こんにちは、武田塾春日井校です。
今回は、愛知県の理系中堅国公立である名古屋工業大学についての情報をまとめていきたいと思います。
工業系の大学では日本でも指折りの大学です。その詳細について見ていきましょう。
名古屋工業大学について
名古屋工業大学(以下、名工大)は名古屋市昭和区御器所町にある国公立大学です。
工業大学ということですので工学部のみ、キャンパスも基本的には御器所にある一つのみとなっています。
アクセスはJR鶴舞駅から徒歩10分程度です。鶴舞駅は名古屋駅から2駅であり、非常に通学しやすいといえます。また、校内に駐車場はないため、車での通学は残念ながら諦めるしかありません。また、大学の隣に学生寮も存在します。
学生数は1学年で1000人程度となっており、学部単位でみると人数は多い方です。男女比は約5:1で理系らしく男性の比率が高くなっています。また、学部卒業後の大学院進学率が高く、8割ほどの人が進学を選択します。
単科大学なこともあり、私立や周りの国公立(名大、名市大など)と比べると華がないかもしれないですが、かなり力のある大学となっており、最先端の技術について勉強・研究することができます。
学部・学科
前述の通り学部は工学部のみとなっています。また、学部は以下に示す学科に分けられています。
高度工学教育課程:4年制
創造工学教育課程:学部+大学院博士前期を合わせた6年制
基幹工学教育課程:夜間が主、5年制
以前は通常の4年制と別に夜間5年制として工学部(第二部)が設置されていたのですが、現在は廃止され、新たに基幹工学教育過程として夜間5年制の学科が設置されたようです。以降は主に高度工学教育課程について見ていきます。
高度工学教育課程では、工学部は以下の学科に分けられています。
生命・応用化学科
ミクロ(原子・分子レベル)、マクロ(ミクロより大きい一般レベル)問わず物質を活用するために必要な技術を学べます。
高校範囲としては化学分野の発展になるかと思います。医療現場のセラミックス材料や工業材料など、工学系の物質を中心に研究していきます。
物理工学科
新材料開発を目的として、特に無機物質の材料を活用するために必要な技術を学べます。
高校範囲としては、その名の通り物理分野(特に原子分野)の発展になるかと思います。
学習目的は生命・応用化学科と似ていますが、あちらは化学的観点からアプローチするのに対して、こちらは物理的観点からアプローチしている点が違ってきます。つまり、生命・応用化学科は材料ごとの反応に着目して物質を開発・活用することを目指し、物理工学科は量子レベルから(もちろんマクロ的にも)物質の挙動を数学的に理解することで物質の開発・活用を目指します。
電気・機械工学科
自動車や電子機器などの工業製品を開発するための技術を学べます。
高校範囲としては、物理分野の力学(熱力学含む)・電磁気学の応用になるかと思います。電気・機械工学科という名前ですが、2年生から回路や半導体を研究する電気電子分野と機器開発を目的とする機械工学分野に分かれます。
情報工学科
計算機(コンピュータ)の挙動やインターネットについて学べます。
高校範囲としては、新課程の情報分野の発展になるかと思います。計算機がどのようにして動いているのかを回路レベルから理解し、計算機を動かすためのプログラミングを学ぶことで、AIや計算機同士のつながりであるインターネットの研究へとつなげていきます。
社会工学科
社会を構築するものやシステムをデザインするための技術が学べます。
こちらの学科は入学時に建築・デザイン分野、環境都市分野、経営システム分野の3つの分野に分かれます。つまり、入試時点で進む分野を決定する必要があります。
高校範囲としては新課程の情報分野が少し近いと思います。この学科はこれまで紹介した学科とは少し毛色が変わり、文系理系を横断した分野となっており、建築の歴史と材料工学を学ぶことで建築をデザインしたり、経営学とアルゴリズムを学ぶことで経営システムのマネジメントを行ったりということができるようです。
また、高校範囲の該当科目を書いていますが、その他の分野を勉強しないわけではなく、どの学科も特に1年次は数学、物理、化学を総合的に学んでいきます。社会工学科以外の学科は、2年次にいくつかの分野に分かれます。分野ごとにとれる授業、とれない授業が存在しますが、3年次に選び4年次に配属される研究室は選んだ分野と違う研究範囲でも基本的に受け入れてもらえます。
学生生活について
名工大は工学祭という名の学園祭が毎年11月に行われ、学校全体で行う唯一の行事と言えます。メインステージでは芸人や芸能人が呼ばれたりもしているようです。
大学会館で学食を販売していますが、大学周辺や鶴舞駅付近にも飲食店が豊富にあり、空いた時間でグルメを巡ることもできます。また、徒歩10分ほどの場所にイオンタウン千種があり、こちらに行く学生もいるようです。
入試について(2024/2/9時点)
以下、基本的に高度工学教育課程についてのみ書いていきます。
名工大の一般選抜入試は国公立前期、後期の二つの日程で入試があります。前期の方が募集人数が多く必要点数も低い傾向にあるので、第一志望の方は前期日程での合格を目指しましょう。
スペック
以下、スペックを雑記します。数値は2023年度分(数値のブレは学部に依存)
前期日程
偏差値:55~60
共通テスト得点率:69~74%
共通テスト配点:950点→450点に換算
2次試験配点:1000点
後期日程
偏差値:57.5~60
共通テスト得点率:74~78%
共通テスト配点:950点→300点に換算
2次試験配点:1000点
共通テスト
共通テストは、国・外国語(基本的に英語)・数学(基本的にⅠA、ⅡBC)・理科(物・化・生から2教科、基礎は不可)・情報Ⅰ・地歴公民から1教科の組み合わせのみとなります。理系国公立大学を受験する場合の基本的な受験科目です。以下、注意点。
英語の点数はリーディング:リスニング=1:1
情報Ⅰは50点満点に圧縮
旧教育課程履修者は旧課程用の共通テストでの受験が認められますが、情報科目(旧情報(名称未定)含む)は受験必須
2次試験
科目は前期後期ともに数学ⅠAⅡBⅢC(400点)、物・化から選択(400点)、英語(200点)となっています。以下、注意点。
前期日程の電気・機械工学科、情報工学科は理科は物理のみで化学は選択不可(後期は選択可)
個別学力検査で出題する「数学」及び「理科」では,旧教育課程履修者に不利益が生じることのないように配慮します。(大学入試案内より抜粋)
また、上記の内容は投稿時点で大学が発表している最新の情報ですが、新課程移行によるイレギュラーもあり得ますので、常に最新の情報を得られるように努力していきましょう。
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