こんにちは!武田塾香椎校です!
香椎校の記事の中でも、好評を頂いているのが大学対策シリーズ!
それぞれの入試で高得点を取った講師が書いており、
自信をもって推せる内容です!
今回は、香椎校在籍の化学担当講師である、
坂口先生(九州工業大学情報工学部)に
九工大化学の対策について書いてもらいました。
坂口先生は、九工大の傾向と対策をしっかり分析して、
合格した九工大入試のスペシャリスト!
坂口先生が実際に受験で分析して書いた記事ですので
是非勉強の参考にし九工大合格を掴み取ってください!
ぜひ最後までご覧になってくださいね!
九工大化学の最新傾向と対策ー問題形式や時間配分は?
早速ですが、九工大化学の構成と配点について見ていきましょう!
九工大化学の構成は?時間配分はどうする?
まず、問題の構成ですが
2010年度~2012年度入試は、大問5問構成
2013年度~2016年度入試は、大問6問構成
2017年度~2021年度入試は、大問5問構成
となっていました。
そして2022年度入試は、大問6問構成であったので
2023年度入試は同様に
大問6問構成となることを予想しています。
解答時間は、100分あるので共通テストほど
大問ごとに解く速さは要求されません。
しかし、大問によっては、計算問題が多かったり
記述問題が出されていたりするので
時間配分には気を付けましょう!
九工大化学の配点は?共通テストと2次試験の配点は?
配点ですが、学部によって少しずつ異なるため、
ここでは代表として、
九州工業大学情報工学部情工2類の配点を見てみます。
九工大の試験は、
共通テストが800点、2次試験が800点の合計1600点満点となっています。
そのうち化学の配点は
共通テストでは75点、2次試験では400点です。
これは全体の約30%を占めています。
なので最優先に勉強することをお勧めします。
九工大の2次試験の難易度は?
九工大の2次試験の難易度は易~標準ほどの難易度です。
しっかりと基礎的な知識事項を抑えていれば
容易に得点できる問題がほとんどです。
ですが、ここ数年を見てみると記述を書かせるものや
計算過程を問われる問題が増えてきました。
なので、ただ覚えるのではなく自分の言葉で
説明できるまで覚えることをおすすめします。
九工大化学の最新傾向と対策ー各大問ごとの特徴は?理論・無機・有機のバランスは?
九工大化学のおおまかな大問ごとの特徴は、
大問1、2…理論・無機
大問3…理論
大問4…理論・有機
大問5、6…有機
といった出題パターンがオーソドックスです。
九工大化学の傾向と対策ー大問1、2(理論・無機)
第1問は理論化学と無機化学から出題となっています。
問題形式は語句問題、記述or計算問題、
選択問題で構成されています。
また、大問1には化学反応式が年に一回は出てきます。
最近では、記述問題を1問から2問出すようになってきています。
自分が理解できていると思っていても
意外と言葉にしようとすると
出来ないケースがあります。
時間があるときは一度自分でアウトプットしてみましょう。
内容に関しては、
昔は理論中心の問題がメインでしたが
最近では、アルカリ金属元素や非金属元素など
ひとつの元素に着目して問題が出されます。
無機化学は性質を理解しているか
例えばナトリウムなどのアルカリ金属元素
に見られる溶融塩電解とはどういう現象か説明できますか。
このような性質について問われるので暗記の際は
用語を的確に理解しながら覚えましょう。
理論化学は、「酸・塩基」「結晶格子」
「同位体」がよくできます。
酸・塩基の問題は、ほぼ100%でpHを聞かれます。
モル濃度の単位やlogの計算などをやっておけば取れる
いわばラッキー問題です。落とさないようにしましょう!
結晶格子の問題は、原子の数や配位数、充填率の求め方など
覚えるべきものを覚えておけば
計算問題でのミスが減るのでお勧めです。
同位体の問題は、よく存在比について問われます。
計算の工夫ができるようになっておくと
容易に得点できると思います。
また、大問2では気体や液体などの
溶解について聞かれる時があります。
・沸点上昇ってどんなもの?
・コロイド粒子の大きさ、性質答えられますか?
こういった理論化学からのみの問題もあります。
無機中心で出るわけではないので注意しましょう!
九工大化学の傾向と対策ー大問3(理論)
大問3では理論化学からの出題となっています。
問題形式は、選択問題や計算問題、記述問題です。
また、大問3では計算過程を書かせる問題や
グラフを書かせる問題が出てくるようになります。
普段から自分の計算過程を
説明できるようになっていましょう!
