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【高校生物】分かりやすい神経伝達の仕組み

こんにちは!武田塾小牧校講師のTです。2月ももう終わりですね。受験が終わったみなさん、長い間、試験勉強お疲れ様でした。
まだ終わってない人も、最後まで諦めずに頑張ってください!!

さて・・・今日は神経伝達についてお話していきます!!

 

目次

  1. 神経伝達の仕組み
  2. 神経伝達物質について
    1. ドーパミン
    2. ノルアドレナリン
    3. セロトニン

 

神経伝達の仕組み

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一つ一つの神経細胞には、軸索と呼ばれる長いケーブルのようなものがあり、この軸索を電気信号が伝わります。

信号が軸索の末端まで伝わると、軸索の末端にあるシナプスを通じて、次の神経細胞に信号を伝えます。

シナプスとシナプスの隙間のことをシナプス間隙といいますが、このシナプス間隙は直接電流を伝えられないので、神経伝達物質と呼ばれる化学物質を放出することで、次の神経細胞に刺激して信号を伝えています。

もう少し詳しく見ていきましょう!!

シナプス前末端には、シナプス小胞と呼ばれる小さな袋が存在しており、この中に神経伝達物質が含まれています。

電気信号がシナプス前末端に到達すると、シナプス小胞が前末端膜に融合することで、中の伝達物質を外に出します。このことをエキソサイトーシス(exocytosis)と言います。その放出された伝達物質は、シナプス後膜上に存在する受容体に結合し、電気信号へと変換することで情報の受け渡しがなされます。

シナプス小胞は再びシナプス前膜に取り込まれ、伝達物質が詰め込まれて再利用されます。これをエンドサイトーシス(endocytosis)といいます。

 

神経伝達物質について

先ほどの説明で神経伝達物質が登場しましたが、神経伝達物質は数十個特定されています。その中でも重要なのは、「ドーパミン」 「ノルアドレナリン」 「セロトニン」です。

 

ドーパミン

ドーパミンは、意欲・運動・快楽に関係しており、「気持ちが良い」「心地よい」と感じると放出されると言われています。

このドーパミンですが、不足しても過剰になっても問題があります。ドーパミンは、中脳の腹側被蓋野から出るものと、黒質から出るものがあります。

腹側被蓋野からでるドーパミンは、空腹が満たされたり、何かを達成したときに出て会館を誘う報酬系のドーパミンですが、ギャンブルやお酒の依存症と関係があります。

覚せい剤にアンフェタミンがありますが、この腹側被蓋野からでるドーパミンを過剰に分泌させる働きがあるので、幻覚症状が出たり、被害妄想を抱くようになってしまう恐れがあります。

 

ノルアドレナリン

ノルアドレナリンは英語ではNoradrenaline(Normal 基本の+Adrensline)と書き、アドレナリンの前駆体です。

特徴として、ストレスに反応して、怒り・不安・恐怖などの感情を起こし、交感神経を刺激して心拍数を増加させ、心身を覚醒させます。

先程と同様、少なすぎても、多すぎても問題があります。過剰に分泌されると、怒りやイライラで切れやすくなり、躁状態を引き起こします。(躁状態は異常なほど元気になり、注意力散漫、散財、睡眠を取らない、周りにも高圧的になるなどの状態のことを言います。)

ノルアドレナリンが反応する危険やストレスとは、暑さ・寒さ・痛さ・かゆみ・苦しさ・悲しさなどの、肉体的・精神的な苦痛です。

このような過度のストレスが継続で、ノルアドレナリンが過剰に分泌され、脳が興奮して怒りを生じるメカニズムとなっています。

 

セロトニン

幸福ホルモンとも言われてます。セロトニンは、ドーパミンやノルアドレナリンの分泌をコントロールして、前向きな感情で精神を安定させます。

ドーパミンが快感だけを追求して、過剰な興奮状態になるのを抑制したり、ノルアドレナリンが、ストレスに過剰に反応して、不快感を生むのを抑制します。

セロトニンを増やす方法があります。

1つ目は笑うことです。笑うと自然に分泌されるそうです。
2つ目は食事から摂取する方法です。セロトニンは、「トリプトファン」という必須アミノ酸から構成されています。

私達人間は、必須アミノ酸を体内では合成できないので、食物から摂取する必要があります!

ちなみに、トリプトファンは、大豆、納豆、味噌、卵、バナナ、牛乳などのタンパク質を多く含む食品に含まれます。気持ちを落ち着かせるためにも、上で挙げたような食品を積極的に取ると良いですね!

 

今回は、神経伝達の仕組みと、それを担う神経伝達物質についてお話しました。他にも伝達物質はたくさんあるので、興味がある人は調べてみてください!

 

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