こんにちは、大学受験予備校の武田塾小牧校です。
今年の共通テストが終わりました。
終わったテストの点数は後から振り返っても上がることはないのでこれから始まる個別入試に切り替えて集中しましょう。
来年共通テストを受ける高校2年生は数学の勉強をどうしなければいけないのかを考えさせられる共通テストでした。
今まで通りの勉強の仕方で大丈夫なのか、学校の課題は共通テストに対して有効なのか、考え直さないといけないことはたくさんあります。
目次
1 上位層に差がつく難易度
医歯薬や旧帝志望の受験生
これまでの1次試験では理系の上位大学を受ける受験生の数学は90点~100点の中でしか差が付きませんでした。
つまり簡単すぎて差がつくのは国語や社会が中心になってしまっていたところに今回の数学の難化でちゃんと数学で差が出る可能性が増えてきました。
今回の難化は医学科志望の受験生や旧帝志望の受験生からするととても良い事だと思います。
上位層の差が10点未満だったところが20点ほどに広がる可能性が出てきたので、数学が得意な受験生からするとチャンスが増えました。
ボーダー80%以上の大学の理系学部の受験生において、数学で差がつくことがなかった難易度だったセンター試験や第1回の共通テストと比べるととてもいい状況になったと思います。
例年のボーダーが70%~80%の受験生
この点数層の受験生が一番点数の打撃を受ける難易度変化だったと思います。
ちゃんと勉強をして、問題形式に慣れて、捨て問も考えてⅠA・ⅡBの平均点よりも10点~20点多く取ることを狙って勉強をしていたと思います。
平均点が下がっているので焦る必要はないと思います。
下がった分はボーダーもそのまま下がります。
ただ例年通りのボーダーではないため出願先が安全圏の大学に偏る可能性が増えます。
難化に振り回される人と、振り回されない人が出てくるので倍率が読めない大学が増えます。
例年のボーダーが60%~70%の受験生
地方国公立大学を目標としている受験生は一番大変だと思います。
共通テスト・センター試験が難化した年はどうしても受験生があつまることになります。
ボーダーがどこまで下がるかは科目の配点にもよるので周りの様子を判定システムを使いって探りながら出しましょう。
過去問などで40%程度取っていた受験生が今回30点程度だと平均よりも-10点程度に収まってしまうので本来受けても合格が絶望的だったはずなのに記念受験で合格の可能性が見えてくる場合もあるので本当に読めない状況になってきます。
2次試験で確実に点数が取れる傾向の地方国公立大学に出願をすることを考えてください。
2 来年に向けて対策をどうするのか
学校の教材は基本的に昔のセンター試験に合わせて作られているものがほとんどです。
高1高2の問題集であれば基本的な問題であったり、問題の式を見ればどう解けばいいのか想像がつく問題であったりする問題集です。
共通テストの場合は問題文の条件を読んでからどう解くのかを考えさせる問題が増えてきているので、その対策が必要になります。
普通に問題文を読んで、わかる条件を図や式にしていって、その中で導けるものを見つけて解いていくという事をすれば解決します。
当たり前すぎるのですが最近の高校生は課題が多かったりして、ちゃんと読んで考えて解くという事が出来ていない人が多くいます。
学校の課題は立式だけしてあとは写す
学校の課題は教科書レベルがちゃんと理解できていて覚えている状態で解くことを前提に作られています。
その状態で問題のバリエーションをたくさんこなすように作られています。
いわゆる網羅系の問題集と言われるものです。
網羅系をする目的は知らない問題を減らす目的があるのでスピードが命です。
正直立式まで出来ていればOKです。
計算ミスをしない人であれば立式だけしてあとは写して終わりにしましょう。
余った時間で考える問題の演習をするべきです。
共通テスト系・2次試験系の問題をする
これまでの学校の課題では対応ができないので共通テスト系の問題集や2次試験系の問題集をしましょう。
特に高校の偏差値が65未満の学校の人は絶対にするべきです。
考える問題というのは受験業界では難しい学校の入試問題になります。
高校偏差値65未満の入試勉強では必要のない分野になっているので、おそらく初めて触れる問題レベルになると思います。
問題慣れでできるかどうかはやってみないとわからないレベルになるので対策をする時間は長ければ長いほど良いです。
高3の夏や秋からで間に合うかどうかは怪しいレベルの問題になります。
どうして解けなかったのか、どうしたら解けるようになるのかを自分で考える習慣が必要になります。
自分で考える勉強に到達して初めてスタート地点となるので、早く手を出して撃沈する必要があります。
3 来年はまた傾向と難易度が変わる可能性も考慮する
共通テストは難易度が高いといっても使う公式の種類や問題文の書かれ方であって、解き方が難しくて答えと解説を見てもわからないという問題はごく少数です。
問題に対してのアプローチや定義定理公式に対する理解を持っていれば必要とする点数が取れるテストです。
記述回答のように解く習慣を身に付けておきましょう。
考えられる可能性を含めて問題に対して解法を選んでいく勉強方法を常に意識しておけば、今回のような難易度でも大事故を防ぐことはできます。
2次試験対策を夏秋にする時期を取ることが大事です。
様々な問題形式に触れておき、解法と問題のセットを知識として増やしておきましょう。
通常の大学受験対策では直前しか対策をしないということがそもそも追い込まれ過ぎです。
特に数学は受験科目の中でも一番難しい問題が作れる科目です。
共通テストしか使わない場合でも、9月10月11月あたりは記述系の共通テストよりも難しい問題を数学の勉強として取り組んでおくことで臨機応変に対応することができます。
必要な点数を確実に取れるようにするために夏秋から対策を入れておくスケジュールで動きましょう。
4 勉強の意識を変えるきっかけにする
受験生は切り替えてこれからの入試に向けてできることを取り組んでいきましょう。
難しい問題になるときは解けそうな問題に集中をして、できるだけ事故を減らすことをこれからの入試で意識しましょう。
高校2年生は1年後にこの試験で何点取る必要があるのかをはっきりさせましょう。
そして一度解いてみて何点取れるかを明確にしましょう。
今のままの勉強で大丈夫なのか、それとも変えないといけないのかの判断のきっかけになります。
本番の試験を受けるという機会はそう多くありません。これを機に大学受験の勉強の考え方を変えてみましょう。
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