こんにちは、武田塾川西能勢口校です。
突然ですがみなさん、漢文に対してどのようなイメージをお持ちでしょうか?
漢字や返り点ばっかりでよくわからない!難しい!と苦手意識が強い受験生も多いのではないでしょうか。
しかし、実は漢文は短期間で勉強が終わる、高得点が狙える、問題のレベルが安定しているなどといった点から古文などと比べると比較的易しい科目なのです。
今回はそんな漢文の勉強方法を紹介していきたいと思います。
勉強スタートの時期
よく国語の勉強を始めるときに現代文・古文・漢文を全て同時に始める子がいますが、漢文を始めるのは少なくとも古文読解の勉強がスタートしてからが良いです。
なぜなら、漢文を書き下し文にすると古文の文章になるからです。
つまり漢文を読み進めていくためには、省略を補いながら読み進めるなどの古文の読解テクニックが必要とされるのです。
こういったことから漢文の始める時期をオススメしているので是非参考にしてもらえたらなと思います。
漢字の勉強
漢文の勉強を始めるならまずは漢字の勉強から始めましょう。
漢文の漢字は現代語と違う意味を持つ場合も多くあるので、頻出の漢字はこの段階で抑えておくようにしましょう。
英語でいうところの英単語、古文でいうところの古文単語のような立ち位置ですね。
「漢文早覚え速答法 共通テスト対応版」という参考書の「これだけ漢字91」のパートなどで学ぶことができます。
やり方としては漢字を見て読み方と意味を言えるようにしましょう。(2次試験で漢文の記述が必要とされる人以外は漢字を書ける必要はありません。)
載っていない漢字はたいてい現代の漢字と同じ意味か類推が可能であるものであることが多いので、それらは実際の文章の中でトレーニングしていけばいいと思います。
返り点と再読文字
漢文の文法である句法に取り組む前に返り点と再読文字を事前に勉強しておくようにしましょう。
使ってほしい参考書は「ステップアップノート10 漢文 句形ドリルと演習」で、返り点や再読文字はこの参考書の最初のページに載っています。
目安としては、返り点が振ってある漢文を順番通り書き下し文に並べられるレベルにまで仕上げることです。
それと同時に漢文の漢字の順番も押さえるようにしてください。
漢字の順番というのは主語、動詞、目的語、補語などの語順のことです。(基本的には英語に似ている)
これが分かっていれば、入試に頻出の白文に返り点を振る問題や白文を書き下し文に直す問題が解きやすくなります。
句法
次に勉強してほしいのが句法なのですが、この句法は漢文を読み解いていく上で最も重要な部分といっても過言ではありません。
前述の「漢文早覚え速答法」などで句法をマスターしていきましょう。
句法とは「使役」「受け身」などのいわゆる漢文の文法のことです。
形・読み方・意味の3つをセットで覚えるようにしましょう。
句法が問われる入試問題はたいてい返り点や仮名が振られていない白文の状態で出題されます。(白文なのは問題の該当箇所のみ)
その問題の該当箇所のなかに句法を見つけたときに「漢字の読む順番」「送り仮名を踏まえた読み」「意味」を言えるようになるまで対策するようにしましょう。
音読をするなどして、まず問題を解くのではなく先に形を覚えるようにしましょう。
読解
漢字と句法を身に着けたら次は読解です。
「マーク式基礎問題集 漢文」などの易しい問題集から始めるようにしましょう。
読解の練習で特に注意してほしいのが復習方法です。
復習をするときにはまず自分の考えていたストーリーが正解の訳と見比べてみて矛盾がないかを確認しましょう。
一度で全ての意味を理解しようとせず、数回読んで全体のストーリーを把握してから問題を解くようにしましょう。
自分のストーリーが解答とズレていた時にしてもらいたいのが、”どこでストーリーがずれたのか”を確認することです。
漢文の文章はたいてい具体的な出来事・エピソードがあって最後にそこから学ぶべき教訓が出てくるという構成が多いです。
問題ではその教訓の部分が何なのかがよく問われるので、全体像を正しく把握することが漢文の問題を解き進めていくことに繋がります。
復習をするときのオススメの勉強法は書き下し文の音読です。
漢文の読む順番と言い回しをリズムで覚えるということがすごく重要です。
漢文のリズムを刻みこむことで不自然な選択肢に気づけるようになり、白文を書き下し文にする問題の正答率が上がります。
漢詩
最後に紹介したいのが漢詩です。
漢詩は例えが多かったり当時の中国の状況がわからないと正確に読解できないので、注釈を利用しながらの解釈が求められます。
漢詩だけではなく前半に文章がある問題もあり、そういった問題は前半の文章の内容を理解することができれば漢詩の内容も入ってきやすいです。
漢詩の解釈の問題は難易度がやや高くなってきますが、「五言絶句」や「七言律詩」などといった漢詩の形や押印のルールが問われるような知識問題は対策さえすれば確実に正解することができます。
このように、読解問題は前後の文脈や注釈など様々な情報を駆使しながら攻略し、知識を問われるような問題を確実に取れるようにすると漢詩の問題でも安定して得点がとれるようになると思います。
最後に
繰り返しになりますが、句形についても句法についても音読を通じて漢文のリズムを身に着けることが重要です。
一見すると難しい科目ですが、暗記量は少なくなっているので対策さえすれば高い点数で安定させることができます。
現代文や古文が比較的点数が安定しない科目である分、漢文を確実に得点源にしていってほしいと思います。
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