南海高野線北野田駅から徒歩5分、自学自習が身につく武田塾北野田校です。
「教科書とかプリントとか読んでるけどよくわからん」
「参考書わかりやすいっていわれてんけど、全然意味わからん」
こんな経験、ないでしょうか。
それって何が原因なんでしょうか。バカだから読めないんでしょうか。
違います。日本語力が足りていないから読めないだけなんです。
国語力の重要性
受験科目と言えば何を思い浮かべるでしょうか。
理系:英語・数学・理科1科目
文系:英語・国語・社会1科目
私立大学志望であればこのあたりがパッと思い浮かぶかなと思います。
では、この中で「国語力」が必要な科目はどれでしょうか。
「国語力って言ってるんだから国語でしょ」というイメージや、「いやいや、英語を訳したら日本語なんだから英語も必要」
など少し踏み込んだイメージをお持ちではないでしょうか。
実はこれ、全部国語力が必要です。
国語力は「理解・思考するための必須ツール」である
皆さんもちろん日本人ですから、日常会話には事欠かないでしょうし、日本語で書かれた簡単な文章は読むことが出来ますよね。
では、「論理的理解」は出来ているでしょうか。「要約」は出来るでしょうか。
論理的理解・要約は物事を知る、コミュニケーションにおいて必須項目
何やら小難しいことが書かれていますね。そんな難しいことではないので安心してください。
要するに
「何が、いつ、どこで、どのように、どうなったか」
を明確に把握でき、伝えられるようにしようということです。
所謂「5W1Hを明確にしろ」というやつです。
これが出来なければ内容把握はもちろん、要約なんて夢のまた夢です。
”日本人”の悪い癖→「これで伝わるやろ」
「おかん、メシ」
これ、日本人の間では通じますが、実は外国人からすると意味が解りません。名詞を並べてるだけやん!?文法どこ行った!?主語は!?となります。
日本人の悪い癖なんです。
百歩譲って日常のイメージを取り付けたとして「おかん、メシまだ?」が補完された文として想像できますが、これでもまだ情報が足りません。
このセリフの主がTくんだとして、Tくんは自室でゲームをしているとしましょう。今いいところ真っ最中で、今ご飯に呼ばれると困るという状況。
一方、Tくんはすでに勉強を終え、一休みをしているとしましょう。お腹もすいたので早くご飯が食べたいという状況。
この2つの状況において、「おかん、メシまだ?」の含んでいる意味って変わってきませんか?
前者は「(今ゲームいいところやからまだ食べたくないんやけど)おかん、メシまだ(やんな)?」
後者は「(勉強も一段落したし、ゆっくりしたところですごくお腹がすいたな)おかん、メシまだ(用意できてへん)?」
と全然違ったことを含んでいることがわかります。
もちろん日常会話で「おかん、メシ」と言ったら食わせろって意味として捉えて問題ないんでしょうが、果たしてその常識、受験で使えるでしょうか。万人に伝わるでしょうか。
これが日本人の悪い癖で、「状況を見て相手がして欲しいことを推測して言葉にせずとも行動してしまう」というものです。
もちろん見方を変えればこれは立派なスキルであり、外国人の多くにはマネできない素晴らしい能力です。多くの外国人は「察して行動する」ということができません。すべて言葉にして伝えなければわかるわけもないのです。(ハッキリ言葉にしてよ!というシーンは日本でもよくあるのですが)
しかし、受験に関して言えばこれは足枷になります。
「キチンと言葉で伝えなければ相手はわからない」という前提を持つことが大切
上記したスキルは諸刃の剣で、「単なる勘違い」となってしまうことも往々にしてよくあります。
思わせぶりな行動で勝手に勘違いして恋に破れたり、そのまた逆だったり、何も言われていないからスルーされたと思ったら後でメタメタに怒られたり。
悪く言えば、「自分勝手な理解」と成り得るのです。
外国人がよく「I can't read your mind!(心なんか読めないわよ!)」や「Tell me what you are thinking!(何考えてるか言ってよ!)」と言っているのもこのためです。
「察する」ということが苦手であるため言葉にしなければ伝わりにくいという背景ももちろんありますが、「言葉として言われていないということは、自分が思っていることと違うかもしれない」という考えがあってのことなんですね。相手を正しく理解してあげたいという「やさしさ」が大いに含まれています。
コミュニケーションをとるうえで、この「自分勝手な理解」は非常に大きな邪魔になります。
したがって常日頃言葉を足してコミュニケーションをとることを意識することで、こういった「勘違い」を避けることができ、よりスムーズな会話が進むでしょう。
文字・言葉で伝えられた時に正しく理解することもまた大切
言葉にしてしっかり伝えないと相手はわかってくれないということがわかってもらえたのではないでしょうか。
さて、言葉で伝えられたとしても、それを正しく理解出来なければ意思疎通が出来ません。
先ほどまでは「伝える方」でしたが、今度は「受け取る方」の問題です。
受け取り手が言葉を正しく理解出来なければ補足しなければなりませんし、これも円滑なコミュニケーションができなくなります。
家族間や友人間であれば「こういう人」という風に受け取ってそれでも問題ないと思いますが、社会に出たりとか文章読解、文理問わず問題理解などに支障が出てきますよね。
伝えられたことを正しく理解することは、これもまた重要なことです。
受け取る側のスキルが高くないと「参考書や授業の意味がない」
例えば、学校の先生がわかりやすく説明してくれたとします。その説明がよくわからないことってありませんか?
