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こんにちは、武田塾小岩校チーフ講師の堀川です。

これまでのお二人は文系の方でしたが、今回は理系の東京工業大学理学院物理学系の紹介をしたいと思います。

【東京工業大学の学部分けのシステムについて】

東京工業大学では学部と大学院と一体化した枠組みとして「学院」というものを導入しています。

そのため、他大学でいうところの「理学部」は「理学院」、「工学部」は「工学院」という呼び名になっています。

また、学部の下にある「学科」は「学系」という呼び名になっており、例えば私の所属している「物理学系」は「物理学部」に対応しています。

しかし、学部と大学院を一体化したと言っていますが、6年制大学になっているわけではありません。

通常は4年で一度卒業し、大学院入試に合格している場合には大学院に進学するという形になっています。

そのため現在では学部学科とシステムの違いはありません。

また、ここ数年で東工大のシステムが大きく変わってきているので、私が経験したものと皆さんが入学された後ではシステムが変わっている場合もあります。

【1年目】

入学して1年目は学院に関係のない全体共通の教養科目を学びます。

学ぶのは力学基礎、電磁気基礎、有機化学、無機化学、線形代数学、微積分学などです。ほぼすべてが必修科目になっていますが、一部必修科目ではないものもあります。

また、学院固有の講義も存在しますが、専門的な講義ではなく、どちらかというとそれぞれの学院下にある学系の紹介といった意味合いが強くなっています。

1年目で重要なのは理系学生としての教養を身に付けることと、2年目に振り分けられる学系で希望通りの学系に進むために点数をなるべく多く稼ぐことです。

私がいる物理学系はよほど悪い成績でもなければ入れるので苦労はしませんでしたが、友人から聞いた話では、近年人気の高い情報工学系は熾烈な戦いとなっているようです。

【2、3年目】

1年目で学系振り分けに必要な単位数がとれていれば2年目から学系に振り分けられ、それぞれの専門の講義が始まります。

2年目から3年目に上がるときには単位数による篩はないため、２～３年目は地続きのようになっています。

物理学系の場合、講義と演習がセットになっており、講義があったらその日のうちに演習があり演習でレポート課題が出る、といった一連の流れを週に2回行います。

演習のレポートは演習を担当している助教の先生によりますが、ある先生のレポート課題は非常に多いことで他学院でも有名でした。

また、2年目の終わりと3年目の頭、そして3年目の終わりに実験があり、1週間に1回レポートを出す必要があります。

こちらも締め切りが非常にタイトなため、図書館にこもって参考資料をあさりながらレポートを書いていました。

3年の終わりに4年で研究室に進める人（こちらも必要単位数で決まります）は希望の研究室を提出し、成績順で研究室に配属されます。

【4年目】

4年は研究室で研究をする事になりますが、3年まででやったことは物理全般で必要となることなので、夏まではそれぞれの研究室で必要となる専門知識等を教科書の輪講などで学んでいきます。

また、夏に大学院入試もあるため、大学院進学を考えている人は夏までは大学院入試の勉強をする事になります。

もちろん、一部の人は学部で就職するため、そのような人は就活をしています。

大学院入試が終わったら卒論を書くための研究をしていきます。

多くの場合は教授からテーマが示されてそれに沿って研究をしていきます。

私の場合はある研究のための実験で必要となる検出器開発ということが卒論のテーマになりました

【修士1年】

　修士では基本は学部生の時にやっていた研究の続きを行います。私の場合は今年の秋に実験を行う予定なのでそのための準備を進めています。

いかがでしたでしょうか？

東京工業大学の四年間を、少しはイメージしていただければ幸いです。

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