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皆さん、単位意識していますか？大学生の授業も単位と呼びますが、今回は身の回りに溢れる単位についてのお話です。身長は？体重は？回線速度は？温度は？光の強さは？電圧は？電流は？仕事量とか覚えていますか？これらには全て既定の単位が振られています。何故かって？例えば、身長を頭身で正確に伝えられますか？部屋の幅を竹の節で正確に遠方の相手に伝えられますか？体重をチワワ何頭分と言われて、正確に伝わりますか？そう、伝わらないです。この辺、理科とか情報でも使うような単位がありますから確認して置いて下さいね。
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単位とは！？
SI単位
今回は理科と情報で使える単位と補助単位の話をしていきます！という所で、皆さん身近な単位についてご存じですか？じゃあ、ここで問題です。身長・体重・通学時間・通学距離についてそれぞれ単位をお答えください。
……さて、考えて貰えましたか？こんな回答ではありませんか？
身長：１７０センチ、体重：70キロ、通学時間：20分、通学距離：5キロ
実際、これは教室で塾生に聞いた答えを数値変えて書いています。
この回答に違和感がないあなた！……理科、苦手ですね？
理科や情報では国際単位系というSI単位というのが用いられます。
ヤード・ポンド・インチ・尺？これ等は国際単位ではない！！(工学系の怒り)
いや、一応残っていますけど尺とか寸って使いませんよね？ヤード・ポンド・インチ等は尺や寸と同じローカル単位です。(既に改められない程普及してしまった)
所々に工学系の闇が漏れている？触ればわかる、SI単位最高！！
と、話を元に戻しますと…上記の解答には実はSI単位で定める単位は1つしか含まれていません。[分]だけです。じゃあ、他は何？っていうなら、補助単位だけが主となる単位を省略されて独り歩きしているんです。
じゃあ、正確に直してみましょうか。
身長：１７０センチ ➩１７０[ｃｍ]
体重：７０キロ ➩７０ [ｋｇ]
時間：２０分 ➩２０ [min(分)]
距離：５キロ ➩５ [ｋｍ]
え、そんな事は知っている？小学生でもわかる？？？ええ、そうですね。ですが、すぐに出てきていないという事は、「①わかる②やってみる③できる」という学習の3段階で言えば、①～②の間になってしまいますね。では、この条件で小学生でもわかる問題を出題してみましょうか。上記リストでの補助単位と基本単位って何でしょうか？
補助単位(接頭語)
身長：１７０センチ ➩１７０[ｃｍ] ➩[ｃ][ｍ]
体重：７０キロ ➩７０ [ｋｇ] ➩[ｋ][ｇ]
時間：２０分 ➩２０ [min(分)] ➩[―][min]
距離：５キロ ➩５ [ｋｍ] ➩[ｋ][ｍ]
こうなりますね。では、[ｃ][ｋ]って何だろう？という所ですよね。え、思わない？そうですね、小学校の低学年の問題ですからね。じゃあ、高校生たる皆さんはこの「接頭語」と呼ばれる補助単位なんて余裕ですよね。じゃあ、再び軽くクイズを出してみましょうか。
[Ｇ]＝ ＝10^( )
[ｍ]＝ ＝10^( )
[Ｐ]＝ ＝10^( )
[ｐ]＝ ＝10^( )
[Ｄ]＝ デカ ＝10^( １)
[ｄ]＝ ＝10^( )
[μ]＝ ＝10^( )
[ｃ]＝ センチ＝10^( )
[ｎ]＝ ＝10^( )
[ｋ]＝ キロ ＝10^( )
[ｈ]＝ ＝10^( )
[Ｍ]＝ ＝10^( )
[ｆ]＝ ＝10^( )
[Ｔ]＝ ＝10^( )
順番はちょっと意地悪してバラバラです。
これ、全部答えられたら接頭語マスターというか、接頭語マニアですね！[Ｈ]とか聞いたことあっても、補助単位だと認識しにくいものですから！答えられたら本気ですごいと思います！！良かったら、手許の裏紙とかノートとかにどこまで答えられるか確認してみて下さい。あぁ、工業高校生は答えられなかったらかなりまずいです。
出来ました？ちょっとパソコンに詳しいと、ｋMGT辺りは答えられると思います。
生物系が得意だとｍμｎ辺りは答えられると思います。
じゃあ、解答してみましょうか！
[Ｇ]＝ ギガ ＝10^( ９)