もちろん「前提となる知識を覚えられていない」だとか「その先生の説明が教科書通り過ぎる」など他の要因もあるでしょう。
しかし、前提となる知識を深掘りして教えてもらっていてもなおわからないとなると話は別になります。
言葉はお互いに最低限必要とされる知識やスキルを持っていてこそ正しく伝わります。
つまり、「先生が言っていることがわからない」ということは、「先生の話している日本語のレベルに追いつけていないor自分が理解できない単語を話している」という可能性があります。
先生側がこちらにレベルを合わせてくれたらそれでもいいのですが、多くの場合こちらが合わせに行く必要があります。
受け取る側のスキルが高くない場合、それは「授業内容を理解できない」ということになりかねません。
理解できないということは復習しても意味がない状態になります。
これは忌々しきことではないでしょうか。
国語力を鍛える方法
ここまでで国語力の重要性はわかってもらえたかなと思いますが、「どうやって鍛えんねん」と思いますよね。
そう、ここが非常に重要なところです。
1.語彙力の強化
言葉の意味を知らないと理解が難しいことはよくあります。
もちろんその科目でしか使わない用語などがありますのでそれは覚える必要があります。用語が何を表しているのかをしっかりと把握します。
また、「日本人として知っておくべき表現」も押さえておく必要がありますよね。
例えば国語力を伸ばす語彙1700などを利用すると「日本人ならこれは押さえておかないと」という語彙をたくさん覚えることができます。
2.日本語を正しく読む力を鍛える
言葉(単語)を覚えたからと言って、文章を正しく理解できる、正しく伝えられるとは限りません。
それを使いこなす力が必要になります。それを付けたいならイチオシがこれ!
「田村のやさしく語る現代文」
助詞であるところの「は」「が」「を」「に」「も」などなど、普段何気なく使っているけれど、実際どういう場面で使うのか、どういう意味合いが含まれているのかを把握していなければ正しい相互理解になりません。
これだけでなく、文章というものがどのように組まれていて、理解するための道具はこれで、道具を用いて文章を理解するってどういうことなのかを徹底的に知ることができます。
強いて欠点を上げるとすれば、イラストがほとんどなく、ほぼ文章のみで解説されているので、文字を読むことに慣れていないとそもそも読み切ることが難しい。ということでしょうか。
ともあれ是非使って国語力を上げてください。
3.各科目独特の表現に慣れる
特に数学に言えることなのですが、「数式は言葉の代用である」という部分です。
「言葉で書くとものすごく長くなるから数式で代用してスッキリ見やすいようにしよう。」ということなんですが、日本語から数式への変換が難しいという人が後を絶ちません。
これは日本語を正しく読むことはもちろんのこと、それを整理して数式に置き換える際の独特の表現に慣れる必要があります。
これについては小学校、中学校、高校とその練習はしているはずなのですが、その理解が難しい人も少なくありません。
慣れるためには「この表現の場合、こういうことを表すからこの式になるな」と教わるか自分で理解して数式化し、それを無意識で出来るまで練習を繰り返すしかありません。
もし高校生でここで躓いている場合は、中学校や小学校の「文字であらわす」部分の練習をたくさんこなすと良いでしょう。
日本語力はすべての力の源泉
語彙が増える、文章で書く力が高いという人は、自分のことをかなり高い精度で相手に伝えることができます。
論理的に話せる人は得てして論理的に考えることができる人です。
この力は受験勉強のみならず、生きていくうえで大きな力となって自分の人生を豊かにしてくれます。
ここまで読んでくれた人は絶対にやろうな!!
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