こんにちは!武田塾小牧校講師のTです。雨が続きますね。蒸し暑いのが嫌で仕方ありません(笑)
最近新しく自転車を買ったので自転車lifeを満喫したいところですが、日に日に増してくる暑さのせいで自転車通学もつらくなってきました(泣)
扇風機やクーラーの涼しさも快適ですが、自然な涼しさも味わいたいと思うときありませんか??
今回は自然な涼しさをキーワードに、鍾乳洞について解説していきます。
目次
反応と生成
鍾乳洞は石灰水と二酸化炭素の反応と、自然界で鍾乳洞や鍾乳石が生成する反応と深い関係があります。
石灰水と二酸化炭素が関連する反応
石灰水の化学式はCa(OH)2ですね。
Ca(OH)2にCO₂を反応させると...
Ca(OH)2+CO₂→CaCO₃↓+H₂O
このように炭酸カルシウムCaCO₃の沈殿が生成しますね。この時の色は白色です!!
その後もCO₂を通じると・・・
CaCO₃↓+H₂O+CO₂→Ca(HCO₃)₂
このようにCaCO₃が水に溶けるCa(HCO₃)に変化して、無色になります。 この水溶液を加熱すると・・・
Ca(HCO₃)₂ →CaCO₃↓+H₂O+CO₂
このように逆向きの反応が進み、炭酸水素塩の熱分解反応が進んで再び白く濁ります。
鍾乳洞の生成
石灰岩の主成分はCaCO₃ですね。サンゴも同じなので、海底が隆起してできた地層にはCaCO₃が多く含まれていることになりますね!ここに、CO₂を含んだ地下水が流れ続けると・・・ 先ほども登場した式ですが
CaCO₃↓+H₂O+CO₂→Ca(HCO₃)₂
このようにして石灰岩が溶けて洞窟ができますね。これが鍾乳洞です! 鍾乳洞の上からはCa(HCO₃)₂を含んだ地下水が滴り落ちてきます。若干の地下水は蒸発し、次の反応が起きて、少しずつ鍾乳石や石筍が成長します。
Ca(HCO₃)₂ →CaCO₃↓+H₂O+CO₂
鍾乳洞の上からつららのように垂れ下がっているのが鍾乳石で、下から突き出しているのが石筍です。
このようにして鍾乳洞は作られているんですね(^^)
2族元素の復習
周期表の2族にはBe,Mg,Ca,Sr,Ba,Raがありますね。そのうち、Be,Mgを除いた残りをアルカリ土類金属といいますね。それでは特徴を述べていきます。
アルカリ土類金属の特徴
① 融点・密度
アルカリ土類金属の単体は金属結晶だが、比較的融点が低く、密度が小さい。
② 炎色反応
Ca,Sr,Baはそれぞれ炎色反応において、橙赤色、深赤色、黄緑色を示す。 Be,Mgは炎色反応は示さないという特徴があります。
③ 反応性
イオン化エネルギーは小さく、イオン化傾向は大きいので、電子を放出して陽イオンになりやすく酸化還元反応を起こしやすいです。
④ 代表的な化合物
CaSO4・2H2O
セッコウの主成分で、焼くとCaSO4・1/2H2Oと表される焼きセッコウとなります。
この焼きセッコウに水を加えるとすぐに硬化して,2水塩となる性質を利用してギプスとして使われています。
CaCl2
潮解性があり、乾燥剤に使われたり、凝固点効果現象を利用して融雪剤にも使われます。
塩化カルシウムは非常に吸湿性が高く、湿気を吸収すると液化してゼリー状になります。
吸湿スピードが速く、食感を保ちたい個包装のクッキーやパイなどによく使用されています。
MgCl2は海水から食塩を除いた「にがり」に含まれ、豆腐の凝固剤に利用されています。
これらの特徴は押さえておきましょう!!
反応式
① Mg+O2→2MgO
② 2Mg+CO2→2MgO+C
③ Ca(OH)2+CO₂→+H₂O
④ Ca+2H2O→Ca(OH)2
⑤ CaO+H2O→Ca(OH)2
⑥ CaCO3→CaO+CO2
上から順に解説していきます。
① マグネシウムの還元作用を利用しています。マグネシウムは発光しながら燃焼するので、花火やフラッシュランプに使われています。
② もマグネシウムによって、CO2が還元されます。
③ 二酸化炭素CO2は酸性酸化物なので、塩基である石灰水Ca(OH)2に通じると炭酸カルシウムCaCO₃ができて白濁します!これはCO2の検出反応に使われます。
④ Caは非常に還元力が強いので、常温の水で水酸化物になります。
⑤ 酸化カルシウムは塩基性酸化物です。アルカリ金属とアルカリ土類金属は、常温で水と反応して水酸化物になります。
⑥ これは熱分解反応ですね。
ここで、還元作用について簡単にお話します。
還元作用とは、「相手を還元する」=「相手から酸素を奪う」=「相手に水素原子を与える」=「相手に電子を与える」ということです。
今回は鍾乳洞の話から、2族元素の特徴などについてお話ししました。
意外と日常生活にも使われていることがわかってもらえましたか??関連付けて覚えると頭にも残りやすいですよ!
それではまた~(^^)/
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