内容に関しては、
よく出るのが「化学平衡(気液平衡、
電離平衡、溶解平衡)」です。
この分野の問題は計算が多いです。
有効数字2桁か3桁かを
間違えないようにしましょう。
また、化学平衡には覚えておくと
便利な公式があります。
例えば
https://www.try-it.jp/chapters-9481/sections-9529/lessons-9538/
などがあります。
公式の暗記は問題を通して
覚えるのが効果的なので
時間がある人は問題を解きながら
覚えましょう!
九工大化学の傾向と対策ー大問4(理論・有機)
大問4では理論と有機のいずれか
またはどちらも出題されます。
問題形式は、前問のような選択問題や
計算問題、記述問題などです。
内容に関しては、
理論化学は大問3と同様に
「化学平衡(気液平衡、電離平衡、溶解平衡)」や
「反応速度」に関する問題が多いです。
ぜひ反応速度や化学平衡の問題は
何でも解ける!という勢いで
勉強しましょう!
有機化学は「油脂」「高分子化合物」
の出題が多い傾向にあります。
この単元は現役生は特にですが
苦手意識を持つ人が多いです。
皆さんは高分子化合物を勉強する前に
以下のことはちゃんと覚えていますか?
・数詞
・側鎖の種類
・側鎖の示す性質
・結合の種類・〇〇化など
・異性体の種類や意味・数え方
これらは高分子を扱っていく中で
覚えておくべき必須事項です。
最低限の知識の復習をして
高分子の学習に臨むようにしましょう!
また、高分子は内容が複雑です。
勉強する際は内容を整理しながら
進めることをオススメします!
九工大化学の傾向と対策ー大問5、6(有機)
大問5では有機化学が出題されます。
問題形式は構造式を書くものや
記述問題、計算問題、選択問題などです。
内容に関しては、
「脂肪族・芳香族化合物の構造決定」が
多く出題されています。
構造決定の問題は有機分野の
問題では王道であるのに対し
多くの受験生にとって対策の仕方が
雑になりがちな問題です。
構造決定の勉強の仕方について紹介!
①物質ごとに構造と性質を押さえる
有機化合物は構成元素は少ないのに
化合物の数は膨大で。
しかし大学受験で覚えるべき
化合物の数は限られています。
まずは、化合物の性質や構造を
教科書や参考書等を利用して
しっかり押さえることから始めましょう!
②化学反応で使われる触媒や単語
などを覚える
構造決定の問題では
「ある化合物Aを過マンガン酸カリウムで酸化すると、新たに化合物Bがえられる」
のように当然ながら化合物の名前は
文字などで置かれて出されます。
したがって、構造決定で大事になるのは
上の例の「過マンガン酸カリウム」
のような触媒や「ヨードホルム反応」
「鏡像異性体」「シス・トランス」などの
用語になってきます。
これらを押さえることは
ほかの有機分野の問題を解くうえでも
大事なのでしっかり勉強しましょう!
③ある程度知識が定着してきたら問題演習へ
①、②のことが出来てきたら
問題を解いてみましょう。
最初は構造決定に関連する
知識の確認などの問題で構いません。
それが終わったら実際に構造決定の
問題を解いてみましょう。
はじめはゆっくり
「この用語があるということは
〇〇に繋がる!」という感じで
10問~15問ほど解くのをお勧めします。
構造決定の問題は解けるようになると
パズルを解くみたいにとても楽しいです。
是非、得意になって得点源にしましょう!
九工大化学の最新傾向と対策ー勉強法&おすすめの参考書は?
九工大化学の対策ですが、
学校が進学校かどうか、
自分で十分に対策できるかどうか、
によって効率の良い進め方が異なります。
そのため今回は、
大きく3つのパターンに分けて、
どういった勉強法で進めるかを説明します!
九工大化学対策ー学校が超進学校ないし、自分でどんどん進められる人の場合!
①基礎事項の定着
学校の授業で習った内容を、
放課後に学校で配られる授業プリントや
傍用問題集(リードαやセミナー化学など)の基礎例題で確認しましょう。
暗記すべきものはその時に暗記することが大切です。
②問題演習を積む
定期試験前に、傍用問題集の試験範囲の分野を最後まで解きましょう。
ここでは、
必ず自分で解答をかけるようにする!
