【世界史勉強法】
文化史暗記のポイントを4つ紹介
こんにちは!武田塾北千住校です。
世界史をやっている皆さん、文化史の暗記は得意ですか?
世界史の文化史は範囲が広く、覚える量も膨大なので暗記に苦戦している方も多いのではないかと思います。
そんな人たちのために、今回の記事では世界史の文化史を覚える上でのポイントを紹介します。是非、今後の勉強の参考にしてみてください。
文化史はどれくらい大切なの?
文化史とは簡単にいうと、その時代の人々の生活の中で生まれてきた芸術作品や宗教、学問、科学技術などにスポットを当てた歴史のことです。
例えば、
・宋の時代にすすんだ羅針盤や火薬の実用化の技術は、イスラーム世界をつうじてヨーロッパに伝わった。
・18世紀になると、バロック美術にかわって、フランスのワトーの絵画にみられるような、繊細優美なロココ美術が広まり、王侯貴族や浮遊市民に愛好された。
(改訂版詳説世界史Bより引用)
といった知識が文化史に該当します。
文化史は対策を立てて勉強することで必ず得点源になる分野です。
共通テストの世界史Bでは全体34問の出題のうち、2021年では10題、2022年では7題が文化史関連の問題でした。
私立大学でも、学校、学部や年度によって異なるものの、文化史の出題は決して少なくありません。特に早稲田大学や、慶應義塾大学などの難関私立大学では、文化史の十分な対策が必要です。
一方で、文化史は多くの受験生が敬遠しがちな分野でもあります。
したがって文化史はしっかり勉強して受験に挑むことで、周りの受験生と差をつけやすい分野なのです。
まずは通史を理解してから
文化史が受験勉強をする上で重要な分野であることをお話ししましたが、文化史を勉強する前に、まずは通史をしっかり理解することをお勧めします。
文化史で覚えなければいけない事項はたくさんあります。これらはただ暗記するのではなく、しっかり時代の背景などを考慮した上で暗記していかなければ、受験には対応することは困難です。
例えば、「ゲルニカ」という絵はピカソによって描かれたものであることは知っている方も多いと思います。
実はこの作品の背景には、1930年代後半に勃発し国際的な紛争となったスペイン内戦があり、これらの知識はセットで覚えていなくてはなりません。
このように、文化史は通史が元になっていることが多いので、しっかりと通史を勉強してそれと関連づけながら文化史の勉強をしていくことが重要なのです。
山川の詳説世界史など多くの教科書や参考書では、地域や時代が章ごとに区切って紹介されており、各章ごとにその章末に文化史が掲載されています。
初めて世界史を学ぶ場合は、その流れに沿って学習することで地域や時代ごとに通史→文化史のサイクルを繰り返して学習することができます。(例えば、明、清時代の中国史→明、清時代の文化史といった流れです。)
すでに通史を一周している場合は、文化史をまとめて勉強するのもよいでしょう。
この場合も、通史と完全に分けて勉強するのではなく、それぞれの絵画、書籍、宗教等に対応する時代背景を当てはめながら勉強してください。
基本的に文化というものはその当時の情勢や流行り・廃りを色濃く反映したものです。当時の政治状況・国際関係と文化を関連付けることで、頭に入りやすくかつ定着しやすくなります。
できるだけ実物を見る
文化史の勉強の効率を上げる最も効果的な方法は、視覚情報を駆使して理解することです。
・19世紀後半になると……人間や社会の現実をありのままに描く写実主義(リアリズム)がとなえられた。
・外光による色の変化を重視したフランス絵画の印象派もこうした流れのなかからうまれた。
(改訂版詳説世界史Bより引用)
上記の二つの文章を読んで、写実主義、印象派の絵画がそれぞれどのようなものか理解できますか?多くの人は、文章だけでは具体的な想像ができないと思います。
では次に、下の2枚の絵画を見てください。
クールベ「石割り」(1849年)
ルノワール「ブランコ」(1876年)
「石割り」は写実主義、「ブランコ」は印象派の絵画です。
文章で見るよりも両者の派閥の違いがはっきりと分かりませんか?
絵画や人物の写真を実際に目にすることによって、文字のみの場合より印象に残りやすいのです。
絵画に限らず、実際のものを見るには資料集が欠かせません。文化史を勉強する際には、必ず資料集を参考するようにしましょう。
また、近年の入試では画像資料を伴う出題が増加しています。文字で覚えるだけでなく、実際にどんなものなのかを見ることは受験勉強において必須です。
また、文化史に限らず通史においても資料集を使う勉強法は効果的なので、あまり資料集を使う習慣がなかった人は使うように心がけていくのが良いでしょう。
頻出のものから覚える
文化史は範囲が非常に広く、突き詰めていけばきりがありません。特に私立大学の過去問では、非常にマニアックな知識が問われることもあります。
だからといってそういった細かい知識まで覚えようとすると、他の分野や科目の学習がおろそかになってしまう恐れがあります。
したがって、文化史は頻出のものから優先順位をつけて覚えていくことをお勧めします。
初めにきちんと「幹」(大きな流れ、基礎的な知識)をつくることに専念すれば、そのあとに「葉」(細かな知識)をつけやすいというのが世界史の鉄則です。
文化史でまず覚えるべきは、教科書で太字になっているもの・教科書に写真・図版が載せられているものです。
通史と併せて学習していく際には、このような基本的なもののみ覚えれば十分です。
(定期テストで太字以外のものも出題される場合は、通史を学んだあとにテスト前にまとめて覚えることをおすすめします。)
通史を一通り学習し終え、文化史を重点的に覚える際には教科書の太字以外の部分や、目指す学校によっては資料集に載っているややマニアックな知識も覚えるようにしましょう。
私立大学の入試問題などでは、明らかに受験世界史レベルを逸脱しているようなものもまれに出題されます。しかしそのような問題は受験生全体の正答率も低く、合否を左右することは滅多にありません。
そうした「超難問」、「奇問」を正解するためにマニアックな知識を覚えるよりは、合格を左右する文化史の基本知識を完璧にすることに力を注ぎましょう。
今回の記事では、世界史の文化史の取り組み方を紹介しました。
文化史の知識をうまく押さえて、他の受験生と差をつけましょう!
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