こんにちは!武田塾香椎校です!
2022年度共通テストが終わり、新高3生は本腰を入れて勉強を始める時期になりましたね!
この共通テストは、既存の知識のアウトプットだけでなく、
自ら新しい価値を生み出す人材を育てることを目標として、
文科省がセンター試験を廃止し、前年度の令和3年度より新しく取り入れた入試体系です。
このように、世界のグローバル化や職場における年齢から能力主義化などの変化により、
現在の学生に求められているものも同じように変わります。
今回は、文科省から発表された新しく高校で導入される新教科の
情報について説明していこうと思います!
では、LET'S GO!
1.情報って何?
まず疑問を抱くのは、情報ってどういう教科なの?ということだと思います。
確かにこの2文字だけではどういったことを学ぶのかピンときませんね。
短くまとめると、情報はデジタル分野に関する基礎知識のことです。
プログラミング、データ活用などの様々な項目が含まれます。
現在の情報科は、情報の表現や情報を用いたコミュニケーションなどの
情報モラルが中心となる「社会と情報」と、
コンピュータを実際に用いた活用、管理、プログラミングなどを行う、
「情報の化学」のどちらかの選択となります。
しかしながら高校生の全員が必ずしも情報に関して
網羅的な知識を会得しているとは言えないのが現状です。
そこで2022年4月より、世界のグローバル化をふまえて学習指導要領が改訂され、
情報モラルやデータ分析などを含む「情報Ⅰ」という教科が必修となりました。
「情報Ⅰ」で学習する内容は大きく四つの項目に分けられます。
1.情報社会の問題解決
2.コミュニケーションと情報デザイン
3.コンピュータとプログラミング
4.情報通信ネットワークとデータの活用
さらに、情報Ⅰに加え、選択科目として「情報Ⅱ」が新設され、
情報Ⅰを学習済みの生徒が履修することが可能になります。
情報Ⅱでは、情報Ⅰで学んだ基礎知識をふまえ、さらにデータ処理の評価、
コンテンツの制作・発信、プログラムの制作など
情報・情報技術を活用するノウハウを学びます。
次の点がこれから高校生になる生徒さんにとって最も重要な内容になります!
最も大きな変更点として、大学入試共通テストに2025年度より新たに「情報」という科目が加わります。
そのため、国公立志望者は「5教科7科目」から「6教科8科目」となります。
国公立受験は、今よりもさらに計画的な受験勉強が求められるようになると言って良いでしょう。
なお、共通テストの情報は「情報Ⅰ」で履修した内容から出題される予定です。
2.情報Ⅰの内容について詳しく解説
ここまで情報とはどういう科目なのかについて説明してきましたが、
いまいちピンときていない人も多いと思います。
そこで、前述して4つの項目についてさらに詳しく解説していこうと思います!
情報社会の問題解決
〇科学的な根拠に基づいた判断力を用いてゴール設定を行い、
解決方法を合理的に選択する力、生じた結果から過程を振り返り改善する力をみにつけます。
〇情報に関する法制度を学び、情報セキュリティの重要性と情報を取り扱う上での
マナーやモラルを学びます。
〇情報技術が社会に及ぼす影響を学び、それを踏まえたうえで正しい情報の取り扱い方、
そして望ましい情報社会を構築するために必要なことを学びます。
コミュニケーションと情報デザイン
〇数値や文字、音声などの情報をデジタル化する方法、コミュニケーションの手段とモデル、
メディアとコミュニケーションの関係とそのツールを学びます。
例
画像拡張子(pdf、gifなど)や動画拡張子(avi、mov)、
対人コミュニケーションと集団コミュニケーションなどのモデルの種類、
そのモデルがどう成り立っているか、
情報を発信する側と受け取る側の視点からよりよいコミュニケーションを築く方法など
学ぶ分野は多岐に渡ります。
〇情報デザインの役割を理解し、
デザインの考案から改善までの一連の流れを自分で再現する方法、情報の伝達手段を学びます
例
デザインの概要、情報の構造化(究極の 5 個の帽子掛け)、ピクトグラムなど
〇情報デザインを生かしたコミュニケーション、コンテンツを制作するための過程、
コンテンツの評価、改善法などを学びます。
例 実際にポスター、ウェブサイトのプロトタイプを作成と評価検証など
コンピュータとプログラミング
〇コンピュータの仕組みや、2進数による論理演算、
プログラミング言語を活用した計算誤差を解決する方法学びます。
例
出力装置、演算装置などのCPUの構成要素の理解、2進数計算をAND、OR、NOTによる演算方法など
〇コンピュータの制御装置の構成、アルゴリズムを理解したうえで実際にプログラムを制作する方法、
そのプログラム上でリストや乱数などの関数を取り扱う方法を学びます。
例
コンピュータの計測・制御システムを構成する装置(アクチュエータ,AD コンバータなど)の役割を理解する。
プログラミングを作成する(おはようの後に、こんにちは、おやすみの順番で文字を表示する方法など)
〇モデル構造をたててシミュレーションを行います。
例 確定モデルと確率モデルのそれぞれの違いとシミュレーションなど
情報通信ネットワークとデータの活用
〇情報通信ネットワークの仕組みと役割、通信プロトコルとデータ通信、情報セキュリティについて学びます。
例 有線LANと無線LANの違い、情報通信ネットワークのプロトコルの必要性、
個人認証やデジタル署名の安全性など
〇データの蓄積と管理、データベース、情報システムとそのサービス、データの環境について学びます。
例 リレーショナルデータベースでのデータの操作や、量的データについてのデータ処理の流れと評価など
〇データの表現、データの収集と整理、データの分析と評価について学びます。
例 名義尺度、順序尺度などのデータの尺度水準を理解する、
データの形式や分析方法に応じた可視化手法を選択する方法など
各大学の情報に対する反応は?
2025年度から新しく共通テストの新科目として登場する情報ですが、
東大や京大などの難関大学はこの情報導入の動きをどう見ているのでしょうか?
令和2年度に実施された東京大学、京都大学などの旧帝国大学と東京工業大学の情報系研究科長会議によると、
この会議に参加した研究科長らは大学入試共通テストへの情報科目の追加を支持しています。
また、選択科目ではなく独立した科目として必修化されることを望んでいるため、
相当重要視していることがわかります。
最も注目すべき点としては、会議において研究科長らが暗記科目になることを避け、
論理的な問題を望んでいること、
また試験当日のトラブルを避けるために情報端末を用いるのではなく、筆記試験を推奨していること、
将来的には「情報Ⅰ」のみでなく、
発展的内容を含む「情報Ⅱ」も共通テストに含めるべきだと明言していることから、
個別試験である二次試験にも情報科目が課される可能性は大いにあり得ます。
現段階で、慶応義塾大学や高知大学などがすでに取り入れています。
理系の方はもちろん、文系の方も難関大学を目指すのであれば早期に対策を始めるが吉かもしれませんね!
今から始められる情報の対策法は??
高校生になってからでは遅い!
今の段階から受験対策として情報について学びたい!
という方もいらっしゃると思います。
情報の導入が決定してから、全国各地でプログラミング教室が展開しています。
大学入試科目の情報Ⅰでもプログラミングは実際に単元として存在します。
また、小学生のうちから実際にパソコンに触れておくことでプログラミングリテラシーを早期から学び、
情報活用力を身に着けておくことで、プログラミングから派生して培うことのできる
情報処理能力を養うことができます。
この力は高校以降の情報を学ぶ上で大きなアドバンテージとなるでしょう。
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