状態にすることが大切。
つまり、初見で解けない場合は解けるまで解くを繰り返す
ということを絶対にしてください。
③『化学重要問題集』で演習を積む
長期休暇や暇な時間を利用し、
『化学重要問題集』の、傍用問題集で解き終わった範囲のA問題を解き進めましょう。
こちらも、解けない問題は解けるまで解くことを徹底してください。
高得点を狙うためには
高2の終わりまでにA問題が終わっておくと理想的です!
④『化学重要問題集』発展問題まで解けるようにし、過去問演習
高3の夏休みまでにB問題まで完璧にしておきましょう。
こうするとかなり余裕が生まれます。
その後、赤本を10年分くらい解きましょう。
さらに高得点を狙う場合は、
化学の新演習に手を出すのも良いと思います。
ただし、九工大であれば★~★★で十分です。
また、新演習に手を出す場合も、
時間がないなら理論化学だけやるのも良いと思います!
九工大化学対策ー学校の進度が標準的ないし、化学の内容がまだ身についてない人
まず絶対にしなければならないのが、
講義系の参考書を使って、
暗記内容を自分でインプットすることです。
①基本事項の理解と暗記
講義系の参考書を使って内容を理解しつつ、読みながら練習問題を解きましょう。
おすすめの参考書は、
「鎌田の理論化学の講義」
「福間の無機化学の講義」
「鎌田の有機化学の講義」
です。
②問題演習で得点力をつける
この3冊の練習問題は少し難易度が高いので、
『リードLightノート化学』を使い、
対応する分野の問題を併せて解きましょう!
③重要問題集でさらなる演習!
講義系参考書、リードLightノートで解けない問題がなくなれば、
『化学重要問題集』を使い、最低でもA問題は完成させましょう。
時間があればB問題にも取り組むことをおすすめします。
④九州工業大学の過去問演習
共通テスト後に赤本を10年分解きましょう!
九工大化学対策ーあまり時間が残されていない人の場合!
①苦手な分野のスクリーニング
『化学基礎問題精講』を1ヶ月程かけてすべて解き、
解けない分野をあぶりだしましょう!
あぶりだすだけでは勿体ないので解けない問題は、
何度かやって解けるようにしておくことをおすすめします!
②苦手分野の演習を積む!
あぶりだすことができたら、その分野がいわゆる「苦手分野」。
そこの範囲を基礎から固めることが必要です。
『リードLightノート化学』を使って
1、2ヶ月かけてみっちりやり直すことをおすすめします!
③『化学重要問題集』で網羅的に演習!
全範囲の[化学重要問題集』のA問題を2.3ヶ月かけて固めましょう。
時間があればB問題にも取り組むことをおすすめします!
④九工大の過去問演習!
共通テスト後に赤本を10年分解きましょう!
九工大化学対策ー対策のポイント!
ここまでをまとめると、
・知識がないが時間がある場合は、
講義系の参考書で知識を入れながら基本的な問題をリードLightノートで解く
・知識があるが時間がない場合は、
基礎問題精講を一通り一周して基礎を確認
・知識も時間をある場合は
リードLightノート、化学重要問題集、化学の新演習
の順で時間をかけてこの3冊を完璧にする
・どのケースにしても
最終的に化学重要問題集を完璧にして、赤本を10年分解く事が大事
まとめー二次試験化学の最新の傾向&対策!
今回の記事では、まず九工大化学対策として、
九工大化学の構成や配点、出題傾向について確認しました。
その後、どういった参考書がおすすめか、どういった対策が有効か、
について解説しましたね!
今回の記事のように、武田塾香椎校では、
九工大化学で高得点を取る!というゴールから逆算し、
どういった対策をしていくかを、生徒一人ひとりに合わせて徹底的に計画を立てます。
今回紹介したのは、九工大化学対策の一部ですので、
「九工大化学対策についてもっと詳しく聞きたい」
「九工大に現役合格するために今何をすべきかききたい」
「勉強の計画を立ててほしい、集中できる環境が欲しい」
などございましたら、ぜひ無料受験相談にいらしてください!
ちなみに香椎校は、九工大情報工学部の講師が1名、
その他にも九大医学部医学科の講師が3名、九大の文系学部、理系学部の講師が所属し、普段の勉強をサポートしています!
基礎からステップアップし実力をつけたい方におすすめの塾ですので、
ぜひお気軽にお問い合わせください!
※現在好評により、受験相談実施枠に制限を設けております。
応募後は校舎より日程調整のお電話をさせていただきます。
********************