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歴史科目は暗記じゃない!用語を繋げてパズルみたいに覚えよう!

まず、本日は2024年1月13日(土)。共通テスト第1日目でした。全国の受験生の皆さん、本当にお疲れ様でした。

この記事を執筆している時間、まだ共通テストの全容は明らかになっていません。が、英語リーディングにおいて、昨年よりも長文量が増えていたと聞いています。今まででも80分でギリギリだったのに…共通テスト恐るべしですね。

次年度以降、共通テストに挑む高2生・高1生の皆さんへ。今後は、英語リーディングにおいて、速読力がこれまで以上に求められて来るかと思います。その為に、毎日英語長文を音読して、精読を実践していきましょう!その積み重ねが、強靭な速読力の獲得に繋がります。そして、半端な単熟語や文法の知識では、鬼のように長い共通テストの長文量に対応できない事になります。

こちらについては、また別の機会にお話しますね。さて本日は、文系受験生の皆さんの多くが使用するであろう歴史科目についてお話します。皆さんは歴史は得意ですか?それとも苦手ですか?

 

【はじめに】歴史科目って覚えることばかりで辛いですか?

2024年度より歴史科目は、①歴史総合、②日本史探求、③世界史探求に再編されます。

今までの歴史科目とは変わり、自身が獲得した知識を用いて、資料や図説を読み取りつつ様々な出来事について考察する…こうした試みも増えて来るでしょう。しかし、受験生として、皆さんが基本的な歴史の知識を獲得せねばならない事に変わりはありません

けど、皆さんこう思っていませんか?

「歴史科目って、覚えることばかりで辛い」「日本史選択だけど、そもそも漢字が書けない」「世界史選択だけど、カタカナを覚えるのがマジで無理」こんな声は、この柏校の生徒からも聞こえてきます。
↓こんな顔をしながらね。。。

悩む男性 フリー

けど、声を大にして言いたいのです。

歴史科目は暗記じゃない!

「いや王政復古の大号令とかナントの勅令(王令)とか、結局用語を覚えないといけないじゃん」って言われたら、それまでなのですが…いや、そうじゃないんです。歴史が苦手な皆さんは、用語を覚えることしかしていない。王政復古の大号令やナントの勅令(王令)という用語を覚えて終わり。それじゃ歴史科目の成績は伸びません!だって歴史って過去のストーリーでしょ?

皆さんが良く知る本能寺の変。どんなストーリーでしたっけ?

京都の本能寺に滞在していた織田信長が、家臣の明智光秀に攻められて滅んでしまう。そんなお話でしたよね。

本能寺の変だけじゃない。王政復古の大号令やナントの王令にも、それを取り巻くストーリーがあるのです。

【結論】歴史科目は暗記じゃない?単に用語を覚えるだけになっちゃっていませんか?

突然ですが、皆さんが学ぶ日本史、世界史の用語量っていくつあると思いますか?

世界史の用語数は約5600語(参照:山川世界史用語集)収録されていると言われています!(そのうち共通テストレベルの暗記数は約4200語ほどです)絶望しましたか?絶望しましたね。

日本史の用語数は約6600語(参照:山川日本史用語集)収録されていると言われています!多いですね。世界史よりも多い。

めちゃくちゃある用語を、どうやって自分のものにしていくのか?ちょっと無謀じゃないかと感じる方もいらっしゃるでしょう。

 

では、ここでちょっとあるトレーニングをやってみましょう。今回は日本史でいきましょう。

「1862年の文久の改革においては、(①)や京都守護職、将軍後見職を新たに置くなど、幕府職制を変更するとともに、西洋式軍制を採用した」

「1871年の(②)では、諸藩の軍隊を解散した」(どちらも2018年センター試験本試験より抜粋、改編)

①の答えは「政事総裁職(せいじそうさいしょく)」、②は「廃藩置県(はいはんちけん)」です。はい、ではこの2つの用語を覚えて下さい。覚えましたか…?2つだけですから、そこまで時間がかからないはずです。

では、これが空欄10個、20個、30個になったらどうですか?

武田塾では、日本史・世界史を学ぶ上で、最初に「時代と流れで覚える!」シリーズを使用しています。

①参考書MAP|時代と流れで覚える! 世界史B用語【武田塾】

https://youtu.be/CmnHk3D4lzU?si=Y7jAfdUMUdP1_dTo

②【一問一答やる前に見て】世界史・日本史の暗記本のイチオシ|時代と流れで覚える!日本史B用語、時代と流れで覚える!世界史B用語

https://www.youtube.com/watch?v=_pghjutdgQk

↑こちらの動画から、詳細を確認してみましょう。

 

中身は、ご自身で書店などに行って確認してみてください!

