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今回は、「TEAPとは何なのか?」について解説していきます!
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まずそもそも、「TEAP」という英語検定試験の名前は知っているでしょうか?
2014年開始と、まだ歴史は長くはありませんが、この8年で使える大学の幅はかなり広がりました。
「TEAP」とは「Test of English for Academic Purposes」の略で、上智大学と日本英語検定協会が共同で開発したテストです。
「日本英語検定協会?、英検じゃん!」と思った方、そのとおりです!英検が関わっているテストなのです。
ただ、個人的に気になってほしいのはそこではなく、上智大学が開発したという点です。
上智大学といえばミッション系の私立大学で1500人以上の留学生を受けて入れている、非常に国際性豊かな大学です。
そんな上智大学の英語といえば、2021年の入試制度改革以前は、どの学部でも2次試験での英語が必須で、その難易度は早慶を超えるといってもいいくらいでした。
そういう背景ゆえ、TEAPはそれなりに問題のレベルが高いです。
語学の熟達度を測る国際的な基準である「CEFR」でいうと、A2~C1の間になります。(参考:英検準2級・・・A1~A2、英検1級・・・B2~C1)
ただ先ほど、問題のレベルが高いといいましたが、結構共通テストみたいな問題形式だなと思うところがあります。(その点については、『TEAPの各試験の特徴と対策』で触れます。)
また英検と違うのは、「合格」というものがないところです。
TEAPはすべてスコアで出るので「受かった落ちた」というのはありません。TEAPの場合は、「点数がどこまでとれる」かどうか次第です。
上智大学の「TEAP利用型」の場合、TEAPで取ったスコアが学部によって圧縮拡張されて、点数となります。(大学によって使われ方は異なります。)
「落ちた・・・」みたいな感情に陥ることはないので、その点は英検に比べれば精神的にはやさしい試験じゃないかと思います。
TEAPの試験制度について
次に紹介するのは、TEAPの試験制度についてです。
英検では、1次試験でReading、Listening、Writingの3つを行い、1次試験が通れば2次試験のSpeakingを受けることができます。
ただTEAPの4技能パターンの場合、1次試験とかはなく、1日ですべての試験を行います。
つまり、受験者全員がSpeakingまで受けることになるのです。
時間割としては、午前中にReadingとListeningを続けて行い、お昼休憩をはさんでWritingとSpeakingを行います。
Speakingは4技能方式受験者全員が受けるので、長い人は順番待ちが2時間以上になります。
なお、TEAPには4技能パターンのほかに、ReadingとListeningのみを行う2技能パターンもあります。
次からは、TEAPの各試験の特徴を解説していきます!
TEAPの各試験の特徴と対策
ここからは、TEAPの各試験の特徴と対策の仕方を紹介していきます。
大前提として、TEAPは毎回問題が回収され、過去問の公開も行われていません。
ですので、TEAPの問題を知るために1番有効なのは、旺文社などの出版社が販売しているTEAP用の問題集、そして、TEAPが発表している問題サンプルになります。
ただ、TEAP用の問題集・参考書は結構数が少ないです。
ですので、問題の慣れという意味で共通テストやほかの参考書をやるのもいい対策の1つです。(どんな参考書が有用かは、それぞれの解説で紹介していきます!)
