受験に向けた「古文」の学習法 ―品詞分解をトライ
こんにちは。
武田塾春日原校の宮田です。
本日は、
『受験に向けた「古文」の学習法② ―品詞分解にトライ』というテーマでお話をさせていただきます。
・4月から高3になるけれど、古文に苦手意識がある。
・どのように学習していけばよいか全体像がつかめない。
そのような方々にお読みいただければ幸いです(^^)
前回の記事はこちらです。
【新高3向け】受験に向けた「古文」の学習法① ―全体像をつかむ
古文学習における「品詞分解」
前回の記事では、受験における古文学習のプロセスとして、つぎのようなものを紹介させていただきました。
① 暗記事項を(ある程度でよいので)覚える
② ①の知識を使って古文解釈(品詞分解)の練習をする
③ ①②の知識を活用し問題演習を行う
今回は、この②の「品詞分解」に焦点をあててお話をさせていただきます。
① 「助動詞」に着目する
かの山に宝ありなむ。
この文をみておおよその意味はわかるかと思いますが、
ここでポイントとなるのが、文末の「なむ」です。
この「なむ」を「なむ」と一語ととるか。
「な」と「む」に分割するか。
この特定を感覚に頼らずに、文法的な視点からやってみましょう。
※すこし長くなります。
「あり」は、ラ行変格活用動詞「あり」ですが、活用形(たとえば未然形、連体形など)は何になるでしょうか。
「あり」は「ら・り・り・る・れ・れ」と活用ができます。
「あり」となるパターンは、二つ目の「連用形」と三つ目の「終止形」の二種類です。
このように、二つ以上のパターンがある場合は、下の語を見てみます。
これは文法の学習をしていくなかでだんだんと覚えてきますが、「なむ」を一つの語としてとるとき、上に「連用形」と「終止形」を置くことはできません。
そのため、「なむ」を「な」と「む」に分けてみます。
試しに助動詞の活用表を開いて、「な」と「む」を探してみましょう。
「な」は、助動詞「ぬ」の未然形に、
「む」は、助動詞「む」の終止形と連体形にありました。
「な」は一種類のみですので、ひとまずこれで確定です。
「む」は二種類ありますが、今回は文末に置かれているので、「終止形」であると考えます。
つぎに「接続」に着目していきます。
助動詞「む」の接続は、「未然形」です。
そのため、上にくる「な」が「未然形」になることになります。
これについては、「な」は助動詞「ぬ」の未然形といことが確定していましたので、問題ありません。
つづいて、「な」の原形である助動詞「ぬ」の接続は「連用形」ですから、上に来る語は「連用形」の活用になるはずです。
となると、「な」の上にある「あり」は「連用形」ということになります。
これは先ほど見たように、「あり」は「連用形」と「終止形」の二つのパターンが考えられますので、「あり」が「連用形」であることは文法上問題ありません。
これでひとまず、「あり」「な」「む」の正体が分かったことになります。
・あり:ラ行変格活用動詞「あり」の連用形
・な:助動詞「ぬ」の未然形 ※「ぬ」の接続は連用形
・む:助動詞「む」の終止形 ※「む」の接続は未然形
あとは、助動詞「ぬ」と「む」の「意味」を特定していきましょう。
「ぬ」の意味は二つあります。
「完了」と「強意」です。
「なむ」「ぬべし」という形で使われている場合、「完了」ではなく、「強意」の意味になります。
「む」は「推量」「意志」「婉曲」「適当」「勧誘」と五つの意味をもっていますが、「なむ」という形で使われる場合は、「推量」の意味になります。
このあたりのことは文法の学習を進めていくうちに自然と分かってきますので、問題ありません。
ひとつずつ知識を積み上げていかれてください。
かの / 山 / に / 宝 / あり / な / む。
・かの:連語
・山:名詞
・に:助詞(格助詞)
・宝:名詞
・あり:ラ行変格活用動詞「あり」の連用形
・な:強意の助動詞「ぬ」の未然形 ※「ぬ」の接続は連用形
・む:推量の助動詞「む」の終止形 ※「む」の接続は未然形
品詞分解し判明したこれらの知識をもとに現代語訳をおこなうと・・・
かの / 山 / に / 宝 / あり / な / む。
訳:「あの山に宝がきっとあるだろう。」
となります。「なむ」の「な」は「強意」の意味を持つ助動詞、「む」は「推量」の意味を持つ助動詞ですので、ふたつをあわせて、「きっと~だろう」という訳をあてます。
これが品詞分解のプロセスになります。
文章で表現すると、すこし分かりづらい箇所もあるかと思いますが、ひとつずつ順序だてて品詞分解をおこなうことで、文法的視点から現代語訳をすることができます。
結果として、安定して文章を読み解くことができるようになります。
感覚を頼りにしていますと、どうしても文章と相性で物語の内容がまったくつかめなかったり、細かな部分の理解にまではいたらないことがありますので、こうした方法をおすすめしています。
② 品詞分解を練習するのにおすすめの参考書
① 『古文解釈はじめの一歩』(駿台文庫)
ほかに、
・『古文解釈の方法』
・『古文解釈の実践Ⅰ』
・『古文解釈の実践Ⅱ』
もあります。こちらの参考書を受験生の時期に取り組む余裕はないかもしれませんが、二次試験で古文が出題される国立大学を受験される方で、時間のゆるす場合にはおすすめです。
② 『岡部梨奈の古文ポラリス1』(KADOKAWA)
こちらは、武田塾の「ルート」にも採用されている長文問題集です。
品詞分解に特化した問題集ではありませんが、解説に助動詞の意味、敬意の方向などの文法事項が記載されていることに加え、収録されている文章も比較的平易ですので、古文初学者の方にとっても取り組みやすいのではないかと思います。
問題演習に取り組みながら、品詞分解の練習もしたい。
そのような方におすすめです。
さいごに
『受験に向けた「古文」の学習法② ―品詞分解にトライ』についてご紹介させていただきました。
文系理系問わず、多くの方が苦手とする古文。
受験生のみなさまが、すこしでも古文を学ぶことに楽しみを見出していただければ幸いです。
ここまでお読みいただきありがとうございました(^O^)
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