そして、何が問題になるかといいますと…周りを見渡すと、右側の説明パートにおける空欄30個をひたすら覚える方々が多すぎる!皆さんも心当たりありませんか?私も心当たりがあります。私が高校生の時、世界史を学び始めた頃、どうしても「カルタゴ」という都市の名前が覚えられなかったのです。そこで、あのお正月に流行りの「カルタ」と囲碁の「碁」をイメージして、「カルタ碁」…「カルタゴ」と無理やりこじつけていました。

けど、そこで終わりにしまっている人が多すぎるのです。そこで、政事総裁職って何?誰が就いたの?廃藩置県って何?聞いても答えられない人が多い。世界史も同じです。

大事なことを言いますね。歴史科目には大事な3ステップの勉強法があります。

それは、①覚える→②繋げる→③構築する です!

これは、武田塾の根本となる勉強の3ステップを応用したものです。(その3ステップが気になる方は、是非、無料受験相談までお越しくださいね)皆さん、覚えることしかやっていないんです。

では繋げるとは何か?構築するとは何か?

「繋げる」とは、用語とその用語の説明、用語と用語(例えば作者と作品名、出来事とそれに関わった人々など)、時には用語と年号など、バラバラな用語を連結させていく作業です。

「構築する」とは、繋げた用語たち、そして出来上がったストーリーを元に、各時代の流れを自分でスラスラと言えるようになることです。

せっかくですので、今日は、このブログを元に、①覚える→②繋げる→③構築するを実際に実践してみましょう!

 

【歴史科目勉強法の3ステップ ①覚える→②繋げる→③構築する】

①まずは用語を覚えよう!漢字は書けるように、何度か練習してみよう

では、早速、皆さんがいつもやっている「用語を覚える作業」から始めていきましょう!

今回は、こちらで作成したオリジナルの文章から用語を覚えていきます。来年2025年度入試を考えると、1815年から約200年が経つ事になります。今回は世界史から、1815年に没落したフランスのナポレオン=ボナパルトの歴史を取り上げます。

〇ナポレオンの没落

1812年の(①)遠征、更には1813年の(②)の戦いで敗れたナポレオンは、翌年、諸国家の軍隊により首都パリで退位を迫られた。その後、ナポレオンは地中海の(③)島に流刑となった。一方で、ヨーロッパ各国はナポレオン戦争の戦後処理を行うべく、(④)会議を開催した。フランスではルイ16世の弟にあたる(⑤)が国王に即位し、再びブルボン朝が復活する運びとなった。しかし、同会議は「会議は踊る、されど進まず」という状態に陥る。一方で同時期、(③)島を脱出したナポレオンは、フランス国民から歓喜を以って迎えられ、再び皇帝に就いた。彼の復位を恐れたヨーロッパ諸国は、対仏大同盟を結成した。そして1815年6月、イギリス・プロイセン軍を中心として(⑥)の戦いで、再びナポレオン軍を破る事になる。百日天下と言われたナポレオンの再起は失敗に終わり、今度は南太平洋に位置する絶海の孤島(⑦)島に流された。その後、1821年に、ナポレオンは同地で没する事になる。

 

こんな感じで書いてみました。

答えは、①ロシア ②ライプツィヒ ③エルバ ④ウィーン ⑤ルイ18世 ⑥ワールテルロー ⑦セントヘレナ です。で、皆さん、この7つの用語を一生懸命覚えるわけですよね。ここで注意したいのは、ライプツィヒなら、何度もライプツィヒ、ライプツィヒ…とノートに書いて覚えようとする人です!こんな感じで(↓)

世界史 10回

 

これはあまりにも効率が悪いです。何度も書いて覚えた気になっていませんか?それに書く事に費やす時間が勿体なくないですか?

自習室でボソボソと囁けるのならライプツィヒの戦い、ライプツィヒの戦い…と囁きましょう。囁けないのなら、頭の中で唱えるのも良し。とにかく効率重視で覚えていきましょう。

でも覚えただけじゃ、入試問題を初見で解けるようにはなりません!

じゃあ聞きますよ?ロシア遠征って何ですか?誰がやったんですか?そもそもどうして行われたのですか?

ウィーン会議って何ですか?最終的に何が決められたのですか?こういう話が入試問題でボコボコ聞かれるのです。

②繋げよう!自分で繋げたものをスラスラと言えるようにすることがベスト

では次に、用語を「繋げる」作業です。

これが意外と難しかったりする。皆さん、用語を覚えるだけで精一杯になったり、繋げる事までは面倒に感じる人が多いからですね。

面倒くさがるな!

それじゃ、入試問題は解けません。解けても日東駒専産近甲龍スレスレまでです。

それ以上のレベルの入試問題では、皆さんの知識が体系化できるかを問うてくるのです。ましては共通テストであればなおさらです。

 

じゃあ、どうやって繋げるのか?

これは用語ベースで考えていきましょう!

