はじめに
皆さん、こんにちは!!
いよいよ入試シーズンに入り試験日が近い受験生の方がほとんどではないでしょうか?
過去問演習をする中で、自分の得意な分野、苦手な分野がわかってきたと思います。
今回は苦手な人が多いけれど、苦手にするにはもったいない、「ベクトル」の分野について話したいと思います。
ベクトルはどんな特色がある?
まず、どこの大学でも頻出の分野ですよね。難しいイメージを持っている人、実際に苦戦している人いると思います。
また、ベクトルはパターンが決まっているという話をよく聞きませんか?
ベクトルの問題は問題によって解き方が決まっているし、解く方法は大方何パターンかに分類されるので機械的に解けてしまうような部分もあります。
なのでコツさえ分かってしまえば得意分野にもなりえます!
解き方のパターン
まず、ベクトルは「相似」と「図形と式」との関係性が強いです。
ベクトル問題は中学数学で習う「相似」などの幾何学的な要素だけでも解けます。
ただ、これは難しい問題だとひらめきが必要だったりするので誰でも機械的に解けるように、「図形と式」の要素から座標に落とし込んで解く方法もあります。こちらは計算量が多くなります。
もうひとつ、「位置ベクトル」を使って解く方法が数学Bで習うものです。これは前者2つの良いとこ取りをしたようなもので、機械的に解くこともできるし計算量も抑えられる優れものです。
今説明した通り、ベクトル問題には【①相似など利用した幾何学的な解き方 ②座標上で解く方法 ③位置ベクトルを利用した方法】の3つの解法パターンがあります。なので③で躓いたらほかの2つでアプローチするということも出来ます。
ベクトルを理解するために必要なのは、チェバの定理やメネラウスの定理を理解すること。計算量が多いので計算力をつけること。最終的に時間との勝負になります。
位置ベクトルを使ってとくときに大切なのは、図形からいかに実数に落とし込むかです。
落とし込み方は問題こなしてパターンを覚えていくしかないです。例えば以下のような決まり文句があります。
・後-前で起点を変える
・スカラーを求める時は2乗する
・垂直→内積0
・平行、一直線上→ak=b
などです。このあたりは基本なのですらすら出てくるといいですね。
ベクトル問題の方針の立て方
今までの説明で何となく分かっていただけたかと思いますが、ベクトルとは図形を実数として処理して問題を解くための技術です。
なので問題の超おおまかな流れは
「提示された図形や情報からベクトルで表す。」
↓
「そのベクトルを実数に持ってきて計算する。」
となります。
では詳しく手順を説明します。
①位置ベクトルの始点を定める
代表的なのはOかAですね。仮にOを始点としたらこのときABベクトルはOB-OAなどと表すことが出来ますね。
②ベクトルの名前をつける。
先程出てきたOAベクトルにa→などと名前をつけてあげます。元から決まっていない限りこの作業をしないと、後に処理できません。
③問題文からの情報を使って式を立てる。
問題文には条件だったり、ベクトルの大きさだったり書かれています。それを漏れなく書き出して立式しましょう。
例えば、内分・外分点や垂直、一直線上、並行、内心・外心・垂心など。
④立てた式を基本ベクトルで表す。
これは③で立てた式を全て始点に合わせたら、②で付けた名前のベクトルを代入してあげます。そうすると何らかの関係式が得られ、それが答えに繋がるはずです。
以上です!基本的にこの方針でやれば解けるでしょう。発想が必要では無いのが魅力ですよね。③の所で難問が出たとき躓く可能性がありますが、そこはたくさん問題を解いてパターンを覚えていくしかないです。頑張りましょう。
空間図形(ベクトル)のコツは?
平面から立体になると急に難易度が上がったように感じてしまいますが、空間ベクトルは平面ベクトルと解き方にほぼ変わりはないので、平面が理解出来ていれば必ずできるはずです。
なのでコツといえば、空間をそのままとこうとしないことです。これもよく聞く話かもしれませんが、必ず平面に落とし込みましょう。
あとは、図形をなるべく大きく書く。1つの図形で完結させないで、いろんな角度から、一つだけピックアップして書いた図を何個か書くと良いです。
図形は、実線と波線を使って立体的に書くと綺麗にかけます。
また、角度や長さもある程度気にした方がいいですが、あまり厳密にやっても大変ですし時間がかかります。xyz軸は書かないでも大丈夫だとは思います。なんとなくの概形を理解出来ればいいのです。
また、上手く書けない人は立体は書かなくてもいいです。平面図だけ起こして書いても充分解けます。
もし、記述式だった場合は積極的に解答欄に図形を書きましょう。解答欄の大きさもあるので沢山かける訳では無いと思います。なので、ピックアップした三角形など、答えを導くにあたって最低限必要な図を書いておきましょう。
また記述関連で注意して欲しいことは、ベクトルの係数比較のときです。
係数比較は「一次独立である。」ことが前提条件です。なので係数比較を使うときは必ず「○ベクトルと□ベクトルは一次独立のため、、」という言葉を入れましょう。入れていない場合確実に減点されてしまいます。
終わりに
皆さんここまで読んでくださりありがとうございました。
少しでもベクトルの苦手意識が無くなってくれたら嬉しいです。今はまだ苦手な人も練習あるのみです。パターンを覚えてしまえば必ず解けるようになります。
おすすめの参考書です↓
どこの分野にも共通して言えることですが、すぐにあきらめないで自分でじっくり考えてみる。間違えても解答解説を読んで、自分で理解するまで読む、解きなおす。というものの繰り返しです。
解法暗記ももちろん重要ですし、大前提ですが自分で考える力を身に着けることも忘れないでください。
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