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日本史シリーズ⑥ ~文学史(勅撰和歌集・歌論etc)~

日本史選択者に限らず、多くの受験生が苦しめられるのが「文学史」だと思います。悲しいことに、文学史は日本史だけでなく現代文や古文でも出題されますよね。かくいう私も、受験生の時にこれに苦しめられました。今回は主要な文学作品を分野別にした上で、わかりやすく紹介していきたいと思います。

 

WARNING!!

 文学史を学習するときに注意すべきことは二つあります。一つ目は、暗記事項が異常にあることです。これはすべて暗記していたらきりがないので、年代や作者、作品のおおまかな特徴を覚える程度にしたほうがいいと思います。二つ目はジャンルごとに覚えることです。実際の問題でもジャンルで問われることが多いのでおすすめの覚え方です。以上を参考に学習してみてくださいね!

 

勅撰和歌集(八代集)

勅撰和歌集は選出を命令した人と選者を中心に暗記していきましょう!

勅撰集名 選進下命者 宣下年次 選者
古今和歌集 醍醐天皇 延喜5年(905)

紀貫之

凡河内躬恒

紀友則

壬生忠岑

後撰和歌集 村上天皇 天暦5年(951)

源順

大中臣能宣

清原元輔

紀時文

坂上望城

*上記5人を合わせて【梨壺の5人】

拾遺和歌集 花山院 不明 諸説あり
後拾遺和歌集 白河天皇 承歴2年(1078) 藤原通俊
金葉和歌集 白河院 天治元年(1124) 源俊頼
詞花和歌集 崇徳院 天養元年(1144) 藤原顕輔
千載和歌集 後白河院 寿永2年(1183) 藤原俊成
新古今和歌集 後鳥羽院 建仁元年(1201)

源道具

藤原定家

藤原有家

藤原家隆

藤原雅経

寂蓮

 

 

歌論

代表的な歌論

歌論書名 作者名 成立年次 特色
新撰髄脳 藤原公任 平安中期 秀歌論とその例や本歌取りについて書いてある。
俊頼髄脳 源俊頼 平安後期 構成に関して一貫性はないが、和歌の故事についての記述がある。
後鳥羽院御口伝 後鳥羽院 鎌倉前期 歌人批評を展開しており、藤原定家を厳しく批判している。
近代秀歌 藤原定家 鎌倉前期 和歌批判や本歌取りの部分と秀歌例の分野に分かれる。
毎月抄 鴨長明 鎌倉前期 作歌の心得・和歌故実・逸話などが記されている。
万葉代匠記 契沖 元禄年間

「万葉集」の注釈書

歌意考 賀茂真淵 1760年

和歌古代読みへの立ち返りを奨励する復古主義を軸にしている。

まずは「万葉集」に学べ、と説いている。

 

 今回でいったん文学史の紹介はおしまいです。今回までで紹介した文学史の太字の部分を中心に覚えてくだされば、入試当日に文学史の問題で間違えることはほぼないでしょう。試験会場で「あの記事を読んでよかった」と少しでも思い返してくださると私は嬉しいです。皆さんの健闘を祈っています!!

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