歴史用語というのは、以下4つの種類に大別できるはずです。

①人名(ナポレオン=ボナパルト、ルイ18世)

②出来事(ロシア遠征、ライプツィヒの戦い、ウィーン会議)

③地名(エルバ島、セントヘレナ島、ウィーン)

④制度や概念の名前(勢力均衡、ナショナリズム、モンロー主義)

この4種類によって、どんな事を意識して繋げるかが少々変わってきます。

簡単にまとめますね。

 

①人名→何をやった人か?どんな人か?

その人自身、ある程度実績があるから歴史に登場するという事ですよね?ナポレオンであれば、何をやった人なのか?ルイ18世であればどんな人なのか?1文でも良いので、簡潔に述べられるようにしておきましょう。

例:ルイ18世は、ナポレオン1世の退位後、フランス国王として即位した。

 

②出来事→何があったのか?どんな出来事だったのか?

これこそ用語だけの暗記はNG。どんな出来事だったのか、「誰誰が〇〇をした」という形で、主語と述語を意識して詳細を把握していきましょう。

例:ナポレオンは大陸封鎖令に違反したとして、ロシアを攻めた。

 

③地名→そもそも何処に位置するのか?

エルバ島?セントヘレナ島?ふーん…( ´_ゝ`) 

ダメ、ゼッタイ。地図見て、地図。そもそも何処にあるのかをしっかりと見ておきましょう。

例:エルバ島は、イタリア半島の南、地中海に位置する。

※時代と流れや、パノラマやご自身の使っている参考書で簡易な地図を確認するのも良いです。また、学校で配布されるであろう地理歴史科目用の地図帳もお薦めです!

 

きちんと該当ページに飛んで、間違えた時に消す事も可能なフリクションボールペンなどで地名をマーキングしましょう。

 

制度や概念の名前→つまりどういう事なのか?

勢力均衡、ナショナリズム…難しい名前は、ポイッて投げ出しちゃいけません。しっかりと自分の言葉で意味を述べられるようにしましょう。

例:勢力均衡は、各国が保有する領土がほぼ均等になるよう図る考えの事である。

 

こうした以上4つの観点を意識して、自分でバラバラな歴史用語を繋げていきます。これらも基本的に、自分の言葉で説明できるのがゴール。しっかりと頭と口を動かして慣れていきましょう。これは基本的に、手持ちの参考書を見ながらやるのがお薦めです。

 

とにかく1つの用語に、最低でも1つの説明ができるよう心掛けていきましょう!

③構築しよう!各時代の流れがスラスラと言えるようにすることがベスト

はい、これが最後です。繋げてきた用語を「構築」します。

実はこれが出来ていれば、大抵の論述問題は書けるようになります!

勿論、論述対策は必要ですが、歴史とは流れや原因と結果を追う科目です。普段からそこに着目していれば、意外と論述問題で苦労をする事もなくなるのです!(かくいう私も、国公立を受験した際、そうでした)

皆さんは、例えばナポレオン=ボナパルト、日本史なら織田信長の実績を時代順に思い出す事が出来ますか?これが出来ない人は並び替え問題にも対応できない事になります。

繋げてきた用語を「構築」するには、当たり前ですが、皆さん自身で用語を時代順に繋げる必要があります。

1度、ノート1ページを使って、時代の流れをまとめてみましょう!今回であれば、ナポレオンの没落ですね。

そして、完成したら先ほどお伝えした「時代と流れ」シリーズの年表、日本史なら「金谷のなぜと流れで分かる」シリーズ、世界史であれば「パノラマ」や「ナビゲーター」シリーズの年表や講義partで、抜けている所や順番が逆になっていないかを確認しましょう!そして間違えた部分にチェックを入れて、自分で修正をしていきます。(↓)こんな感じ

世界史 直し

そして武田塾の根本に則り、抜け漏れがなくなるまで何回も時代の流れを確認します。自分でスラスラ言えるようになるまでです!

ここまで出来て、初めて歴史科目ができるようになるのです。

まとめ:覚えるばかりではダメ!②繋げる→③構築するまで出来るようになろう!
―歴史の勉強は、1つの木を育てるようなもの―

ここまで長かったですね。お疲れ様でした。

でも、歴史の勉強は、1つの木を、大樹を育てるようなものです。

大樹

苗を植えて、幹が出来て、枝が伸びて葉っぱが付くようになる。そうして一つの木を育てるがごとく、歴史の勉強も段階を踏む事が大事になります。

本日のおさらいです。歴史は用語を覚えるだけではダメ。

3つのステップが必要でした。

 

える→②繋げる→③構築する

最初は慣れない事も多いかと思います。でもここまで一度できれば、後はどんな範囲が来ようとも確実に歴史の勉強はスムーズにいくはずです!面倒くさがらず、しっかりと挑んでいきましょう!

 

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