[ｍ]＝ ミリ ＝10^( ―３)
[Ｐ]＝ ペタ ＝10^( １５)
[ｐ]＝ ピコ ＝10^(－１２)
[Ｄ]＝ デカ ＝10^( １)
[ｄ]＝ デシ ＝10^( －１)
[ μ]＝マイクロ＝10^( －６)※またはミクロ
[ｃ]＝ センチ＝10^( －２)
[ｎ]＝ ナノ ＝10^( －９)
[ｋ]＝ キロ ＝10^( ３)
[ｈ]＝ ヘクト＝10^( ２)
[Ｍ]＝ メガ ＝10^( ６)
[ｆ]＝フェムト＝10^(―１５)
[Ｔ]＝ テラ ＝10^( １２)
はい、フェムト・ピコ・ヘクト・デカ・ペタとか聞いたこと無いよ！！と思いませんか？私も最初は思いました。デカについては恐らく使う機会は非常にまれだと思います。他？残念ながら、使います。[ｈＰａ]って見たことありませんか？はい、夏の天気予報で良く聞く、台風の強さを示す単位ですね。より正確には圧力の単位です。詳しくは物理の参考書を見て確認して下さい。あと、懐かしい話ですがヘクタール[ｈａ]これもアール[a]にヘクトがかかっていますね。農地の広さとかで使う単位ですね。
デシはデシベル[ｄ][Ｂ]がありますので、音の単位の一つとしてはメジャーではないでしょうか。それで、デシとデカの関係を見ると気付くかもしれませんが、指数が正と負共に大文字・小文字で両方使っているアルファベットがあるのに気づくと思います。ただ、単位が完全に反転していないので、紛らわしいというのも困りものです。これも小学校の単位演算くらいでしか使わないデシリットル[dl]にも使われます。
とはいえ、補助単位である接頭語というのは倍率というのはご理解いただけたでしょうか？これ、本当はお金にも該当していると非常に読みやすいですけどね。日本の紙幣は1万進法で単位が変わりますよね。万➩億➩兆の関係です。でも、数字に打つ「、」は1000毎ですよね？それは、海外通貨は1000進法で単位が変わる関係からです。
補助単位は世界基準で作られるので、基本的に1000倍で補助単位が変わります。
デカ・デシ・ヘクト・センチが異例と言えば異例です。
これに対して、主単位の[ｍ][ｇ][ｔ][ｈ][min][sec][Ｂ][Ｈｚ][Ｂit][Byte]等があります。
ええ、これ……残念ながら、国公立を目指して共通テストを受ける受験生は理解しておかないといけない単位の一部です。
[ｔ]はちょっと使うか怪しいですが、重量物の重さを表記する時に用います。
１[ｔ]＝１０００[ｋｇ]＝１[Ｍｇ]
でも、メガグラムって聞いた覚えは殆どありませんよね？ええ、そこからは[ｔ]トンが使われます。物騒なたとえになってしまいますが、戦略兵器の爆発の力を[ｋｔ][Ｍｔ][Ｇｔ]と表したりしますね。メガトンパンチってすごい威力ですよね！！
次元解析
そして、当然のことながら主単位となるＳＩ単位系は計算して、別の単位になる事もあります。
Ｆ[Ｎ(ニュートン)]＝ｍ・ａ[ｋｇ・ｍ／ｓ＾２]
Ｐａ＝Ｎ／ｍ^2＝ｋｇ／（ｍ・Ｓ^２）
なんて変形があります。
この単位の事を次元と称します。
次元解析というとなんかＳＦチックな高度な分析手法に見えますが、数式の単位が合っているか確認しましょう！という話だったりします。
理科・情報系は単位すなわち、次元を合っているかが非常に大きな問題になります。
そして、計算上次元が合わない計算は間違いなく誤った計算をしています。それほどに、次元(単位)というのは重要になります。
頭ではわかっていても、時間の単位を誤用する事が多々あります。
使っている単位によって、表現できる方法が異なりますし、計算式から導き出される答えに狂いが出ます。
たかが単位、されど単位。
大学では、計算の単位ミスってその年の単位を落とすという悲劇も……珍しくは無いです。
ちょっとここで、自分が分かっていて当たり前だと思っている「思い込み」を再度確認してみると、思わぬ落とし穴に気付けるかも知れませんよ？
勉強において、動力源にも阻害要素にもなるのが思い込みです。
良い思い込みだけを残して、悪い思い込みは解き放ってしまいましょう！
さて、武田塾河内長野校には……
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それでは、さようなら。