Reading
時間割の1番最初にくるのがリーディングです。
Part1,Part2A~C,Part3A~Bの6パートに分かれています。制限時間は70分、すべてマーク式です。
Part1(計20問、目安8分)
Part1は4択の単語の穴埋め問題です。ただし、普通では見ることがないような単語も出てきます(リンガメタリカやターゲット1000にないようなものもあります)。
ですが、消去法で対処できることが多いので、基本的な他の単語をどこまで知っているかがカギとなります。なので「システム英単語」くらいは完璧に覚えきりたいところです。
また、形式はシンプルな4択なので、時間をかけすぎないで解く必要があります。
ですので、自分で使っている英単語帳をしっかりと覚え切ることが一番の対策と言えるでしょう。
Part2(計20問、目安25分)
Part2A,2Bは、図表やメールの読み取り問題です。雰囲気としては、共通テストです。Part1に比べて難しい単語はほとんど出てこないので、問題としては易しいです。
Part2Cは、100語前後の短い文章の読み取り問題です。こちらも、そこまで難しい単語も出てこないので、易しい問題かなという感じです。
Part2全体として言えるのは、図表・文章1つにつき、問題が1題しかないので、あまり時間をかけていると最後まで解ききれない可能性が高くなります。
対策としてはそれこそ、問題形式が似ている共通テストの参考書をやっていくのがいいと思います。
Part3(計20問、目安35分)
Part3Aは、長文の穴埋め問題です。2題計8問で、単語レベルはそこまで高くないので、こういった形式に慣れているとすぐに解けると思います。
Part3Bは、長文の読解問題です。こちらは2題計12問で、一番時間がかかるところだと思います。文字数もほかに比べてかなり多いですが、こちらも形式に慣れているかどうかでかなり差がでるところではないかと思います。
Part3全体でいえることは、文量が一気に増えるので、長文問題をあまりやったことがない人は時間の使い方に困る可能性が高いということです。
対策としては、MARCHなどの入試問題に似ているところがあるので、その過去問をやってみたり、共通テストの最後の長文問題をやってみてもいいでしょう。
Listening
Readingの2分後から始まるのがListeningです。(なので休み時間はありません。)
Part1A~C,Part2A~Bの5パートに分かれています。試験時間は約50分、解答時間は各10秒、すべてマーク式です。
なお、音声は共通テストのように個別にレコーダーは配布されず、会場のスピーカーから流れ、すべての問題が1回読みです。
Part1(計25問)
Part1A,1Bは、30秒前後の英文とそれに対する問いを聞いて、それに対して最も適切な答えを選びます。
1Aが会話文、1Bがアナウンスや論述になります。
難しい単語は特に出てきませんが、1回読みかつ最初の問題にしては長いので、いきなり聞くと難しいと思います。
文の長さとしては、共通テストの第4問Aみたいな感じです。
1Cは、1Bのような文を聞いて、最も適する図や表を選びます。
こちらも特に難しい単語はでてはきませんが、数字に着目したりと注意が必要なので、慣れが必要です。
Part2(計25問)
Part2は、長文を聞いて各問いに答えます。
2Aが会話文、2Bがアナウンスや論述になります。
文量は、シンプルにPart1の3倍くらいです。
こちらもPart1同様、難しい単語が出てくることはそこまでありませんが、文がものすごく長いのと、1回しか読まれないので、シンプルに答えを聞き取るのが難しいです。
リスニング全体として、共通テストのリスニング対策の延長上と考えて対策を行うのが効率的にもいいと思います。
特に共通テストの1回読みの部分は、TEAPのリスニングと重なる部分があるので、共通テストのリスニング対策をしながらやるのがいいでしょう。
Writing
お昼休みを挟んで最初に行われるのがWritingです。
TaskA、TaskBの2つに分かれており、制限時間は70分、もちろん記述式です。
TaskA(目安20分)
TaskAは評論文の70語要約です。
評論文自体は、300語前後とそこまで長くはなく難しい単語もないので、読みづらさは特に感じないんじゃないかと思います。
解答の仕方も、ある程度型を決めてしまって、型にあてはめながら書いていく練習をしていくのがいいでしょう。
目安20分とは書きましたが、次のTaskBが文章や図表が多いので、なるべくTaskBのために時間を残したいです。
TaskB(目安50分)
TaskBは、2つの図表と2つの文章を読んで、それらの論点と自分の意見を200語でまとめたエッセイを書くという問題です。
