東京都にある上智大学がキリスト教系大学(ミッション系大学とも呼びます)だという事は多くの人が知っていると思いますが、日本には全部で何校のキリスト教系大学があるか知っていますか?
答えは75校です。
執筆時点ではカトリック系が18校、プロテスタント系が57校あります。日本にあるキリスト教系大学は全て西方教会系のものであり、東方教会系のものはありません。
さて、今回の記事ではキリスト教系大学の特徴と、愛知県内のキリスト教系大学を紹介していこうと思います。
目次
キリスト教系大学の特徴
キリスト教宣教師や、キリスト教と関わりの深い人が設立した大学です。
自分が何のために勉強しているのか疑問に感じたことはありませんか?キリスト教系大学ではキリスト教主義に基づいた教育を受けることで、その疑問に対する答えを見つけることができるでしょう。
特徴として自由な学風、外国語教育、そして礼拝堂が挙げられます。教派を同じくする海外の大学との交流が盛んな大学もあり、そのような大学では、より実践的な外国語教育を受けることができます。
金城学院大学
金城学院大学はプロテスタント系の大学です。1889年にアメリカ人宣教師アニー・ランドルフによって設立されました。当時の日本は女性の教育に対する社会的認識が低く、女子に学問は無用などと言われていたそうです。そのような環境に負けず、ランドルフは女性の権利と責任について教えました。
制度面の特徴のひとつは多種多様な奨学金制度です。特に注目すべきは『金城サポート奨学金』でしょう。この制度を活用すれば年間学費が50万円となります。給付対象は一般入試、センター利用入試ともに上位各100名であり、募集定員の3人に1人は対象となる計算になります。2年次以降は学業成績が上位40%以内であれば継続給付されます。
施設面では、パイプ数1241本、音色の数19を誇る、美しく厳かなパイプオルガンを備えた礼拝堂に心を奪われることでしょう。
主観になりますが、金城学院大学の礼拝堂は愛知県内では一番美しく、プロテスタント系の大学で最も知名度の高い青山学院大学より美しいと思います。
名古屋学院大学
名古屋学院大学はプロテスタント系の大学です。1887年にフレデリック・C・クライン博士によって設立されました。クライン博士はキリスト教の伝道と英語教育を目的に来日し、横浜で成果をあげた後、本校の前身である名古屋英和学校を開設しました。
制度面の特徴のひとつは国際人教育です。海外の大学との交流が活発で約70大学と提携しています。そのため、自らが留学することはもちろん、本校への留学生との交流が日常的に行われているそうです。
次に、公式HPに掲載されている国家資格合格実績について触れていきます。
こちらはあまり良い数値ではありません。なぜこの数値で掲載しているのか疑問を抱くほどです。また、日商簿記検定2級は国家資格でないのに関わらず、国家資格扱いされてしまっています。商学部を構える大学であれば会計士か税理士(科目合格)、次点で日商簿記検定1級を取得させるべきでしょう。
南山大学
南山大学はカトリック系の大学です。ドイツ人宣教師ヨゼフ・ライネルス神父が1932年に南山中学校を設立、その14年後に設立された南山外国語専門学校が前身となって、1949年に南山大学がスタートしました。
南山大学と言えば外国語学部という印象を持っている受験生も多いのではないでしょうか。本学部では英米・スペイン・ラテンアメリカ・フランス・ドイツ・アジアと多様な言語学を学ぶことができます。
本学部の公式HPの理念・目的・教育目標を一部引用します。
外国語学部の基本理念は、外国語の運用能力を身につけ、それに加えてその外国語の学問的研究、および、その言語が話される国や地域の文化と国際関係について、基本的知識と学問的訓練とを身につけた広い視野の人物の育成をすることである。
設備面の特徴のひとつはロゴスセンターです。ロゴスセンターではキリスト教関係講座を受講することができます。キリスト教やカトリック教会に関する講座はもちろん、芸術面ではパイプオルガン講座やグレゴリオ・ルネサンス音楽講座といった、南山大学ならではの講座も開講されています。
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