肢」に出来るように努力を続けていきましょう!
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