図表自体は単純で、文も難しい単語というのは特にないですが、それらから情報を読み取り、まとめ、かつ自分の意見も含めて文を書かなければいけないので、手順が多いです。
こちらも、解答の型を作ってしまって、それに合わせて文を作っていくのがやりやすいと思います。
Speaking
Writingが終わった後に、順番に始まるのがSpeakingです。
Part1~4に分かれており、試験時間は合計で約10分です。
このコロナ渦でも、自分が受けていたような形式でやっているかどうかはわからないですが、Speakingの試験は、面接官(日本人か外国人かはランダム?)と部屋で一対一で行われます。
Part1(質問数3つ)
Part1は、自分自身のことについて質問されるので、それに答えるというものです。
何って凝った質問をされることはめったにありません。
質問内容を聞き逃さないようにすることが大事です。
解答の仕方は、例えば「映画を見るのは好きですか?」という質問の場合、「はい、好きです。」で終わるのではなく、「SF系の映画を見るのが好きです。」や「楽しいので好きです。」など、理由や追加情報も言えるようにしましょう。
Part2(質問数≧4つ)
続いては、受験者側がインタビュアーになり、渡されるカードに書かれている質問を試験官にしていきます。
ここは、事前に質問内容が指定されていてかつ、30秒の準備時間があるので、割とやりやすいです。
注意する点としては、質問の返答をされた際に、「Great!」などのリアクションをすることです。反応をよくしておけば、試験官からの印象はよくなります。
また、質問数≧4と書いたのは、カードに「もし時間があれば、もっと質問しても大丈夫です。」と書いてあるからです。
ただ、カードに書いてあるもの以上の質問をしなくても、減点にはならないはずなので、無理にやる必要はないかなと思います。
逆に脈絡に外れる質問をすると、減点される恐れもあるので、注意が必要です。
Part3(質問数1つ)
Part3は、指定されたテーマについて、自分の意見を1分間述べるというものです。
内容だけ見れば簡単に聞こえるかもしれませんが、カードを渡されてから30秒しか考える時間がないので、文を構成するのが大変です。
基本的に、「Do you agree with this statement?」という形式なので、初めに自分の立場を述べ、その後に理由を3~4文程度述べていくというのが典型例かなと思います。
Part4(質問数4つ)
最後の鬼門、Part4は、形式的にはPart1と同じと考えても問題ないですが、質問の内容は自分のことについてではなく、「FaceBookやTwitterは人々の交流の方法を変えると思いますか?」などのような、社会的な質問になります。
ここでは準備時間はなく、すぐさま回答する必要があるので、YesなのかNoなのか、そしてなぜそう思ったのかを考えて、英語で話さなければいけません。
理由・根拠については、1文言えればOK!のイメージで、「まずはなにか答えてみる」ことを目指すのが、少しでも得点を上げるコツといえるでしょう。
また、Speaking全般に言えるコツとしては、「デタラメをぱっと思いつく、そしてデタラメをためらわない」ことだと思います。
別にここでの答えがオフィシャルになるわけではないですし、まじめに考えて時間をかけるよりも嘘でもいいからすぐに答えを言う方が、得点としては高くなるはずです。
そのためには、人に相手をしてもらって生の人間相手に英語で答える練習が1番効果的だと思います。
またそれ以外にも、普段からニュースに触れ予備知識を身につけることも、理由を述べる際のいい材料になると思うので、常に外に興味関心を向けておくことをおすすめします。
どの大学まで使える?
ここまで、TEAPの細かいところまで紹介していきました。
ここまで来ると気になるのは、「TEAPって受けて意味あるの?」というところではないかなと思います。
実際、最初にもいいましたが始まってまだ10年も経っていないので、TEAPを使える大学というのは限られています。
ですが、MARCHや日東駒専、成成明学といった大学で利用可能なのも事実です。
一方、早稲田や慶應では使うことはできません。
利用可能な大学について細かいところは、日本英語検定協会のHPで確認できるので、そちらを見てみてください。
まとめ
今回は、「TEAPとはどういった試験なのか」について紹介していきました!
TEAPは始まって間もない試験なので、参考書も少なく対策も難しいテストです。
ただ、TEAPの参考書以外にも使える参考書はたくさんあります。
高得点獲得のためにいろんな参考書を使って対策してみてください!
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